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軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

ウスタビガ(2)2~4齢幼虫の脱皮

2018-11-30 00:00:00 | 
 前回に続き、ウスタビガの幼虫の脱皮の様子を紹介させていただく。2016年に、ウスタビガの幼虫の飼育を始めた時は、これが初めての経験であり、餌の葉に何を選ぶかという問題があった。以前、庭の桜の木でウスタビガが自然に育っているのを目撃していたので、食樹にはサクラの木がいいと判断し、孵化直後には別荘地に生えているサクラの葉を採り与えたが、約20個ほどの卵から次々と幼虫が孵化してくるので、鉢植えのサクラを探すことになった。

 小諸方面に出かけた折に、園芸店を覗いて見ると、花が終わった「ヨシノザクラ」というラベルがついた鉢植えが2鉢売られていたので、これを買い求めた。高さは鉢底から1mたらずの物であったが、若葉がたくさんついているもので、当面の幼虫の飼育には十分な量であった。

 山で採ったサクラの葉にはやや関心が低いように見えた幼虫だが、この鉢植えのヨシノザクラの葉はよく食べて、20匹ほどが順調に育っていった。

 前回、紹介したように孵化直後の幼虫の色は上から見るとまっ黒で、横から見ると、腹の方には黄色い筋の走っているのが見える。約1週間ほどすると、脱皮して2齢になるものが出始めたのだが、2齢幼虫は背中に黄緑色の筋があり、脱皮前後では明確な差があるので、脱皮したかどうかが判りやすい。ただ、1齢幼虫が脱皮するタイミングがうまくつかめないので、その瞬間を撮影することは意外に難しい作業であった。

 この少し後には、別途紹介したようにヤママユの飼育が始まった。こちらは200匹ほどが2回に分かれて孵化していったので、早いものが脱皮を始めるのを見て、撮影の準備をすれば、そのうちどれかが脱皮を始めてくれるので、タイミングも予測しやすく、撮影もできるようになっていったが、ウスタビガの場合はまだ経験もなく、じっと観察することから始まった。

 幼虫は脱皮の時期になると、餌の葉を食べるのをやめて、葉の上で動かなくなる「眠(ミン)」の状態に入るとされる。そしてやがて脱皮が始まるという具合である。しかし、この「眠」状態に入ったかどうかを見極めるのは思ったよりむつかしく、動かなくなった幼虫を見つけて、撮影を始めるのだが、しばらくすると、実はまだ「眠」状態ではなかったようで、移動してどこかに行ってしまうこともたびたびであった。

 次の静止写真は約6時間にわたり、葉上でじっとしているように見える2匹の2齢幼虫を、30倍のタイムラプス撮影したものからのキャプチャー画像である。どちらも静止し、「眠」状態に入ったように見える2匹の2齢幼虫だったが、よく見ると、左側の幼虫は大きな動きはないが、時々葉を食べている。一方、右側の幼虫の方は餌を採ることなく、葉上でじっとしていて、本当の眠状態であることがわかる。
 

葉上で静止する2齢幼虫 1/4(2016.5.13 05:35 撮影動画からのキャプチャー画像)


葉上で静止する2齢幼虫 2/4(2016.5.13 07:35 撮影動画からのキャプチャー画像)


葉上で静止する2齢幼虫 3/4(2016.5.13 09:35 撮影動画からのキャプチャー画像)


葉上で静止する2齢幼虫 4/4(2016.5.13 11:35 撮影動画からのキャプチャー画像)

 実際、左の2齢幼虫はその後移動していったが、右の2齢幼虫はこの場所で脱皮を始めた。その様子は次のようである。


葉上でじっとしているウスタビガの2齢幼虫(2016.5.13 10:40~11:20 30倍タイムラプス撮影)


脱皮する2齢幼虫(2016.5.13 12:18~13:33 30倍タイムラプス撮影)

 3齢幼虫になると、2齢幼虫で見られた美しいツートンカラーは消えてなくなり、全体に黄緑色になった。1齢から2齢、3齢と脱皮を繰り返し、成長するにしたがって、次第に身体の黒い部分が減っていって、3齢では、僅かに尾脚の両脇に黒い斑点が見えるだけになっていった。この尾脚の両脇に見られる黒い斑点は、脱皮直後には薄い色でほとんどわからないが、次第に黒くなり、1~2時間後にははっきりとしたものになっていく。

