えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

太宰治はわたしの梅雨

2019-06-20 14:11:47 | 歌う
すみません太宰治さま 桜桃忌を忘れてしまって、新潟地震、津波警報に
気をとられ、私はまだこの世で過ごしたく貴方さまのように自ら命を絶つことなどできません。でもあの世で後悔なさっていられるかもしれませんね。

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雨の夜の鏡の奥のわたくしは太宰治のように頬杖

百六歳になるか生きていたならば零和元年桜桃忌晴れ

読まれないとき本棚の本はみな直立不動、太宰治も

あの冬のきりりと冷えた夜だった『斜陽』の扉をひらいたときは

力なき字にて書かれた原稿が「斜陽の館」に曝されている

われを乗せ金木駅より「メロス号」走れば津軽平野も走る

桜桃の実りはじめる頃だった、わたしが想像妊娠したのは

七月の半ば過ぎれば遠ざかる太宰治はわたしの梅雨

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