「卒業証書授与を保留」
今朝の新聞に出ていた見出し。
授業料の滞納を理由に、県内で6人もの私立高校三年生が卒業できずにいるという。
授業料を完済すれば渡しますよということ。
前日の新聞には佐賀県の7人の卒業生の事例が書かれていた。
県立高校2校では、授業料滞納生徒にいったん渡した卒業証書を回収したという。
私立高校1校では、正式でない(学校印のない)卒業証書を渡し、
もう1つの私立高校では卒業式にも参加させず、卒業証書も渡さなかったという。
唖然とするほかはない・・・
各学校長、教育委員会の皆様におききしたい。
その子たちに何の落ち度があるのですか?
授業料を支払うのはその子たちの親ですよね?
親が卒業するわけではありませんよね?
筋違いのことでこどもたちを苦しめないでください。
卒業は新しい門出です。
これから社会に羽ばたこうとするこどもたちの羽をあなた方は捥ぎ取ろうとするのですか?
これが、この国の姿なのですね。
つい先頃、オバマ大統領との首脳会談一番乗りを果たした麻生総理は、「世界で1位と2位の経済大国として、金融・経済危機をはじめ、国際社会の幅広い課題に協力して対処することを確認した」と胸を張ったけれど・・・
どこが経済大国なのでしょう?
高校生の教育費も払えない働き盛りの大人たちの現状、
その現状を露呈している日本経済の実情、
その実情がわかっていても、あいかわらず教育費を負担しようとしないこの国。。
これを経済大国と自称して、麻生さんは恥ずかしくなかったでしょうか?
私は恥ずかしくてたまらない。
世界に対しても、また、この国のこどもたちに対しても。
こどもたちは、この国の未来です。
少子化を嘆き、その対策を喧々囂々と議論する議員たちが、なぜこのような状況を看過しているのか理解できません。
前々から指摘されていたことですが、
あまりにも貧弱な教育予算の見直しを、私たちはきちんと声に出さなければいけないですね。
世界でこれほど親の教育費負担が高い国はありません。
富裕な家庭の子どもだけが教育を受ければいいというおかしな考え方は、もういい加減やめましょう。
国際人権規約(1966年に国連総会で採択)は「高校や大学の教育を段階的に無償にする」と定めており、欧州のほとんどの国では高校の学費は必要なく、大学も多くの国で学費を徴収していません。
なんと、この条項を承認していないのは、157カ国のうち、日本、ルワンダ、マダガスカルの3カ国だけだそうです
政治家の方々は、日本のこどもたちが安心して教育を受けられるような環境作りに早急にあたってほしいし、私たち自身がまずそのような意識を持たなければ…
と強く思います。