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或るホームレス歌人を探る~その二十四

2013-02-08 13:31:49 | 歌う

            ★★ 「或るホームレス歌人を探る~二十四」★★ 松井多絵子

        <響きあう投稿歌>

 2010年6月下旬の今も朝日歌壇には公田が不在のままである。昨年の9月7日から11月中公旬まで「公田さんをおもう歌」は掲載されなかった。政権が交代し読者の関心は新しい政権へ集中していたからであろう。11月16日から又、「公田さんをおもう歌」は掲載されている。すべて永田が選出している。

 寒くないか淋しくないか歌壇でしか会えぬあなたのしばしの不在 (横浜市) 井村浩司

 八分で二ドルのシャワーアリゾナのキャンプ場にて公田氏想う (アメリカ) 大竹幾久子

 早咲きの山茶花に冷たい霙落ち葉裏の蝶よ公田さんは今 (松山市) 豊田里恵

 謎の絵師写楽のごとく公田さん歌壇に再び投稿せぬのか (流山市) 角田 勇

 冬のタイガのデルス・ウザーラ想ふ時重なる姿は公田耕一 (千葉市) 甲本照夫

 カップ麺買わずに朝刊買ひしとふ歌にて我の投稿歌始まる (加古川市) 湯田摩耶

 消印の寿町も長者町も師走の町か公田氏思う  (銚子市) 小山年男

 メール履歴消せずに残す母からの毎週送られし公田氏の歌 (日野市) 泉祐記子

 浮浪児と呼ばれし日ありそれゆえに公田氏の歌探す日曜 (吉川市) 上条早苗

 店先で話し弾めり公田氏の安否気遣い客帰りゆく (秋田市) 渡部栄子

 公田氏の歌をしばしば見し頃は兄は存命世相語りき (茅ヶ崎市) 秋山嘉恵

  あたかもステージを去った歌手へ、観衆の拍手がやまずアンコールを求めている、そんな感じだ。 (11名ものフォロワーさまのおかげで盛り上がってきました。次回で終了です。)


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