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タイにかける 日本人アイドルの夢

2019-07-31 07:00:00 | 報道/ニュース

7月8日 NHKBS2「国際報道2019」


タイではいまBNK48のブレークをきっかけに空前のアイドルブームが巻き起こっている。
そこにチャンスを見出そうと単身タイに乗り込んでアイドル活動に打ち込む日本人女性がいる。

タイの首都バンコクで開かれたアイドルコンサート。
ファンを熱狂させているのは
タイ人5人と日本人2人の混合ユニット サイアム☆ドリーム。
タイであえて日本語の歌を歌い人気を得ているという。
日本人メンバーの1人 南にこさん。
ユニット結成当初から参加していて
去年11月にはバンコクに生活の拠点を移し本格的に活動している。
ステージの外ではファンとの交流にも悪戦苦闘の毎日である。
「新曲はセクシーだった?」
「歌の名前は?」
「ハニー。
 最後に歌った曲だよ。」
南さんは日本でいわゆる“地下アイドル”として活動していたがなかなか知名度が上がらず
新たな活動の場を求めてタイにやって来た。
(サイアム☆ドリーム 南にこさん)
「アイドルを日本で目指して頑張っていくよりも
 はるかに夢を実現できるのが早い。
 可能性がすごく広がっている国なので。」
ひとりバンコクで部屋を借り自炊をして暮らす南さん。
初めての海外生活に当初は不安もあったというが
今はこの新天地で仲間たちとともに夢を追いかける覚悟である。
いまタイでは2年前に結成されたBNK48をきっかけにアイドルブームが巻き起こっている。
これをチャンスと見た日本人アイドルが相次いで進出。
タイは南さんだけでなく他の日本人アイドル達もしのぎを削る激戦地なのである。
ライバルたちはさまざまな方法でファンの獲得に動いている。
たとえばこんなイベントも。
タイ人のファンと一緒に観光名所を巡るツアー。
参加費はコンサートのチケットとセットでおよそ1万7千円。
(ツアー参加者)
「アイドルとこんな近くで触れ合えるイベントはほとんどないので
 来て良かったです。」
競争に勝ち抜くため南さんが最も力を入れているのが
ファンとの交流に不可欠なタイ語の習得である。
仕事のない日は語学へ通っている。
部屋にある家具や家電にもタイ語が貼られている。
さらに毎日欠かさず行っているのが
ファンとリアルタイムで交流できるインターネットのライブ配信である。
タイ語でも積極的に話しかけることでビューアー数が3,000人にまで増えたという。
「タイは今日はすごく暑いです。
 アイスクリーム食べたい!」
そしてコンサートではタイ語でファンにアピール。
「こんにちは。
 サイアム☆ドリームの紫担当 にこです!」
観客の反応は上々。
南さんは毎回コンサートに来てくれるファンが確実に増えていることを実感しているという。
(サイアム☆ドリーム 南にこさん)
「より大きな会場で
 しかも多くの人に世界中にっていうのが1つの目標でもあって
 それがタイに来てからすごく広がった。
 タイ以外でも海外で活躍できるようにグローバルなアイドルを目指したい。」



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飼い主と同じ墓はダメ?“仏の教え” をめぐる議論

2019-07-30 07:00:00 | 報道/ニュース

7月8日 NHK「おはよう日本」


大切なペットが死んでしまったあと納骨し供養できる“ペット霊園”が増えてきた。
しかし仏教ではどうしてもできないとされてきたことがある。
それは “人間と同じ墓に入る”ことである。
”動物は人間とは違う
 生まれ変わっても極楽には行けない”と解釈されてきたのが理由だという。
ただペットを同じ墓で眠らせてほしいという飼い主は年々増えている。
仏教の中でも信者数の多い宗派のひとつ
浄土宗で議論が始まった。

都内に住む夫婦。
これまで犬と猫 合わせて7匹を看取ってきた。
子どもや孫のような存在だったペットたち。
長年 自分たちとペットが一緒に入れる墓を探してきたが相談したすべての寺に断られたという。
結局ペット専用の納骨堂で供養してもらうことにした。
自分たちの墓は別の場所にある。
「住む世界が違うということで
 宗教界と宗教の倫理上の問題でお断りしたいと。
 ほとんどダメ
 全部ダメ。」
人間とペットは同じ墓に入ることはできない。
これは仏教の六道輪廻(ろくどうりんね)と呼ばれる世界観によるものである。
動物は“畜生”と呼ばれる苦しい世界に属し
生まれ変わると極楽浄土へ行ける人間とは区別されてきた。
それでも人間とペットが一緒に入れる墓がほしいという飼い主の要望は増える一方だという。
東京世田谷区の浄土宗観応寺の住職 成田淳教さんは
経典を調べたうえで問題はないと判断し
10年前に人間とペットが一緒に入れる墓を作った。
「この中に人間と一緒にペットも入る形になっています。」
希望者は多く
かつてはゼロだった檀家の数は約150にまで増えた。
(観応寺 住職 成田淳教さん)
「ペットの供養をして一緒に入れるならと檀家になるケースもある。」
人間とペットが同じ墓に入ることは仏の教えに反しないのか。
浄土宗の研究所には全国の寺から相談が寄せられている。
研究員の石田一裕さんは2年前から経典や文献の調査を行っている。
探したのは六道輪廻で畜生に属する動物が死んだあとどこへ行くのかを記した記述である。
浄土宗の教えのかなめとされる経典に
従来の解釈では説明できない言葉があった。
皆無解脱(かいむげだつ)。
命が終わると動物も含めて皆が極楽浄土に行けると解釈できるという。
(浄土宗総合研究所 研究員 石田一裕さん)
「“地獄・餓鬼・畜生”仏教でいう苦しいところにある生き物が
 命終わったあとは“解脱”
 仏さんの世界に生まれ変わる。
 仏さんの光に照らされて極楽浄土に生まれ変わることができる。」
6月 研究発表を行う浄土宗学術大会が開かれ全国の浄土宗の僧侶が集まった。
石田さんは
動物も極楽浄土へ行けるため人間と同じ墓に入っても問題はないという結果を伝えた。
(石田一裕さん)
「阿弥陀仏は畜生であっても命終わり(みょうじゅう)の後そのまま極楽浄土に迎える。
 そういう例もある。」
(参加した僧侶)
「畜生含めてダメ(極楽に行けない)というものがあったのか?」
(石田一裕さん)
「極楽に行けないという記述は見つけられませんでした。」
浄土宗では今後
ペットを同じ墓に入れたいという問い合わせがあった場合
仏の教えに反しないと答える方針である。
(参加した僧侶)
「人間の家族と同じように大事にされる時代
 ペットも往生できることを広めていきたい。」
(浄土宗総合研究所 研究員 石田一裕さん)
「聴衆の皆さんとは意見が共有できたと思う。
 教理が“大丈夫ですよ”という形
 これを提供していくのが一番の仕事。」