 3齢に脱皮した幼虫は、脱皮後しばらくすると、抜け殻を食べてしまった。2齢幼虫ではどうであったか、撮影した映像を探してみたが抜け殻を食べるシーンは残っていなかった。これは、次の機会に確認してみようと思う。


脱皮後抜け殻を食べるウスタビガの3齢幼虫(2016.5.13 14:19~14:49 30倍タイムラプス撮影)

 3齢になると、大きくなるスピードも増していく。3齢になってから2週間前後で4齢へと脱皮するが、この4齢になると体は黄緑色一色になり、3齢では僅かに尾脚に残っていた黒い斑点は消えてしまう。ポツポツと生えている毛も薄くなっていくようである。この4齢幼虫も脱皮後、抜け殻を食べた。


3齢幼虫の脱皮(2016.5.25 10:14~11:38 30倍タイムラプス撮影)

 4齢幼虫はさらに大きくたくましくなり、2週間ほど経過すると、終齢の5齢への脱皮が始まる。


4齢幼虫の脱皮(2016.6.4 9:14~9:52 30倍タイムラプスと実時間撮影とを編集)

 終齢幼虫も、脱皮後抜け殻を食べてしまう。

 脱皮後の、5齢幼虫の顔を見ると、口の両脇のキバが大きくなっていて、恐ろしげである。4齢と5齢とは全体にはよく似ていて、背部と腹部の色も同じようであるが、このキバの大きさや、体毛の有無の点で異なっているようである。5齢幼虫になると、ほとんど毛が見られなくなる。

 次の静止画で比べると、脱皮前後のキバの大きさの違いや、体毛の違いを見ることができる。


脱皮前の4齢幼虫(2016.6.6 撮影動画からのキャプチャー画像)


脱皮直後の終齢幼虫(2016.6.6 撮影動画からのキャプチャー画像)


脱皮した抜け殻を食べる終齢幼虫(2016.6.6 撮影動画からのキャプチャー画像)


完食(2016.6.6 撮影動画からのキャプチャー画像)

 脱皮時に落下した、頭部の抜け殻を見ると、これからも4齢のキバの小さいことがわかる。

 
落下した4齢幼虫の頭部の抜け殻(2016.6.4 撮影)


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ウスタビガ(1)孵化~1齢幼虫の脱皮

2018-11-23 00:00:00 | 
 今回紹介するのはウスタビガ。漢字では、「薄手火蛾」あるいは「薄足袋蛾」と書くとされる。チョウ目ヤママユガ科に分類されるガの仲間で、これらの中ではやや小型である。

 ヤママユガ科の蛾の仲間は日本に9種類(*)生息していて、いずれも繭を作りその中で蛹になる。そのうち、以前紹介したように、ヤママユは天蚕として飼育され、繭からは美しく高級な糸が採られて利用されている。ウスタビガの繭もヤママユと類似の色と形状をしているが、糸として利用されたという話は聞かない。

 また、繭の形状は、ヤママユや蚕のように繭全体を閉じてしまうのではなく、以前のこのブログの「ヤマカマス(2016.10.21 公開)」で紹介した通り、羽化後の成虫の出口をあらかじめ持つユニークな構造になっている。

 このウスタビガの成長過程を追い、孵化、幼虫の脱皮、繭作り、そして羽化までの様子を撮影したので、これらを数回に分けて紹介させていただく。(*:ヨナグニサン、シンジュサン、オオミズアオ、オナガミズアオ、ヤママユ、ヒメヤママユ、クスサン、ウスタビガ、エゾヨツメの9種)。


ウスタビガの繭と羽化直後の成虫♀(2016.10.4 撮影)

 ウスタビガに最初に出会ったのは、まだ鎌倉在住の2014年のことで、春にギフチョウの観察に津久井湖方面に出かけた時、林の中で「ヤマカマス」すなわちウスタビガの繭を見つけたことに始まる。

