えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

無人島に4時間

2016-09-21 09:14:30 | 歌う

              無人島に4時間

 ♠ 久々に富士山に会えるはずなのに雲のカーテン開かぬままに  松井多絵子

 9月16日の10時すぎ私は新東名道をバスに揺られていた。車窓には富士山が現れない。会いたい人に会えないようで淋しい。その後1時間足らずで駿河湾の無人島・淡島が現れた。伊豆半島の玄関口沼津の小島、住民なし。周囲2.5km、面積5万坪 標高137m。

 ♠ 島国に暮らしつづけてきし我がさらに小さき島々を恋う

 朝8時に浜松町を出発した「はとバス」が「淡島」に着いたのは11時すぎ。東京から3時間で来られる無人島。さいわい風もなく雨も降らず念願叶って小船で淡島に渡る。小島まるごとレジャーランド✿あわしまマリンパーク。ここで4時間のフリータイム。まづペンギンたちに会う。立ってせわしく歩いている、まるで小さな人間のような。チャップリンを思い出す。

 ♠ 調教師がイルカを抱き放つまでラブシーンのごと見つめていたり

 私は久しぶりにイルカのショウを見て驚いた。彼らの芸域が広くなっている。嬉しい時は尾ヒレを激しく振る、拗ねている時はプールサイドに寝そべってふてくされる。人間みたい。
「淡島」で見逃せないのは✿カエル館 なかでも濃紺のカエルは珍しい。色とりどりの小さなブローチのようなカエルは見飽きない、昼食はレストラン「離宮」で。磯料理を。

 昼食後は島を1周する。7000年前の海底からの噴火でできたらしいこの島は、いたるところ穴だらけの岩、そこから木が生え、伸びている。折れて垂れている木々の間をくぐり海を眺めながら歩く。長いトンネルは天井にイルミネーション。島にただ一つのホテルはどの部屋からも富士山がよく見えるらしい。

 「沼津港深海水族館」で「シーラカンス展」を見たのち帰路に、海沿いの東名高速路を通り7時半に東京駅に。ガイドさんは「富士山が見られなかった」のをしきりに詫びていたが、山は気まぐれだ。日帰りで晴天の「無人島」を1周できて有難かった。歩行数は5758歩、
案外少ない。私の街を歩く程度だ。(ツアー代金は昼食代込み10500円)。

                 9月21日  松井多絵子  


コメントを投稿