☀ 遠野真さんオメデトウ ☀
昨夜のツイッターで短歌研究新人賞を遠野真さんが受賞したことを知った。ご本人が喜びをつぶやいたのだ。彼はわたしの所属している「未来短歌会」の会員である。選者になられてまもない黒瀬珂瀾氏に師事している。第58回短歌研究賞受賞作品は遠野真の「なぎさの議題」に決定。芸術系大学で映像の勉強をしているとか。彼についての情報はまだ少ない。
「未来」7月号の黒瀬珂瀾選で掲載されている遠野真の作品を抄出してみる
◉ 朝靄に種まく人よ近づいていいのかだめか言わないでくれ
◉ 眠るため枕に乗っているような鶴がもたれている白い壁
◉ 起きがけのからだに浸すたなごころわたしを薪にする火を脱いで
※ この3首に共通しているのは結句が難解なことだ。作者はあえて謎にして読者を引きとめているのか。「平凡な歌なんかボクは詠まないよ」 なのか。
◉ カーテンと性器ぶらぶらさせているぼくに塩対応の朝焼け
◉ 涙って上から下へさよならは宇宙エレベーターのかなしみ
◉ もみがらを三等級にわけたのち星のいとこにメンタムを塗る
※ 難解なこれらの作品はわたしを翻弄する。それにしても 遠野真 という名前は まるで短詩だ。本名だとしたら彼は詩人になるために生まれてきたのだろう。2年前の春の私の遠野の旅を思い出す。あの不思議な野から遠野真さんが生まれたような、、。
人のみにあらず笑える動物は遠野のマップにカッパが笑う
7月14日 松井多絵子
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