★ 「或るホームレス歌人を探る~その十四」 松井多絵子
2009年7月6日 高野選
● 五月晴れとは梅雨の晴れ間 歩くこと休み一日洗濯をする 公田耕一
7月6日 永田選
●梅雨に入り「泣くの歩くの死んぢやふの」この三択を諾ふ朝 公田耕一
日常を自在にうたう公田はベテランの歌人めいてきた。
7月13日 馬場選
● 湯に沈む熱き抵抗懐かしく久方振りにひかり湯へ行く 公田耕一
コイン・シャワーではなく銭湯へ行く公田、馬場の評は「久方ぶりの入浴の感覚が心に沁みる」とあり、気分のいい歌だ。
❤公田さんに捧げる三首 松井多絵子
読まれないとき本棚の本はみな直立不動、太宰治も
雨の夜の鏡の奥のわたくしは太宰治のように頬杖
七月のなかば過ぎれば遠ざかる太宰治はわたしの梅雨
※ 「ようやく山頂が見えてきました。私の後についてきてください」と言いながら急な山道をのぼれずに、座り込んでいる だらしない松井多絵子。
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