メイおばさんの料理帖

「メイおばさんの宝箱」からはみ出してしまった料理や食べ物や食文化のお話を世界のいろいろな場所から楽しくお届けします。

ボンソワール ボナペティ

2017-07-22 06:16:08 | お客様

「明日のディナーは7時に『YVES』を予約しておいたからね。」

 

「YVES」(イヴ)というのは

この家からちょこっと歩いて行けるフランス料理のビストロです。

なかなかお美味しい料理を食べさせてくれます。

 

以前は決まった曜日の夜になると

年輩の女性歌手が心にぐっと来るシャンソンを歌ってくれたものですが

 

時代は変わり

客も年をとれば、歌い手も年をとるという自然の法則の中で

歌手の方が先に引退してしまいました。

 

ああ、今日は楽ができるわ~っ

なんせ7時にレストランに行けばいいのだから

とばかりにリラックスしていたメイおばさんだったのに、、、、

 

「二人とも6時にここに来ることになったよ。

 冷えた白ワインでもゆっくり飲んでから

 みんな一緒にでかけよう!」

 

えっ、ちょっと待ってくださいな、メイおじさん

それって話が違いません?

 

だいたいにして男、いえ殿方というものはそんなもんですよねえ(笑)。

メイおばさん、あわてて冷蔵庫の扉を開けて

一生懸命考えましたよ。

う~ん、何ができるかしら、ここにあるもので簡単に、、、、

 

結局こんな風にして何とか乗り切ることができました。

ホッ!!

 

透明な四角いお皿を二枚用意して

ひとつには、冷蔵庫に残っていたスモークサーモンにタルタルソースを塗って

ケパーと一緒にくるくると巻いて

ついでに胡瓜を輪切りにしてクリームチーズをのせて、、、、、

 

どちらにも楊枝を刺して

ワンバイトで食べられるようにしました。

 

もうひとつのお皿には

友が車で連れて行ってくれた郊外の巨大スーパーで

面白半分に買ってみた「Roti Paratha」なるものを。

 

縦書きで「印度煎餅」と漢字で書いてありますし

「ONION A L’OIGNON」なんて言葉もありますから

何となく察しがつくというものです。

 

はい、その通り

玉ねぎ風味の薄いお焼きでした。

どうもインドの料理のようですが

料理なんて言葉がおこがましいほどの簡単さ。

 

フライパンを中火に熱して、両面を色が付いてくるまで焼くだけ。

2分ずつなんて書いてありましたけれど

2分もかかりゃしません。

 

この焼きあがったロティなるものを切り分けて

これまた透明の四角いお皿にこんな風に並べ

 

上から冷蔵庫に残っていたあるものをまわしがけました。

 

あるもの=オリーブオイル+醤油+寿司酢+胡椒 です。

 

なんかこの行き当たりばったり加減がいい具合で

売れ行きも上々でございました(笑)。

 

そうこうしているうちに早1時間近くがたち

一行は、予約をしているフレンチビストロに

ぞろぞろと楽しく

まずい、事前に食べすぎたかな

などという一抹の後悔と共に

歩いて行ったのでありました。

 

扉を開けてくれたマダムが

そうとも知らずに、にこやかに言いました。

ボンソワール、ボナペティ!

 

読んでくださってありがとうございました。
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