まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
たまにライヴや本の感想、中小企業診断士活動もアップします。

ヒーロー・ネバー・ダイ 眞心英雄

2015-02-13 23:40:36 | 香港映画(は~わ行)

杜[王其]峰ジョニー・トー監督が1998年に手がけた名作が、HDリマスター版で上映された。出演は黎明レオン・ライと劉青雲ラウ・チンワン。15年も前だけに2人とも若い!

香港の対立する2つの組織に属するジャック(黎明)とチャウ(劉青雲)、最前線で対峙する2人は命を賭けた抗争を続けながら、お互いに敬意にも似た想いを抱いていた。

行きつけのバーのテーブルで2人が差向いに座り、コインを弾いてお互いのワイングラスを壊しあうシーンは、ニヤリと笑ってしまうほど杜[王其]峰美学の趣味の世界に浸っているな、という感じです。

双方の組織のボスともに、タイの占い師を先生と仰ぎ現地へ占ってもらいに行く様はちょっと滑稽だけど、ボスが占い師と対面している間周囲を武装したチンピラが固めている様子は双方とも変わらず、チンピラ役の中に杜[王其]峰組の常連、林雪ラム・シューがいたのもニヤリとするポイントです。ジャックもチャウもボスが頼っている占い師を快く思っていないのは同じようで、脅したり実際に脚を撃ったり、事が終わった後に同じ場所で立小便をするのもまたにくい演出です。

で、またまたジャックとボスがタイの占い師のところへ行った帰り道、街道沿いの一軒家に泊まることにして周囲や室内を充分に確かめたはずなのに、チャウが率いてきた集団に襲撃される。激しい銃撃戦が展開されるも、辛うじてジャックの組はチャウたちを撃退するが、ジャックは意識不明の重体、チャウは両脚を切断する大怪我を負う。

一方ボス同士は手打ちをして、部下の信望厚いジャックが邪魔になったのか病院に刺客が差し向けられる。恋人の機転でジャックは一命を取りとめるが。。。

車椅子生活となったチャウは組織に捨てられて廃人同然の生活を送っていた。組織の冷たい態度に納得できないチャウの恋人は、クラブのオープニングパーティに車椅子のチャウを連れて乗り込むが、邪魔だとあっさり殺されてしまう。目の前で恋人を殺されたチャウの復讐心にメラメラと炎が立ち上がり、苛酷なトレーニングを経てボスを密かに狙撃しようとするが。。。

黎明も劉青雲も若いから肌の艶が違うし、エネルギーがほとばしり出ている感じです。杜[王其]峰監督の演出も、ジャックとチャウが車で正面同士ドスンドスンとぶつけ合ったり、チャウがスーパーの裏方で使われるような台車を車椅子代わりにして移動したり、見どころがたくさん。ボス2人のダメっぷりを誇張することで2人のかっこよさが増幅されているってのもあるかも。

マフィアが主役って最近の香港映画ではあまりないような感じがあるけれど、やっぱり中国に返還されたことと何か関係があるのでしょうか。

12/29 シネマート六本木
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2 コメント

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Unknown (ここなつ)
2015-02-17 17:20:32
こんにちは。TBありがとうございました。
私は、このあまりにも有名な(って、香港映画ファン限定かも、ですが(笑))作品を、デジタルリマスター版になって、やっと初めて観る事ができました。
さすがのジョニー・ト―!ですし、レオン・ライがカッコイイと巷でよく言われていた理由がこれを観てやっと判りました(自分としてはこれまであまりそう思わなかったので)。
映画の凄さ愉しさが詰まっている作品だと思います。
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ここなつさんへ (まてぃ)
2015-02-22 22:16:08
コメントありがとうございます。
私もこの映画は初めてでした。
レオン・ライといえば、『ラヴソング』でのマギー・チャンとの共演が印象深いですね。
ジョニー・トー監督は、思いっきり好きなことやってる感じがいいと思います。
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