今回はキビタキ。散歩の途中で出会うと、その鮮やかな黄色~オレンジ色はとてもよく目立ち、はっとさせられる。
いつもの「原色日本鳥類図鑑」(小林桂助著 1973年保育社発行)には次のように紹介されている。
「ムギマキに似るが一層美麗。嘴峰11~14mm、翼長69~82mm、尾長45~56mm、跗蹠16~18mm、♂は上面前半、翼、尾は黒。眉はん、上面後半、腮、喉、胸は美しい橙黄色。翼には大きな白紋がある。♀は暗緑かっ色で下面は灰白色と暗緑かっ色とのまだらとなっている。
夏鳥として渡来し、本州では低山帯から亜高山帯の森林中で繁殖する。ピッコロ、ピッコロと美声でなく。」
雲場池周辺の別荘地内を歩いていると、頭上の高い位置からコジュケイの「ちょっとこい」という鳴き声にも似た美しい鳴き声が聞こえてくることがあるが、その声の主を探すとキビタキであった。
このキビタキ、我が家の庭にも来たことがある。数年前、ウスタビガの飼育をしていた時、幼虫が多すぎると思い、庭木のオオヤマザクラに一部を移して、その葉を食べさせようとした。
すると、どこからかキビタキがやってきて、幼虫を捕食しはじめたので、途中で移すのを諦めたことがあった。
そのころ、雲場池の朝の散歩を始めていたが、池の周囲の遊歩道を歩いていると、キビタキが付きまとうように、あたりを飛び回るようになった。気のせいかと思うが、幼虫を催促されているように感じたのであった。
その後もしばらくは、オオヤマザクラのすぐそばにケージを置いて、その中で、ヤママユとウスタビガの飼育をしていたので、よく近くの木の枝にキビタキがやってきて様子を伺っているようであったが、幼虫の飼育期間が終わってからはいつのまにか来なくなってしまった。
どうやって、幼虫のいることを嗅ぎつけるのか不思議に思うが、我々には判らない嗅覚か視覚などで察知する能力があるのだろうと思っている。
キビタキは、シジュウカラなどのカラの仲間に次いで雲場池周辺でよく見かける種で、撮影の機会も多い。当地で繁殖しているようで、幼鳥の姿を見かけることもある。
ある朝、散歩をしていると「ピッピッ」という声と、これに続いて「ティリリリ」という地鳴きの声が聞こえてきたので2羽がいるのかと思いよく見ていると、茂みの中に居たのはキビタキのまだ幼鳥と思われる1羽であった。この1羽が2種類の鳴き声を発していた。
キビタキの幼鳥(2022.5.11 撮影)
次は別の日に見かけた幼鳥の姿。
キビタキ♂の幼鳥 1/3(2022.5.2 撮影)
キビタキ♂の幼鳥 2/3(2022.5.2 撮影)
キビタキ♂の幼鳥 3/3(2022.5.2 撮影)
続いて成鳥の写真を見ていただく。
キビタキ♂ (2022.4.29 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.30 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.30 撮影)
樹上で囀るキビタキ♂ (2021.6.6 撮影)
キビタキ♂ (2021.5.28 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.30 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.29 撮影)
キビタキ♂ (2021.5.3 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.29 撮影)
キビタキ♂ (2021.5.28 撮影)
キビタキ♂ (2022.6.17 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.29 撮影)
キビタキ♂ (2022.4.30 撮影)
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