信者数が多いとされる浄土真宗本願寺派と高野山真言宗は
宗派として公式な見解は出していないということである。


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独特の風味で勝負! 国産ジン

2019-07-29 07:00:00 | 報道/ニュース

7月8日 NHK「おはよう日本」


ジンは麦やジャガイモなどを原料とした蒸留酒で
香り付けに薬草や果物などを使うのが特徴である。
いま本場イギリスでは個性的なジンが人気である。
その影響もあって
日本でもジンの売れ行きが伸びていてあの手この手で個性を競っている。

都内で開かれたお酒を楽しむイベント。
特に人気を集めたのがジンを使ったカクテルである。
鹿児島県の酒造メーカーが作ったジンは
シソやショウガを香り付けに使ったスパイシーな味わいが売りである。
いま全国で独自の風味を追求したジンを造るメーカーが増えている。
「いろいろと個性があって楽しい。」
「素材に珍しいものを使っているところがすごく興味深い。」
ジンの生産で国内最大手のサントリー。
一昨年から日本ならではの素材を使ったジンの販売に力を入れている。
「これどこのさんしょう?」
「和歌山です。」
「実のまま使ったほうがすごく香りが強い。」
香り付けに選んだのは
煎茶・玉露・さんしょう・ゆず
など6種類の素材。
これまでにない風味を目指した。
製造にはウイスキー作りなどで培ったブレンド技術を生かしている。
素材ごとの原酒を作り
それぞれの風味を生かすようにブレンドするのである。
(サントリースピリッツ 大阪工場長)
「絶妙な香りの引き立ち方
 ブレンド技術も我々の強み。」
桜の香りとともにひと口でさまざまな香りが感じられる新しいジンを生み出した。
メーカーではいまジンを居酒屋やレストランなどに売り込んでいる。
この日訪ねたのは和食の居酒屋。
和の素材を生かしたジンは和食にも合うと提案し
6月からメニューに加えてもらった。
ジンはいま客の多くが注文していた日本酒に並ぶほどの人気を博しているという。
(客)
「ふだんから飲んでもいい。
 おいしい。」
「和食の味を邪魔しない感じ。」
(飲食店の経営者)
「思った以上に客の反応がいい。」
和食店での好評を受けてメーカーでは今後すしや天ぷらの専門店にもジンをPRしていく予定である。
(サントリースピリッツ)
「今までの“バーでジントニック”という世界だけではない。
 もっとお客様に楽しんでいただけるスタイルをどんどん広げていければ。」




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トンプソン ルーク(38) 日本代表として4回目のW杯へ

2019-07-28 07:00:00 | 報道/ニュース

7月8日 NHK「おはよう日本」


ラグビー日本代表チーム最年長のトンプソン ルーク(38)選手。
ニュージーランド出身で
2010年に日本国籍を取得。
日本代表として4回目のワールドカップ出場を目指す。

宮崎で合宿を張る日本代表候補選手たち。
そのなかでひときわ大きな体でチームを引っ張っているのがトンプソン選手である。
持ち味は身長1m96cm 体重110キロの体格から繰り出すタックルである。
ポジションは豊富な運動量が求められるロック。
前回のW杯でも“影のМⅤP”と言われる活躍を見せた。
今回のW杯でベスト8以上を目指す日本代表にとって
なくてはならない存在である。
(日本代表 ジョセフヘッドコーチ)
「トンプソン選手は
 チームのためにプレーし
 忍耐力があり
 日本代表の誇りを持った選手。
 すべての選手の模範になる。」
(トンプソン ルーク選手)
「たくさんの素晴らしい経験が日本に来た15年前からすごくあった。
 もし日本代表のジャージを着るチャンスがあったら
 自分のベストを出してチームを助けて勝ちたい。」
ラグビーの本場ニュージーランド出身のトンプソン選手。
15年前 出場機会を求めて来日し社会人チームの一員となった。
当初は2年ほどで帰る予定が
日本人のやさしさや文化に触れ
9年前に日本国籍を取得。
行きつけの定食屋もできた。
「この間 帰ってきた時もここ筋肉キンキンでしたわ。」
「みんなトンプソンのこと“トモさんトモさん”言うてね
 親しみ持ってみんなファンなんかも言うてますんでね。」
(トンプソン ルーク選手)
「日本で生まれたわけじゃないけれど
 この国は本当に素晴らしい国。
 僕の心はすごく日本人っぽい。
 日本代表でのプレーはすごく誇れる。」
ラグビー人生の半分以上を日本で過ごしてきたトンプソン選手。
実は前回のW杯のあと年齢などを理由に代表引退を表明した。
そんなトンプソン選手の背中を押したのが
高校時代の同級生で日本での苦楽を共にしてきた妻からの一言だった。
(トンプソン ルーク選手)
「僕がここに座って日本代表のイタリア戦を見ていた。
 奥さんが“まだ日本代表でやりたいですか?”って。
 俺は“ちょっとタックルしたいよ”ってそんな感じ。
 奥さんが“どうぞ もしやりたいなら私たちは絶対応援する”って。」
(妻 ネリッサさん)
「彼が日本を愛しラグビーを愛しているのは分かっていました。
 日本代表でラグビーをしたいとすごく感じたのです。
 チャンスを逃してほしくなかったのです。」
自分を理解し応援してくれる家族のため
ラグビー選手として育ててくれた日本のため
勝負のW杯である。 




