7月8日 NHKBS2「国際報道2019」
タイではいまBNK48のブレークをきっかけに空前のアイドルブームが巻き起こっている。
そこにチャンスを見出そうと単身タイに乗り込んでアイドル活動に打ち込む日本人女性がいる。
タイの首都バンコクで開かれたアイドルコンサート。
ファンを熱狂させているのは
タイ人5人と日本人2人の混合ユニット サイアム☆ドリーム。
タイであえて日本語の歌を歌い人気を得ているという。
日本人メンバーの1人 南にこさん。
ユニット結成当初から参加していて
去年11月にはバンコクに生活の拠点を移し本格的に活動している。
ステージの外ではファンとの交流にも悪戦苦闘の毎日である。
「新曲はセクシーだった?」
「歌の名前は?」
「ハニー。
最後に歌った曲だよ。」
南さんは日本でいわゆる“地下アイドル”として活動していたがなかなか知名度が上がらず
新たな活動の場を求めてタイにやって来た。
(サイアム☆ドリーム 南にこさん)
「アイドルを日本で目指して頑張っていくよりも
はるかに夢を実現できるのが早い。
可能性がすごく広がっている国なので。」
ひとりバンコクで部屋を借り自炊をして暮らす南さん。
初めての海外生活に当初は不安もあったというが
今はこの新天地で仲間たちとともに夢を追いかける覚悟である。
いまタイでは2年前に結成されたBNK48をきっかけにアイドルブームが巻き起こっている。
これをチャンスと見た日本人アイドルが相次いで進出。
タイは南さんだけでなく他の日本人アイドル達もしのぎを削る激戦地なのである。
ライバルたちはさまざまな方法でファンの獲得に動いている。
たとえばこんなイベントも。
タイ人のファンと一緒に観光名所を巡るツアー。
参加費はコンサートのチケットとセットでおよそ1万7千円。
(ツアー参加者)
「アイドルとこんな近くで触れ合えるイベントはほとんどないので
来て良かったです。」
競争に勝ち抜くため南さんが最も力を入れているのが
ファンとの交流に不可欠なタイ語の習得である。
仕事のない日は語学へ通っている。
部屋にある家具や家電にもタイ語が貼られている。
さらに毎日欠かさず行っているのが
ファンとリアルタイムで交流できるインターネットのライブ配信である。
タイ語でも積極的に話しかけることでビューアー数が3,000人にまで増えたという。
「タイは今日はすごく暑いです。
アイスクリーム食べたい!」
そしてコンサートではタイ語でファンにアピール。
「こんにちは。
サイアム☆ドリームの紫担当 にこです!」
観客の反応は上々。
南さんは毎回コンサートに来てくれるファンが確実に増えていることを実感しているという。
(サイアム☆ドリーム 南にこさん)
「より大きな会場で
しかも多くの人に世界中にっていうのが1つの目標でもあって
それがタイに来てからすごく広がった。
タイ以外でも海外で活躍できるようにグローバルなアイドルを目指したい。」