佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

哀悼

2008-08-28 | 平和
「私が目指していること、アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に戻すことをお手伝いしたいということです。これは2年や3年で出来ることではありません。 子どもたちが将来、食料のことで困ることのない環境に少しでも近づけることができるよう、力になれればと考えています。」

アフガニスタンで亡くなったNGOスタッフ伊藤和也さんが、
「ペシャワール会」のワーカーを志望して書いた文面の一部である。

その彼が、その地で拉致され殺された。
関係者ならずとも、その死を悼み悲しんでいる人々はたくさんいるだろう。
ごくわずかな会費を払うだけの「ペシャワール会」末端会員としても、
他人事とは思えなかった。

新聞によると、
タリバンのムジャヒド報道官は関与を認めたという。
「日本人を殺害した。すべての外国人がアフガンを出るまで殺し続ける」と。

それでも、会の現地代表中村哲医師は
「大部分のアフガン人は我々を守ってくれる存在であり、
一部の犯罪者の存在によってアフガン人を断罪しないでほしい」と語った。

それは、伊藤和也さん本人も同じ想いだと思う。

経済格差に勝るとも劣らず、同じ地上に生きる人の命の重みの格差は大きい。

アフガニスタンの子どもたちの命を支える農業支援がしたいと出かけた彼が、
いともあっけなく、軽々と、その命を絶たれた。

しかし、いつかきっと、彼がアフガニスタンに蒔いた種は芽を出すだろう。
それはこどもたちの食を満たすだけでなく、
タリバンの人々の心にも届くものであると信じたい。

コメント
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