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山口 ホタルかご 魅力を子どもたちに

2019-07-27 07:00:00 | 報道/ニュース

7月3日 NHK「おはよう日本」


山口県長門市三隅上地区では毎年多くの蛍が飛び交う。
この季節は地区ならではのものがある。
麦わらで編まれた“ホタルかご”である。
ホタルかごを広めている原田美寿子さん(82)。
原田さんが子どものころによく遊んでいたホタルかごを記憶を頼りに復活させたのはおよそ20年前。
友だちとの何気ない会話がきっかけだった。
(原田美寿子さん)
「ホタルかご作ってたよね。
 ああじゃないこうじゃないってやりながら
 これできたって。
 子どものときの記憶ってすごいねと。」
ホタルかごは水で湿らせた麦わらをつなぎ合わせ竹の骨組みに編み込んで作っていく。
子どもでも簡単に作ることができる。
原田さんはかつての自分のように
地域ならではのものを手作りする楽しさを知ってほしいと考えている。
(原田美寿子さん)
「子どものころに他の遊びがなかったから親から教えてもらって遊んでいた。
 ホタルを入れて
 夜明かりがもれる。
 それがきれいなんです。
 ホタルかごというのは昔こういうふうに作っていたというのを知ってほしい。」
原田さんと同じ思いの地元の人たち。
毎年 子どものためにかごの材料を準備する。
ホタル祭りの日
ホタルかご作りを教える原田さんたちのもとには多くの子どもたちが集まった。
ホタルかご作りに子どもたちは夢中になる。
「ここをしっかり折らないときれいにならないよ。」
(参加した子どもの母親)
「初めて作るのでできないところとか最初から組み立ててもらった。
 とてもありがたく教えてもらった。」
(参加した子ども)
「楽しかった。」
「きょうホタルを捕まえてこの中にいっぱい入れます。」
原田さんは
故郷を思う心を持ち続けるためにもホタルかご作りを受け継いでほしいと考えている。
(原田美寿子さん)
「ことし作った子どもが来年もまた作りに来てくれるかもしれない。
 若い人たちにも覚えてもらって
 続けてもらいたい。」




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フランス「香水の都」 伝統を次の世代に

2019-07-26 07:00:00 | 報道/ニュース

7月2日 BS1「国際報道2019」


「香水の都」として知られるフランス南東部のグラース。
世界中から多くの観光客が訪れる。
お目当てはここで生産される香水である。
花農家のカロナ・ビアンカラナさん(52)。
20年ほど前に勤めていた銀行を辞め
100年近く続く実家の花農家を継いだ。
香水の原料となる花を栽培している。
(花農家 ビアンカラナさん)
「グラースには素晴らしい花が数多くあります。
 特にバラはアルプスと地中海の間にある大自然の土が育んできました。」
グラースで香水作りが始まったのは16世紀。
バラの花びらなどから天然の香料を抽出し調合する昔ながらの製法が今も受け継がれている。
100ミリリットルを作るのに280本ものバラの花を使い
はなやかで豊かな香りを生み出している。
しかしそんな伝統の香水作りは次第に
化学物質で作る安い香水や他の産地との競争にさらされ
衰退の道をたどってくる。
全盛期の1950年代に1500ヘクタール余あった農地は
現在では30分の1近くまで減ってしまった。
この地が育んできた香りを絶やしてはならない。
ビアンカラナさんは花の栽培方法から見直し
品質を上げる努力を積み重ねてきた。
農薬を使わず
自然の営みを利用した花づくりを徹底し
新たに高級ブランドとの契約も勝ち取った。
(花農家 ビアンカラナさん)
「素晴らしい花があるという確信があって畑を継ぎました。
 その価値を守り
 しっかり伝えなければという思いでした。」
そしていま最も力を入れているのが後継者の育成である。
10年ほど前から花農家を目指す若者を受け入れ
伝統的な香水作りの技を伝えてきた。
「収穫する際は花の生育をしっかり見極めること。」
教え子のひとり
アルノ―・シュミノさん(28)。
もともと貿易関連の仕事をしていたが
グラース近郊に移り住んだことをきっかけに香水作りに興味を持った。
(花農家を目指す シュミノさん)
「ビアンカラナさんが花の栽培の全てを教えてくれました。
 私は花作りと恋に落ちたのです。」
ビアンカラナさんたちのこうした取り組みをグラース市も後押ししている。
若い農家が土地を手に入れやすくするため
法律を改正し
農地利用以外の売買を禁止する保護区を大幅に拡大。
(グラース市職員)
「商業用だったこの地域の土地を農業用に変えました。」
保護区のうちおよそ70ヘクタールは香水用の農地に限定する異例の決断もした。
(グラース市長)
「土地が高騰し
 都市開発を求める声があるなかで法改正は簡単ではありませんでしたが
 市の将来を考え土地を守りたかったのです。」
いまシュミノさんは香水作りを学ぶ傍ら
畑の取得に向けて準備を進めている。
来年春から農家として独り立ちするためである。
(花農家を目指す シュミノさん)
「私はまだスタート地点に立っただけ。
 今後は他の産地に負けない良い花を育てたい。」
そして去年11月
市民が声を上げ町ぐるみで保存に取り組んできたグラースの香水作りは
ユネスコの無形文化遺産に登録された。
ビアンカラナさんのもとで育った若手はこれまでに30人以上。
無形文化遺産への登録をきっかけに希望者はさらに増えているという。
(花農家 ビアンカラナさん)
「グラースで生まれ育った人は昔から家族の誰かが香水産業に携わっています。
 香水は私たちのDNAに深く刻み込まれていて
 この伝統を後世に残していきたいです。」




