ベトナムの2022年7～9月期の実質国内
総生産（GDP）の成長率は前年同期比
13.67%でした。前年同期に厳格な
コロナ規制によりGDPは6.03%の
マイナス成長でした。感染症の拡大
も落ち着き、南部で実施された都市
封鎖（ロックダウン）も緩和され、
製造業の生産活動も活発になりました。
米中対立が激化する中、ベトナムから
米国への輸出が2割以上のペースで増加
しています。世界銀行は、同国の2022年の
経済成長率を7.5%と予想しています。
スイスのビジネススクール、IMDが発表した
2022年の世界デジタル競争力ランキングで
日本は29位でした。ランキングの発表を
開始した2013年は20位でしたが、2020年に
27位、2021年に28位、そして2022年が29位
と過去最低へ低下しました。「知識」「技術」
「将来の準備」の3つの調査項目のうち、
「知識」は前年から順位を3つ落とし28位に、
「将来の準備」が1つ下がり28位となりました。
日本は、ビジネスの俊敏性が低いと評価され
ました。IMD北東アジア代表は、「ただただ
低落しており変革が見られない」とコメント
しています。
経済産業省と東京証券取引所が選定する
「デジタルトランスフォーメーション（DX）
銘柄」は、過去3年間の選定企業の株価と
日経平均株価の騰落率を比較したところ、
5割の銘柄が日経平均を5ポイント以上下回り
ました。そのため、銘柄の選定基準を見直す
ようです。
銀行を介する貿易の決済コストは
取引額の5～10%。非代替性トーク
ン技術やデジタル通貨を用いた決済
などのシステムを利用すると、コスト
が0.5%～1%に抑制できるそうです。
サービス提供企業は、主要顧客を
中小企業と想定していましたが、
大手商社などからの引き合いが強い。
中小企業よりもIT化が進んでいて、
コスト削減に熱心な大手が先に食い
つくのは当然です。
経済協力開発機構（OECD）は、世界経済
の成長率は2022年が3.0%、2023年が2.2%
を見込んでいます。前回予想と比べて、
2022年は変わらずですが、2023年は0.6%
引下げられました。国・地域別では、
2022年と2023年の見通しは、米国が
1.5%、0.5%、ユーロ圏が3.1%、0.3%、
日本が1.6%、1.4%、中国が3.2%、4.7%
となります。
米国とユーロ圏、とりわけドイツの大きな
落ち込みが見込まれています。
スズキが二輪車レースの最高峰
「MotoGP」から今年末をもって
撤退します。世界耐久選手権から
の撤退も発表しており、同社は
すべての二輪レースから撤退する
ことになります。
レースの資金を電気自動車（EV）
や電動バイクの開発に充てます。
2025年までに、EVと電動スクーター
の発売を目指しています。
今後の市場ニーズ変化を見た決断
です。
8月の企業物価は前年同月比9.0%増
であったのに対し、消費者物価の
上昇率は3.0%に止まりました。
三菱総研の試算によると、4～6月期
までの生産コスト上昇分の消費者
物価への転換割合は3四半期で日本は
28%、米国が73%、欧州が49%でした。
日本国内は、デフレマインドが浸透
しているので値上げに対する抵抗が
強いです。輸出の方は、競争力が
強くないため輸入原材料の価格上昇
分を輸出価格に十分転嫁できていない
ということです。
西九州新幹線が開業しました。長崎駅
（長崎市）と武雄温泉駅（佐賀県武雄市）
間の約66キロを結びます。武雄温泉駅から
博多駅（福岡市）までの約50キロは在来線
のリレー特急に乗り継ぎ、長崎駅から博多駅
までの所要時間が1時間20分となります。
博多～長崎間の直通在来線特急の乗車時間が
1時間50分でしたから、約30分の時間短縮
になります。在来特急の料金（自由席）は
2022年3月まで4,270円だったのが、4月から
5,060円に値上がりし、新幹線の5,520円との
料金差は460円となります。乗車時間が30分
長くても、460円安くて乗り換えずに行ける
在来線特急にするのか、速くて乗り心地の
良い新幹線+リレー特急にするかになります。
伏兵としては、高速バスがあります。2時間半
かかりますが、料金は2,900円と安いです。
武雄温泉駅から新鳥栖駅までの未整備区間は、
メリットを見いだせない佐賀県の反対で
着工のメドが立っていません。また、
終着駅が長崎駅であることから、佐世保市
にあるハウステンボス方面には行きません。
新線開通に関するマスコミの取り上げ方も
そこそこです。
スイス中央銀行は、政策金利を従来の
マイナス0.25%からプラス0.5%に引き
上げると発表しました。8年近くにおよ
ぶマイナス金利政策の終了です。
米連邦準備理事会（FRB）は、3回連続の
0.75%の大幅な利上げを発表しました。
日米の2年債利回りの差が、15年ぶりの
水準に拡大しました。
為替市場で円安が進行したことから、
政府・日銀は24年ぶりに円買い介入を
しました。サプライズとアナウンス
メント効果で、円高に振れました。
他国との協調ではなく、日本単独の介入
と見られており、ニュース解説では
効果は一時的とされました。
米国では、住宅の売買契約のキャン
セル率が7月に16%へ上昇しました。
契約をキャンセルすると、購入価格
の1～5%に相当する手付金を失う
ことになります。理由としては、住宅
ローン金利の上昇や、住宅購入者が
手付金以上の将来の値下がりを見越
していることが挙げられます。米国は
市場の9割が中古住宅であるため、
買い手は値下げや修理などを要求します。
国土交通省発表の2022年の全用途
基準地価は前年比0.3%上がり、
3年ぶりのプラスになりました。
商業地は、同0.5%のプラスでした。
住宅地地価は、全国平均が同0.1%
増と31年ぶりの上昇でした。
政府の住宅取得支援策と相まって、
歴史的な低金利による余剰資金が
住宅市場に流入しました。
新設住宅着工戸数は、2022年7月に
持家が前年同月比14.1%減となり、
前年同月水準を8ヵ月連続して下
回っています。一方、一戸建分譲
住宅は15ヵ月連続して増加しました。
マンション価格の値上がりとコロナ
禍により、都市近郊のマイホーム
需要が喚起されたと言われています。
