ハナキリン

2024-09-10 10:44:03 | Weblog

9~10月に行われる人形浄瑠璃文楽の
米国公演では、舞台の背景にアニメを
使用します。従来のベニヤ板に風景や
建物などを描いた大道具は、日本から
米国への輸送費が嵩み、米国5都市に
おける公演の国内搬送も大変です。
アニメの制作は、スタジオジブリで
背景美術を担当した美術監督があたり、
制作費はクラウド・ファンディングで
まかないました。
国立劇場の建替えが問題となっています。
同劇場は、1966年に歌舞伎や文楽、
日本舞踊などの伝統芸能を保存、継承
する場として開場しました。当初、
老朽化した劇場を大規模改修する予定
でした。2020年に、政府のプロジェクト
チームが民間の資金やノウハウを活用
するPFI方式を採用し、ホテルやレスト
ランなど収益施設を併設する再整備計画を
作成しました。しかし、入札は2回とも
不調に終わりました。劇場は、2023年
10月に閉場しました。長期にわたる舞台
公演の空白期間は、人々に支えられる
伝統芸能創造と継承に致命的な打撃を
与えると危惧されています。