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“NICUに入院中” 赤ちゃんにお祝いの記念写真を

2019-07-25 07:00:00 | 報道/ニュース

7月2日 NHK「おはよう日本」


いま高齢出産や不妊治療の増加を背景に
小さく生まれNICU新生児集中治療室に入院する赤ちゃんの割合は増えている。
そうしたなか誕生のお祝いなども十分にできないままになってしまう赤ちゃんも少なくない。
こうした家族を元気づけようという活動が山口市で始まっている。

山口赤十字病院の新生児集中治療室(NICU)。
その一角でこの日 明るい声が響いていた。
「よかったね。
 ウエディングドレスみたい。」
退院が近づいたこの日
特別な衣装を借りて初めての記念撮影に臨んだ。
「こんな可愛い衣装
 自分では用意できないので記念になりました。」
24時間体制で治療を行うNICU。
入院が長くなると
生後1か月頃のお宮参りをはじめ
日々の成長をお祝いできないケースも少なくない。
そこでこのNICUではそうした家族のために手作りの撮影グッズが豊富に用意されている。
女の子だけでなく男の子のベビードレスも。
さらにクリスマスや節分
ハロウィンなど
季節のイベントの衣装まで。
肌に直接触れる部分は柔らかいガーゼになっている。
デザインにも工夫が。
衣装が着せることが出来なくても被せるだけで撮影ができる。
(看護師長 吉岡さん)
「治療が成されている殺伐とした中で
 癒しになる
 楽しみというか
 すごくいいなと思いますね。」
撮影グッズを作っているのは山口氏の育児サークルである。
実はメンバー全員 子どもがNICUに入院していた経験がある。
撮影グッズをNICUに届けることを発案したKUMIKOさん。
KUMIKOさんには小学6年生の長男と小学2年生の双子の息子がいる。
双子のHARUTO君とHIROTO君は生まれてすぐNICUに入った。
予定日より2か月早く緊急の帝王切開で出産。
HARUTO君は1400gで1か月入院。
一方554gだったHIROTO君は4か月余も入院し
KUMIKOさんは不安な日々を過ごした。
(KUMIKOさん)
「こんなにちいさく産んでしまって
 私自身が申し訳ないなって
 子どもに対して。
 病院のトイレに行って泣いたりとか階段の隅っこで泣いたりとかしていました。」
そんなときKUMIKOさんの心を救った出来事があった。
NICUの看護師がつけていたHIROTO君の成長記録である。
看護師たちがHIROTO君の生後100日をお祝いし記念の写真を残してくれていたのである。
(KUMIKOさん)
「本当だったら家に帰って家族でお祝いするところなんですけど
 こういったもので食べる真似をしてお祝いしたよって
 撮ってくださったのがすごくうれしかったんです。」
お祝い事ができない家族の助けになりたい。
KUMIKOさんたちが作った撮影グッズで去年から50組以上が記念写真を撮った。
KUMIKOさんたちは今新しい衣装のデザインに取り掛かっている。
(KUMIKOさん)
「お子さんが入院していても
 笑顔になれる瞬間が増えたらいいなっていう思いで
 その思いが届けば私たちの本望。」
心を込めた撮影グッズでKUMIKOさんたちはこれからもエールを送る続ける。


 

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内戦化のイエメン コーヒー農家を支援

2019-07-24 07:00:00 | 報道/ニュース

7月1日 NHK「国際報道2019」


コーヒー豆の「モカ」はイエメン南西部にある港町モカに由来する。
イエメンはコーヒー豆の産地で
かつてモカは世界最大の集積地だった時期もあった。
しかし激しい内戦によって今では見る影もない。
そのイエメンから日本にコーヒーを輸入し
疲弊した経済に貢献しようと奮闘する兄弟がいる。

去年12月大分県別府でコーヒー輸入会社を設立したアルモガヘッド・タレックさん(25)。
(タレックさん)
「焙煎した後いろんな風味が出るんですよ。」
タレックさんは2014年にイエメンから留学生として来日。
この頃から母国では内戦が激化した。
(タレックさん)
「親に電話するときに電話中に空爆の音が聞こえる。
 それですごく心配になった。
 イエメンのコーヒーがイエメン経済を助ける。」
コーヒーの買い付けは首都サヌアに現在も暮らすタレックさんの兄コサイさん(27)が担当している。
(コサイさん)
「2日前に激しい空爆があった。
 状況が早く落ち着いてほしい。」
コサイさんは取引してくれる農家を開拓するため各地の農園を訪ねて歩いた。
イエメンのコーヒー農園は標高約2,000m前後の山あいにある。
こうした山間部は空爆の標的になりにくく
今でも栽培が続けられている。
(コーヒー農家)
「先祖代々コーヒーを作ってきた。
 コーヒーは神の祝福を受けたものだ。」
日本人にもなじみが深いモカコーヒーはイエメンの港町モカから出荷されたのが名前の由来である。
コーヒーを飲む習慣そのものがイエメンから世界に広まったとも言われている。
コーヒーは石油に次ぐイエメンの重要な輸出品目の1つである。
しかし空爆などで各地で道路が寸断。
コーヒー農家は出荷が難しくなり
収入の手段を奪われた。
内戦の前はコーヒー豆はサヌアから南部のアデン港に運ばれ輸出されていた。
現在は幹線道路を迂回する必要があるうえ
武装勢力の検問所は100か所近くあり
危険を伴うという。
(コサイさん)
「ナイフで袋を破られコーヒーが台無しになった。
 それ以来 検問の際カネを払っている。」
タレックさんは
コーヒーの収入がなくなれば人々の暮らしはさらに圧迫されると考えている。
(タックさん)
「放っておいたらヤバイんですよ。
 政治家など大きい影響を与える人たちは何もやらないけど
 じゃあ小さい人々(市民)が自分たちで何かやらないと。」
そこでタレックさんたちが目を付けたのが
近年
世界で新たなトレンドとなっているスペシャリティーコーヒーである。
品質の高さから
100g5千円以上の値段がつく豆もある。
高値で売ることが出来れば農家に大きな利益を還元できると考えた。
兄のコサイさんは
品質を高めるには何が必要か
説明して回った。
重要なのは収穫のタイミングである。
コーヒー豆の成長は同じ枝でも速度がまちまちである。
赤く熟すのを待って摘み取れば
甘みを最大限引き出すことができる。
さらに
風味を引き立てるために約2週間天日で干し
1粒1粒チェックして乾燥のムラをなくす。
手間のかかる作業だが
コサイさんはその狙いをの樹下に丁寧に伝えた。
(コサイさん)
「人々に気に入られ商品価値が上がれば利益が届けられるのです。
 世界で胸を張れるコーヒー豆を作りましょう。」
以前はムラのあった品質が大きく向上したことから
コサイさんは高値で買い取ることにした。
(コーヒー農家)
「あなたたちが支援してくれる限り続けていきたい。」
集められたコーヒー豆750kgが4月にイエメンを出発した。
そして6月半ば
9,000km離れた福岡でタレックさんはコーヒー豆を受け取った。
(タレックさん)
「フルーツの匂い。
 イエメンの匂い。」
タレックさんは早速コーヒー豆を大分市にあるカフェに届けた。
この店は世界各地のスペシャリティーコーヒーをそろえている。
タレックさんから仕入れの話を聞いて購入を申し込んでいた。
その味は
(カフェオーナー)
「すごい果実味あふれるコーヒーで
 おいしいです。
 手間がかかっているコーヒーは
 液体の透明さ
 雑味がない。」
(タレックさん)
「“助け”は求めていない。
 良いものであれば買ってくれる。
 “助けて”という感じではなく
 コーヒーのお金が経済にまわる。
 できることをやる。」
内戦が続くイエメンから届いたコーヒー。
戦火を懸命に生きる人々の思いが詰まっている。