 この繭は、その前年の秋に成虫が羽化していった、もぬけの殻であるが、その表面には数個の卵が産みつけられていた。ウスタビガの♀が羽化すると、まもなくこの♀の出すフェロモンに誘われて♂が飛んできて、繭にぶら下がったまま交尾する。その後♀は、繭の表面に数個の卵を産んで、さらに周辺の木の枝などにも産卵するのであろう、そして初めのうちは卵のいっぱい詰まったおなかが重く、自由に飛べないようであるが、産卵して少し軽くなってからは、繭のある場所から飛び立っていき、別な場所にも産卵するようである。

 これは、今年経験したことであるが、10月下旬に南軽井沢の山荘で誘蛾灯を点けて、蛾を集めたことがあった。目的は、ヒメヤママユを採集することであったが、その時ヒメヤママユに混じって、ウスタビガの♀が数頭集まってきた。この♀のウスタビガを捕えて、網かごに入れておいたところ、網目に30-40個ほどの卵を産みつけていた。1頭のウスタビガがどれくらいの数の卵を産むのか、詳しくは知らないが、上記のように繭の表面に数個の卵を産んでからも、あちらこちらに移動しながら産卵していることがうかがえた。

 さて、津久井湖畔で採集したウスタビガの繭である。持ち帰り、庭の桜の木にぶら下げたまま、すっかり忘れてしまっていたが、夏のある日、桜の枝に見慣れない緑色の大型幼虫がいることに気がついた。

 これがあのヤマカマスの表面についていた卵から孵化、成長したものであることが判るまでに少し時間がかかったが、まちがいなくウスタビガの終齢に近い幼虫であった。この幼虫は、残念なことに繭を作ることなく、途中で枝から落下して、サクラの木の根元で死んでいるのをしばらくして見つけた。他の昆虫に襲われたのか、あるいは病気になったのかもしれなかった。

 2回目の出会いは、その翌年のこと。2015年春に軽井沢に移住したが、その夏、散歩中にウスタビガの終齢幼虫を偶然妻が見つけ、これを持ち帰ったところ、すぐに繭を作り、秋には無事成虫(♀)になり、20個ほどの卵を得ることができた。この時のことは、前記のとおり本ブログの「ヤマカマス」で紹介したとおりである。

 今回紹介するのは、2016年春に、この20個ほどの卵から孵(かえ)った幼虫を育てた時の記録である。羽化の様子は、一部「ヤマカマス」で写真を用いて紹介しているが、今回はその時撮影した動画を中心に見ていただく。

 ウスタビガの卵は、成虫と共にネットに入れてあった小枝の葉に産みつけられていた。冬の間、自然状態に近い方がいいと思い、ネットに入れたまま庭先にぶら下げてあった。翌年の春、そろそろ孵化が始まる頃と思い、時々覗いていたが、5月1日の朝、孵化が始まっていた。急ぎ室内に取り込んで撮影したが、準備不足でこのときはまともな撮影ができなかった。


木の葉に産み付けられていたウスタビガの卵塊(2016.5.1 撮影)
 

卵の殻を齧って穴を明けて顔をのぞかせるウスタビガの幼虫2016.5.1 撮影)


卵の殻を齧って明けた穴から出てくるウスタビガの幼虫2016.5.1 撮影)

 卵の大きさは、長径で2mm程度。幼虫は中から卵の殻を齧って穴を明け、そこから這い出して来るが、枯葉上を移動するようになると幼虫の大きさは3-4mmほどの長さになっていて、よくこれが卵に入っていたものと思わせる大きさである。孵化直後には、体に薄黄色の斑点が見られたが、時間と共に消えていき、移動し始めるころになると、体全体が黒く見えるようになっていた。

 卵殻が枯葉から剥がれてしまうと、幼虫はしばらくは殻を後ろにぶら下げたままのユーモラスな姿での散歩になる。これもやがて抜け落ちてしまうが。


孵化直後、枯葉の上を移動するウスタビガの1齢幼虫(2016.5.1 撮影)

