ナンテン

英フィナンシャル･タイムズ紙のチーフ・

エコノミクス・コメンテーターのウルフ氏

が挙げた2025年以降も影響を及ぼす強力な

５つの要因は、ICTなどの技術、不平等、

債務、脱グローバル化、政治的緊張でした。

ICTにより可能となった在宅勤務の浸透は、

外国人労働者との競争に発展し、労働環境が

不安定化する可能性が高い。パンデミックで

深刻化する不平等は、2025年まで緩和されず、

ポピュリズムが跋扈し続けるだろう。過去

40年にほとんどの国は債務を拡大しており、

2020年は更に急増した。民間部門の過剰

債務は長い間足かせとなる。国家間の関係は

より地域的、仮想的になる。自由民主主義への

信頼低下、多くの国では扇動的独裁主義が台頭し、

中国の官僚主義的圧政が勢力を拡大する。との

見立てです。今後、これらの大きな要因が

どのような形で現われるか注目したいと思います。

皇帝ダリア

日経平均株価が30年ぶりの高値を

つけました。一方、2020年に希望

退職者を募った企業が91社と前年

の2.5倍、人数は18,000人と約6割

増です。コロナ禍で、明暗著しいです。

陸運、小売り、宿泊、飲食、生活関連、

医療福祉が「コロナ7業種」と呼ばれて

いますが、希望退職者を募った企業が

最も多かったのはアパレル・繊維（18社）

でした。電機・精密、自動車関連と

続きます。更にサービス、外食、

小売り・卸売が上位に入りました。

アパレルや外食は、不採算店舗の閉店に

伴い人員削減となりますが、製造業は

生産拠点の見直しなどにより1社当たり

の募集人数が大きくなります。

カモ

社長100人へのアンケート調査では、

約7割の人が米バイデン政権に対中

制裁の緩和を期待しています。一方、

約6割の人が、政権交代で自社事業に

与える影響はないと見ています。

対中制裁の緩和は、期待はしていても、

実際に起こらないと予想しているようです。

マツボックリ

販路やブランド力を持たない国産

マスクメーカーは、厳しい状況に

あります。政府からのマスク増産

要請により、補助金を受けて生産

する29社のうち10社は、現在の

生産水準が当初の月産能力や

ピーク時の生産量を下回っています。

備蓄需要が一巡したうえ、低コスト

の中国製品の供給が増えました。

あるメーカーは、一般向けマスクの

月産能力100万枚に対し、12月の

生産量はわずか約10万枚。医療用の

サージカルマスクを生産する

メーカーは、生産能力を段階的に

月440万枚まで引き上げる計画で

したが、現在の生産量は月120万枚に

とどまっています。

政府は、余ったマスクは備蓄に

回すと言っていましたが、具体的な

話は進んでいないそうです。

二階に上がってハシゴを外された。

ダイダイ

都営地下鉄大江戸線が、12月27日

から1月11日まで運行本数を通常の

7割程度に減らします。15人の運転手

が新型コロナウイルスに感染した

ためで、感染者と濃厚接触者らは

自宅待機を含め出勤できる状況に

ありません。

他の公共交通機関にも、このような

ことが起こるリスクがありますね。

モミジ

政府のグリーン戦略では、再生可能

エネルギーの電源に占める割合を

今の3倍の50～60%に高める計画です。

その中でも、ほとんど実績がない

洋上風力発電に原発45基分の最大

4500万キロワットを割り当てています。

発電コストは2030～2035年に1キロ

ワット時あたり国際平均並みの8～9円

を目指します。

洋上風力発電は、漁業者や住民らとの

調整に時間を要します。日本の風力

発電機メーカーの規模は小さく、コスト

競争力もありません。

2050年に温暖化ガス排出量の実質ゼロを

実現するには、既存分野だけでは達成が

難しく、手つかずの洋上風力発電で帳尻

合わせをしたのであれば、実現に相当な

困難がありそうです。

メタセコイア

厚生労働省によると、2020年1～10月の

妊娠届の件数は前年同期比5.1%減少しま

した。これらのデータを基にすると、

2020年の出生数は84万8,000人、2021年が

79万2,000人との試算結果が出ました。

80万人割れは、公的推計よりも10年以上も

早く実現してしまいます。社会保障制度の

維持に支障が生じるため、一段の制度改革が

求められることになります。コロナ禍のため、

妊娠を控えていると推測されています。

今年10月までの10か月間の婚姻数は42万

4,000件と前年同期比13%以上減少しました。

非婚化が進むと、少子化に拍車がかかります。

先行きが不透明なうえ、密閉・密集・密接の

3蜜回避では、婚活もままならないです。

ピラカンサス

札幌市は、来年1月に開催される

予定だった成人式を中止にしました。

千葉県船橋市は、成人式をオンライン

配信のみとしました。

年齢層によって、団塊の世代、新人類、

バブル世代、就職氷河期世代、

団塊ジュニア世代、ゆとり世代、

ミレニアル世代などと呼ばれます。

コロナ世代と呼ばれるのは、

あまりいい感じではないですね。

ススキ

政府は、2035年までにガソリンや

ディーゼルエンジンの新車販売を

禁止し、電動車にシフトする計画

に軽自動車を含める方針です。

2020年1月～11月の軽四輪車の販売

台数は158万台と全体の37%を占め

ています。軽自動車をガソリン車

販売規制から外すと、2050年に温室

効果ガス排出量を実質ゼロとする

政府目標の達成が難しくなります。

軽自動車は、燃費や車両価格、税金

などの経済性を売りものにしています。

コストが、軽自動車電動化の障害と

なっています。ハイブリッド車は、

ガソリン車と電気自動車の両方の

部品を搭載するため、ガソリン車

より割高になります。電気自動車は

蓄電池の価格が高く、普及が進んで

いません。

政府方針が決まったのであれば、

自動車メーカーは腹を括って取り

組まざるを得ません。

サザンカ

韓国の現代自動車は、燃料電池車

（FCV）や電気自動車（EV）に

特化して、日本市場への再参入を

図ります。ガソリン車の販売では、

以前、日本市場から撤退しました。

2022年にEVの発売を計画しています。

現代自動車は、世界の販売台数で5位。

FCVでは世界シェアが75%とトヨタを

上回ります。

日本ハムファイターズは、脱炭素を打ち

出しています。2023年に新球場が開場

する時に、駅とスタジアムの連絡バスに

中国のBYD製EVバスを使います。

BYDの日本法人と新球場を運営する会社が、

戦略的パートナーシップ契約を結びました。

韓国自動車業界で第5位の双竜自動車は、

更生手続きに入り、事実上経営破綻しました。

親会社は、インドの自動車大手マヒンドラ・

アンド・マヒンドラです。

自動車業界は、今後、環境の変化とともに

激変しそうです。