 




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“リーガルウエディング” 人気の背景は

2019-07-23 07:00:00 | 報道/ニュース

7月1日 NHK「おはよう日本」


外国人のカップルが日本の法律に基づいて婚姻届けを提出し結婚を成立させる手続きを
「リーガルウエディング」といって
沖縄などで盛んにおこなわれている。
特に香港の若者の間で日本で式を挙げることがちょっといたステータスになっていたり
式に合わせて婚姻届けが出さたりする手軽さから
人気となっている。

仲睦まじく鳥取 大山町役場を訪れるカップル
香港から来た葉高成さんと何瑞儀さん。
ふたりが向かったのは窓口。
一緒に婚姻届けを提出し
正式に結婚が認められた。
このように外国人のカップルが訪れた国の法律に基づいて婚姻届けを提出し
結婚を成立させることを「リーガルウエディング」という。
鳥取県内では初めて大山町で行われた。
ふたりの新たな門出を祝おうと役場には大山町の竹口大紀町長ら大勢の関係者が集まった。
(新郎 葉高成さん)
「たくさんの人が来てくれて本当にうれしい。
 今日のことは一生忘れません。」
(大山町 竹口大紀町長)
「大山は自然が素晴らしくて景色もよくて森があって
 感動したものを香港に持ち帰って広めていただくことによって
 香港からさらにお客さんが来ていただけたら。
 大山町の事業者にとってメリットのある取り組みになるようさまざまな連携をしていきたい。」
婚姻届けの後にはメインイベントが。
大山町の式場には香港から親族や友人らおよそ30人を招いて結婚式が開かれた。
香港では海外で結婚式を挙げることがステータスとされ
さらに式のついでに婚姻届けも提出できるという利便性もあって
リーガルウエディングの人気が高まっているのである。
(新郎 葉高成さん)
「ここで結婚式ができて本当に幸せです。
 彼女は大山の天候や文化などすべてが気に入っています。
 それに木々や花々などの環境が良くて
 ここを選びました。」
また式場側も大きな期待を寄せている。
県内の婚姻件数が減少傾向にあるなか
増加が続く外国人観光客を新たな顧客として取り込もうとしているのである。
(プリムローズガーデン 営業本部長)
「インバウンドの結婚式をやることをどんどん広げていくというところで
 国を問わずにいろいろなところの方々が鳥取県に来ていただいて
 経済効果を生むようなひとつののきっかけになれれば一番いいかなと思います。」
ただ実際に婚姻届けを受け付けるのは市町村の役場である。
初めてのリーガルウエディングを受け付けるために
大山町では半年以上前から結婚式場と調整を進めてきた。
(大山町 住民課)
「パスポート・出生証明書・独身証明書が必要になります。
 なかなか例がないので慣れないところもあって1回ではそろわなかった。」
婚姻届けを審査する住民課では
名前の文字に間違えがないかなど手続きには慎重を要したという。
(大山町 住民課主幹)
「国籍によって法律も違いますので
 その辺が正しく処理できているのか
 間違えてはいけないこと
 これであっているのか
 というところに神経を使ったのが大変だった。」
式場とも事前に何度も打ち合わせを重ね
書類に不備がないかなど入念に確認を進めた。
(大山町 住民課主幹)
「窓口の対応が強化できればいいがなかなか役場的にも難しいので
 今いる人員の中でそれぞれが知識を積んで対応がすぐにできるようにできたらいい。」
地域経済の活性化にもつながると期待が高まるリーガルウエディング。
外国人観光客を呼び込む新たな取り組みとして注目される。

 

 

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「止観」

2019-07-22 07:00:00 | 編集手帳

6月30日 読売新聞編集手帳


 仏教の修養法に「止観」がある。
心を静めて
智慧ちえを起こし、
事物を正しく
観みる。
日想観はその一つで、
西方に沈みゆく太陽を見て、
極楽浄土を観想する。

司馬遼太郎さんの「大阪の原形」によると中世、
難波なにわ・四天王寺での日想観が有名だった。
夕陽ゆうひを見るために諸国から人が集ったのだという。
辺りは台地で、
今も夕陽丘や夕陽ヶ丘の名がある。