 孵化した1齢幼虫は、用意した鉢植えのヨシノザクラに移した。これは、運よく1m程度の高さの、花の終わった鉢植えを2鉢入手できたことと、以前鎌倉で庭の枝垂れ桜でこのウスタビガが育っていた経験によった。幼虫はサクラの葉を元気に食べ始めた。上から見ているとまっ黒に見える1齢幼虫だが、横から見ると体の脚側は黄色い色をしているのがわかる。

 このヨシノザクラという種の桜は、佐久方面の園芸店で買い求めたものだが、聞いてみるとソメイヨシノと同じだとの説明であった。この時点では、桜の種類については、深く考えていなかったが、後日痛い目に合うことになるとはまだ予想もできなかった。


食樹の桜の葉上を移動するウスタビガの1齢幼虫(2016.5.4 撮影)


サクラの葉を食べる1齢幼虫(2016.5.7 撮影)

 ヨシノザクラの葉を食べて幼虫はどんどん大きくなっていった。そして体長が10㎜ほどになった、5月9日には最初の1匹が脱皮して2齢になった。


2齢への脱皮 1/2・タイムラプス(2016.5.9 11:59~12:59、30倍タイムラプスで撮影)

 次に、実時間撮影の様子をご覧いただく。脱皮に要する時間は約10分である。タイムラプス撮影では脱皮に先立ち波うつようなリズミカルな胴体の動きが見られるのだが、実時間で見ているとこれは感じられない。
 脱皮開始から完了までの約10分間を、編集して3分ほどになるよう、部分的にカットした。


2齢への脱皮 2/2・リアルタイム(2016.5.11 11:40~11:50、 撮影後編集)

 1齢幼虫は上から見るとまっ黒であったが、2齢幼虫はツートンカラーになり、脱皮前後の違いは明瞭である。また、脱皮直後には淡い黄緑色をしている頭部や体の一部は、時間と共にまっ黒に変化し、よりコントラストの高いツートンカラーになっていく。2齢幼虫の姿は、一見、イラガの幼虫に似ていて恐ろし気で、毒針を持っているのではないかと思えるのだが、実際は無毒で、手で触れてもまったく問題はない。


脱皮直後のウスタビガ2齢幼虫(2016.5.9 12:20 撮影動画からのキャプチャー画像)


脱皮約10時間後のウスタビガ2齢幼虫(2016.5.9 22:45 撮影動画からのキャプチャー画像)

 次の写真は、孵化した時期がやや異なる1齢と2齢幼虫である。1齢は10㎜ほど、2齢は20㎜ほどに成長している。
 

ウスタビガの1齢幼虫【右】と2齢幼虫【左】(2016.5.11 撮影動画からのキャプチャー画像)

(追記:2019.5.24)
 2齢幼虫が、脱皮後抜け殻を食べるかどうかわからないと書いていた(2018.11.30公開の記事)が、2019年にまた幼虫を育てる機会ができ、観察撮影をしていたところ次のように、抜け殻を食べる様子が撮影できたので、その映像を追加しておく。詳細は後日改めてまとめて書こうと思っている。


ウスタビガ1齢幼虫→2齢への脱皮と2齢幼虫が抜け殻を食べる様子(2019.5.10 30倍タイムラプスで撮影)



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ヤママユ(4)羽化

2018-10-12 00:00:00 | 
 繭を作り、その中で蛹になってから約1ヶ月ほどすると、ヤママユの羽化が始まる。このヤママユの羽化の様子も、一連の記録作業として撮影しようとしたが、はじめのうちはいつ、どのように羽化が始まるのかが判らなかった。

 朝、気がついたら繭に羽化後のヤママユがぶら下がっていて、撮影できなかったり、繭からヤママユが出始めているのに気が付いて、慌てて撮影を開始するということを繰り返した。しかしやがて、羽化の前兆というものがあることに妻が気がついてくれ、たくさんある繭の中で次にどの繭が羽化するのか判るようになった。おかげで撮影の準備をして、その瞬間を待つことができるようになった。

 羽化は繭の上部が濡れてくることから始まる。これは、繭内部で殻を破って蛹から抜け出しはじめたヤママユが、次に口から繭の糸を分解する液体(酵素)を吐き、繭を溶かして出口を作るための行動である。孵化の際には、幼虫は卵の殻を食い破って出てくるのであったが、蛹の期間中、その外側でヤママユをしっかりと守ってきた繭から羽化した成虫が出る方法とはどのようなものか、興味があった。成虫になったヤママユは、繭の糸であるたんぱく質の分解酵素を吐き出すという別な戦略をもっていた。

