7月24日 サンデーモーニング
1981 コロンビア初飛行
1986 チャレンジャー打ち上げ直後爆発
1988 ディスカバリーで飛行再開
1990 ハッブル宇宙望遠鏡打ち上げ
1998 国際宇宙ステーション(ISS)建設開始
2003 コロンビア帰還時 空中分解
2011 最後の打ち上げ
21日にアメリカのスペースシャトルが最後のフライトを終えて無事に帰還し、
30年の歴史に幕を閉じた。
1981年の初飛行以来、五つのスペースシャトルが打ち上げられ、
2度の大きな事故もあったが、延べ16カ国、355人を軌道に運んだ。
7人の日本人も搭乗し、宇宙での任務を果たした。
(毛利衛 向井千秋 土井隆雄 若田光一 野口聡一 星出彰彦 山崎直子)
宇宙開発への貢献は大きいが、
巨額の打ち上げ費用がかかること、
期待の老朽化が進んだこと、
ISS(国際宇宙ステーション)が完成し大きな役目を果たしたので引退となった。
アメリカ 1958 人工衛星打ち上げ
1961 有人宇宙飛行
1969 世界初、月面に着陸
1972 シャトル計画承認
ソ連(ロシア)1957 世界初 人工衛星打ち上げ
1961 世界初 有人宇宙飛行
1971 世界初 宇宙ステーション打ち上げ
これまでの宇宙開発の発展の裏には、冷戦下のアメリカとソ連の対立があった。
両国は競い合うように歴史的な成果をあげているが軍事的な思惑もあったのである。
1985年チャレンジャーが打ち上げられたときには、
敵のミサイルを宇宙から打ち落とそうという計画のための実験が行なわれた。
2000年アトランティスの観測データからは世界の詳細な立体地図が作られたが、
当初、アメリカの国防総省からはこの地図の公表を反対していたという話もある。
今回のアメリカのスペースシャトルの引退を機に、
ISS宇宙ステーションへの人の輸送はロシアのソユーズ頼みとなるが、
一方でアメリカも新たな方針を打ち出している。
2030年代半ばまでに火星の衛星へ有人探査機を送る構想を発表した。
今、世界の宇宙開発は多極化が進み、
ロシアやアメリカだけでなく、
日本でも
はやぶさが世界で始めて小惑星から物質を持ち帰るという偉業を達成したのも記憶に新しい。
インドは独自の有人宇宙飛行を目指し、
中国は自前の宇宙ステーション建設を計画している。
アメリカのスペースシャトルは引退はしたが、
これを機に世界の宇宙開発が転換期を向かえそうだ。