学生の頃、
好きでよく歩いた司馬さんは、
ある夕、
鮮やかな朱色で<天体とはおもえない太陽>が、
漂うように沈んでいくさまを崖から眺める。
<息をわすれるような思い>がして
<大阪の名所をあげよといわれれば、
 この崖ではないか>と思ったそうだ。

難題を抱え、
崖っぷちでせめぎ合うリーダーたちは、
なにかしら光を見ただろうか。
大阪でのG20首脳会議がきのう終わった。
笑顔あり、
渋面あり。
議論の合間にのぞく顔は様々だった。
一定の成果、
との報を、
まずは信じるほかない

<見よ 
 燃える空 
 あの空に映るのは 
 人の世の苦しみ、
 争い 
 そして愛――>
「君は夕焼けを見たか」(阪田寛夫)。
できることならば、ご
一行様を隠れた名所に案内したかった。

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首脳外交にマル

2019-07-21 07:00:00 | 編集手帳

6月29日 読売新聞編集手帳


 マルに対し、
ペケという拒否・拒絶に使う言葉は謎めいている。
語源として二通りの説があるらしい。

一つは「あっちへ行け」のマレー語から出たとする説。
もう一つは中国語の「不可=ブークォー」が変化したとするものだが、
中国の習近平国家主席の答えは「不可」どころか、
前向きだったという。
日中首脳会談で、
国賓として来春の再来日を求めた安倍首相の提案を受け入れた。

会談では柔和な表情で首相にこう尋ねる場面もあった。
「中国人は日本がとても好きです。
 日本人観光客を増やすアドバイスはありませんか」

共産党機関紙・人民日報が掲載した習氏の手紙も異例のことだろう。
中国語を学ぶ日本人に向け、
「友好の未来は青年世代に託されている」と呼びかけた。
尖閣諸島問題で関係が悪かった頃、
本紙に載った時事川柳を思い出す。
<日中の首脳のハグを見てみたい>。
今や皮肉やおかしみを感じない。
悪くないことではあろう。

とはいえ米中摩擦が高じて転がってきた友好であることは否めない。
川柳が再び面白くならないことを祈りつつ、
とりあえず首脳外交に小さめのマルをつけておく。

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フランス ワイン業界 募る危機感と日本への期待

2019-07-20 07:00:00 | 報道/ニュース

6月26日 国際報道2019


世界有数のワインの産地
フランスのボルドーで開かれたイベント。
EPAを受けて日本市場に期待する声が聞かれた。
(ワイン生産者)
「日本は私たちの一番の顧客です。」
「関税がなく自由に貿易ができるのはすばらしい。」
順風満帆に見えるフランスのワイン。
ところがそうとも言えないのである。
ボルドーでも高級ワインの産地として知られるサンテミリオン。
醸造所の共同経営者 ダビッドボリュウさん。
約400年前から代々ワインを造り続けている。
(ダビッドボリュウさん)
「ブドウの形になってきているでしょう。
 今がとても大事な時期なんです。
 これが全体の品質塗料を保証するからです。」
ダビッドボリュウさんは生産量の約2割をアメリカとイギリスに輸出しているが
最近ある不安を抱えている。
6月アメリカのトランプ大統領から飛び出したこの発言。
(米 トランプ大統領)
「フランスはアメリカのワインに多額の関税をかけているが
 我々はごくわずかしか課税していない。
 実に不公平だ。
 何か手を打つつもりだ。」
フランス産ワインの関税を引き上げることを示唆したのである。
さらにイギリスではEUからの離脱問題で
合意なき離脱を持さないとする強硬派の候補が次の首相になる可能性が高まっている。
(ダビッドボリュウさん)
「一番の懸念はイギリスの合意なき離脱です。
 もし合意できなければ高い関税がかかる恐れがあります。」
そこでより期待を寄せているのが日本である。
今は生産量の5%となっている日本向けの輸出を増やしたいと考えている。
(ダビッドボリュウさん)
「日本は安定しています。
 ワイン通が多い市場で
 進出できて満足です。」
生産者団体も日本の市場価値は高まっているという。
(ボルドーワイン委員会 シャトー広報部長)
「イギリスの離脱で経済そのものが悪化し
 消費が減ることを懸念しています。
 日本はボルドーワインにとって極めて優良な市場です。
 売り上げ増を目指し
 消費者向けのPRに力を入れていきたいです。」
刻々と変わる国際情勢にどう対応するか。
フランスのワイン業界も新たな戦略を迫られている。


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米 “異例の大混戦” 民主党 大統領候補選び

2019-07-19 07:00:00 | 報道/ニュース

6月26日 国際報道2019


2020年の大統領選挙に向けて野党民主党から立候補24人。
オバマ政権で副大統領を務めたバイデン氏は
抜群の知名度で支持率トップを走っている。
(民主党 バイデン前副大統領)
「去年2兆ドルの減税があったが生活は豊かになったか?
 何も変わっていない!
 富裕層や大企業にしか恩恵はないのだ。」
各種の世論調査で支持率トップを走るバイデン前副大統領。
自らを“中産階級の代表”だとアピールし
大富豪のトランプ氏との違いを鮮明にしようとしている。
(民主党 バイデン前副大統領)
「私はずっと“中産階級のジョー”と呼ばれてきた。
 米の中産階級の生活を再建することが使命だ。」
バイデン氏の出身はいわゆる「ラストベルト」の一部 東部ペンシルベニア州である。
労働者の暮らしを重視するバイデン氏の主張は
前回トランプ氏に投票した人たちを再び取り込みつつある。
前回の大統領選挙で変化を期待して民主党員でありながらトランプ氏の投票したミラーさん(81)。
(民主党員 ミラーさん)
「当初トランプ氏が何か新しいものに見えた。
 確かに新しいものではあったのだが・・・。」
しかし期待していた景気の回復は感じられず
来年の選挙ではバイデン氏に投票したいと考えている。
(民主党員 ミラーさん)
「減税などで生活が良くなることを期待したが何も変わらなかった。
 我々のような零細企業は以前よりももっと働かないと暮らしていけなくなった。」
また上院議員時代から労働組合に頻繁に足をは運んでいたバイデン氏には組合の期待も高まっている。
(フィラデルフィア労働組合 代表 イーデング氏)
「炭鉱業に仕事はなく
 あると約束された他の仕事もないままだ。
 約束は果たされないということを組合員も分かり始めてきた。
 我々労働者にとってジョーはいつも見方だった。
 彼はいつも我々の話に耳を傾けてくれた。」
かつてオバマ政権で副大統領を務めたバイデン氏。
黒人有権者からの期待も集めている。
黒人の政治団体が5月に行った世論調査では
バイデン氏を支持すると答えた黒人の民主党員は76%にのぼった。
(民主党員)
「オバマ前大統領は偉大だった。
 バイデン氏も偉大な大統領になるだろう。
 トランプ大統領はすべてをめちゃくちゃにした。
 バイデン氏にはそれを変えてもらいたい。」
バイデン氏は76歳と
トランプ大統領よりも高齢なことを懸念する声もある。
そしてバイデン氏の経験の豊富さは
裏を返せば
既存政治の象徴の政治家ではないかと受け取られる可能性もありプラスに働くとは言い切れない。
長い政治経験から叩けばほこりが出るといった面もあって
少し前に取りざたされた過去のセクハラ疑惑のような攻撃や不安は今後さらに増すと思われる。
若手や女性候補たちも追い上げを見せていてまだまだ誰が抜け出すのかは見えない状況である。
ブディジェッジ氏はなかでも最年少ながら予想を超える支持を集める注目の候補である。
インディアナ州サウスベンド市。
最年少の候補者 ピート・ブティジェッジ氏(37)。
人口10万人ほどの都市
中西部インディアナ州サウスベンドの市長を務めている。
名前の読みが難しいこともあり地元では「ピート市長」と親しまれている。
ブティジェッジ氏の特徴は多様な経歴である。
名門のハーバード大学やオックスフォード大学で学び
8か国語を操ること。
市長を務めながら従軍しアフガニスタンへの7か月間の派兵を経験したこと。
そして信心深いキリスト教徒であると同時に同性愛者だと公表し
夫ともに選挙運動を行っていることなどが注目され
4月の理候補表明以降急速に支持を伸ばしている。
(民主党候補 ブティジェッジ氏)
「私はこれまでの候補とは少し違うかもしれないが変化は必要だ。」
(支持者)
「若い候補が良いと思います。
 有言実行な人です。
 ブティジェッジ氏は経験もあるし
 彼はそれをできる人です。」
ブティジェッジ氏の政治家としての資質に期待する人もいる。
市内に暮らすオドムさん。
所有する住宅が市の再活溌事業で立ち退きの対象になった。
市役所の前で偶然に見かけた市長に直談判したところ
ブティジェッジ氏は計画の見直しを約束し
立ち退かずに済んだ。
(オドムさん)
「歩いていた市長に“ちょっと聞いてください”といきなり話しかけたんですが
 その場で私の話を聞いてくれたんです。
 とても感動しました。」
ラストベルトの一角にあるサウスベンドはかつて自動車メーカーの本拠地があるとして栄えた町である。
しかし大手との競争に敗れたメーカー廃業。
町の活気が失われていくなか
ブティジェッジ氏は工場を再利用したオフィスビルに企業を誘致するなど
地域の活性化に着手し雇用の改善に努めた。
ブティジェッジ氏とともに企業の誘致に取り組んだ実業家のスミスさん。
今ではIT啓の企業など100社以上が入居。
新たなビジネスの拠点としてサウスベンドを象徴する場となっている。
スミスさんは
リーダーとして目標を明確に示す力がブティジェッジ氏の強みだという。
(実業家 スミスさん)
「ビジョンを明確に示し
 人々を行動に駆り立てるリーダーシップを持つ人物が必要だ。
 それができるのがブティジェッジ氏だ。」
若さと多様性
そして地元のラストベルトでの実績を前面に出し支持を訴えるブティジェッジ氏。
深まる社会の分断を埋め進むべき道を示すべき道を示す新たなリーダーとなるのか。
その姿が有権者をひきつけている。
党派を超える融和を訴えて実践してきたという政治姿勢
同性愛者ということに象徴される多様性。
ブティジェッジ氏の持つ要素は今のトランプ政治に違和感を抱いている人にひびくところがある。
同じ民主党のバイデン氏やサンダース氏にはない若さという要素も大きい。
そしてクリントン氏が成しえなかった初の女性大統領を目指す候補にも注目したい。
トランプ大統領との対決姿勢を前面に出している左派のウォーレン氏は支持を伸ばし
トップのバイデン氏や2位のサンダース氏らを追い上げている。
また検察官の出身で議会での切れ味鋭い追及に定評があるハリス上院議員も実力者として注目である。






 

 

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米 はしか流行に影響 ワクチン拒否の実態

2019-07-18 07:00:00 | 報道/ニュース

6月24日 国際報道2019


いま世界ではしかが猛威を振るっている。
はしかは極めて強い感染力を持ち
38℃前後の高熱と発心が特徴である。
WHO世界保健機関によると
去年の患者数は前年より30%増えて死者は約13万6千人にものぼる。
はしかはかつて日本でも毎年数十万人が感染する病気だったが
ワクチンが普及したことで年間数百人程度にまで減少していた。
世界でいま患者数が増えているのは
国境を越えての移動が活発になったことに加え
先進国で科学的でない情報に基づいてワクチンの接種を拒否するという動きが広がっていることもある。

5月にニューヨーク州の議会前で開かれた集会。
参加者が掲げるプラカードにはワクチンの接種を真っ向から否定する言葉が描かれていた。
“ワクチンを強制するな”
“ワクチンは安全ではない 効果もない”
熱狂的な支持者に迎えられたのは
ケネディ元大統領のおいで
反ワクチン運動の中心人物 ロバート・ケネディ・ジュニア氏である。
(ロバート・ケネディ・ジュニア氏)
「国家機関や国際機関が言えばワクチンは安全なのか?
 子どもたちを国を民主主義を取り戻そう!」
(参加者)
「今後は子どもにはワクチンを接種させない。」
「安全ではないからね。」
アメリカで今年に入って確認された患者は1,000人を超え
過去20年で最も深刻な事態となっている。
流行を拡大した理由の1つとして指摘されるのが
ワクチンの接種を拒否する運動の存在である。
(米 疾病対策センター 医師)
「誤った情報によりワクチン接種率が下がり
 はしか流行が深刻化している。」
ネット上にはワクチンの危険性を強調する情報があふれている。
こうした情報がSNSによって拡散されているのである。
ワクチン拒否の運動に参加するウィニンガムさん。
2人の娘を育てるなか
子どもがワクチンで被害を受けたと主張する女性のSNSを見たことが
ワクチンの拒否するきっかけになった。
(ウィニンガムさん)
「“ワクチン被害は100万人に1人”なんておかしいわ。
 世界中を探してもそんな安全なものは水くらいよ。
 こういうリンクページに自己免疫性疾患の話が掲載されているわ。
 大勢の人が彼女に共感して参考にしているの。」
はしかのワクチンによって自閉症が引き起こされる
ワクチンに含まれる金属が病気の原因になる
子育て世代の親たちを中心にインターネットの情報を信じる人が増えている。
しかしワクチンの専門家は
こうした情報の多くは医学的な根拠がなくウソの情報だと指摘している。
(ワクチンの専門家 ピーター・ホッテズ教授)
「親がワクチンについて医学的な情報を得ようとすると
 ほぼ確実にフェイクニュースと呼ばれる間違った情報を手にしてしまう。」
ワクチンを拒否する運動の拡大は子どもたちの学校生活にも影響している。
今年に入って約80人がはしかに感染し非常事態宣言が発令された西部のワシントン州。
流行の原因はワクチンの接種率の低下である。
流行を防ぐには90%以上の接種率が必要とされているが
一部の学校では40%程度にまで低下。
危険にさらされたのは健康上の理由でワクチンを受けない子どもたちだった。
(小学5年生 リリーさん)
「友だちにも先生にも会えないのがさみしい。」
生後間もなくから心臓の病気で手術を繰り返してきたリリーさん。
ワクチンの接種が受けられないため学校の始まった1月から学校を休んでいる。
こうした子どもはリリーさんの地元だけで約500にんにのぼる。
(リリーさんの父親)
「皆が予防接種をしかるべき時に受けていればこんな会話などしません。」
(地元保険局 メルニック医師)
「はしかは人を殺しうる病気。
 子どもが安全に過ごせるようにすべきだ。」
ワクチンの接種する動きは今アメリカの人々の健康や命をも脅かし始めている。




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インドネシア 地下鉄で変わる暮らし

2019-07-17 07:00:00 | 報道/ニュース

6月24日 国際報道2019


今年3月
インドネシアの首都ジャカルタに新しい市民の足 地下鉄が登場した。
(インドネシア ジョコ大統領)
「新たな交通システムによってジャカルタに新しい文化がもたらされることになります。」
インドネシア初となる地下鉄の運行距離は15,7km。
およそ10kmは高架を走行し
ジャカルタ中心部の南北をおよそ30分で結ぶ。
2013年に着工し
総額1,200億円余の円借款を活用して建設された。
新しい交通機関に期待されるのは人の移動のスピードアップ。
人口3千万人を超えるジャカルタ首都圏では
“世界最悪の渋滞”と言われる渋滞に膨大な時間が費やされているからである。
開業から3か月
1日当たりの乗客数は約8万人にのぼっている。
(乗客)
「ここまで国が発展したのは誇りです。」
「清潔で時間に正確です。
 毎日通勤で利用しています。」
地下鉄は人々の生活に大きな変化をもたらし始めている。
地下鉄の沿線にあるビルで働くアンディリさん。
以前は主にバスを使って片道2時間もかけて通勤していた。
今は地下鉄を利用して片道30分短縮。
ダイヤの乱れもほとんどなく予定通りに出社できるようになった。
運賃は日本円で100円ほど。
バスに比べ3倍以上高くなるが
その価値があるとアンディリさんは考えている。
(アンディリさん)
「地下鉄は時間に正確です。
 ですから地下鉄を利用します。
 週明けは早朝に打ち合わせがありますがバス通勤だったら遅れてしまうかもしれません。」
移動手段として定着し始めた地下鉄。
沿線のビジネスにも影響を与え始めている。
駅に隣接するショッピングモール。
駅と通路で連結されるというインドネシアでは珍しい仕組みを導入した。
利用者は地下鉄開業後 以前の2倍以上となる1日3万5千人に増加。
仕事を終えた人たちや家族連れが多く訪れるようになった。
(来店客)
「開業してからよく来ます。」
「仕事終わりに地下鉄でここに来ました。
 ここは以前ガラガラでしたが
 今は多くの人が来ていますよ。」
最近では日本食のレストランなど新しい店の出店が相次いでいる。
(コーヒー店店主)
「先月オープンしました。
 もっと多くのお客さんがモールに来てくれればいいですね。」
(ショッピングモール 広報担当者)
「多くの人が訪れるようになったのは地下鉄のおかげです。
 お客の数が増えて大変うれしく思っています。」
順調なスタートを切ったジャカルタの地下鉄。
他の交通機関とうまく結びつけば可能性はさらに広がると専門家は指摘する。
(バンドン工科大学 ウイブォウ准教授)
「この地下鉄は良いきっかけです。
 もし地下鉄が他の交通機関とともによく整備されれば
 人々は社交や教育などのためにもっと自由に移動するようになるでしょう。」
活力ある多くの人々をのせて
地下鉄は今日も街中を走る。



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