 繭の上部を湿らせ、しばらくして、繭壁がじゅうぶん軟らかくなったところで、内側からその部分を押し開いて、出口を作る。そして、そこから慎重に顔を覗かせて出てくるのであった。


ヤママユの羽化1/3(2016.8.20 7:45 撮影動画のキャプチャー画像)

 軟らかくなった繭の上部を、ヤママユは内部から押し上げるため、繭の上部は膨らんでくる。


ヤママユの羽化2/3(2016.8.20 8:15 撮影動画のキャプチャー画像) 

 内部から繭の上部を更に押し広げて出口を作る。そして、開いた出口から、外の様子をうかがいながら慎重に這い出して来る。


ヤママユの羽化3/3(2016.8.20 9:40 撮影動画のキャプチャー画像)

 その様子を見ていただく。頭を出しはじめてから、体が完全に出るまで約3分間である。


ヤママユ♂の羽化(2016.8.20 9:39~9:42)

 出てきたのは♂のヤママユであった。自然界では、まず♂が羽化し、しばらくしてから♀が羽化してくるのを待つという一般的なパターンがある。

 ヤママユをはじめとしたこの種の仲間の蛾の雌雄の判別は、触角の形状により容易に行うことができる。映像からわかるように、このヤママユの触角は幅広い形をしている。これは、♂の蛾に見られる特徴で、別な場所で羽化した♀の出すフェロモン・誘引物質を敏感に嗅ぎとり、♀のいる場所にたどり着くための構造とされている。♀の場合、この触角は細いものでしかない。

 繭から出てきたヤママユの翅はまだ軟らかく、湿っているように見える。このあと、ヤママユは繭にぶら下がったまま翅が完全に伸びて、しっかりと固まるまでじっとしている。その様子を30倍のタイムラプス撮影を交えながら追った。


羽化後、ヤママユの翅が伸びる様子(2016.8.20 9:46~11:40 30倍タイムラプス撮影を交え編集)

 ♂の羽化が続いた後、今度は♀の羽化が始まった。この年のヤママユ飼育は、2つのグループに分かれていた。先のブログで紹介したが、自然に孵化してきたグループと、卵を冷蔵庫で保管して、孵化の時期を13日程度遅らせたグループである。この孵化のタイミングの差があったため、羽化はまず8月19日に、♂から始まったが、続いて♂/♀両方の羽化があり、その後♀の羽化が多く続くという結果になった。意外にも最後の羽化は♂で、9月13日であった。

 次に紹介する映像は、一連の羽化の後半、9月7日に羽化した♀のものである。


ヤママユ♀の羽化(2016.9.7 19:24~19:26)

 ♂の場合と同様の経過をたどったが、今回は約1時間半ほどかけて、翅が十分に伸び、しっかりと固まってくると、ゆっくり開翅し、美しい姿を見せた。
 

ヤママユ♀の開翅(2016.9.7 20:50~20:52)

 前回紹介した、繭をうまく作ることのできなかったヤママユの羽化の様子を紹介しておこう。別途購入してあったお土産用の繭の一部をカットして、その中に入れた前蛹は、無事蛹になっていたのだが、他の繭から羽化が始まると、この借り物の繭の中の蛹も、動きを見せ、やがて蛹の上部を破って、頭部が見え始めた。♀であった。

 ヤママユが、繭の中でとる動きについては、繭を切って中を覗いて見るなどしなければ、正常な繭では見ることができないものであるが、偶然、この個体のおかげで繭内部の様子を垣間見ることができた。

 繭の一部を切り取って蛹を入れ、透明なプラスチック片を張り付てて蓋をしていたのであるが、この個体は、他の正常に成長した個体がとるような、口から酵素液を吐いて、繭の上部を軟らかくさせるというステップを踏むことはなかった。蛹の殻を抜け出した成虫は、繭とプラスチックの蓋の隙間から抜け出そうとし始めたので、この蓋は途中で取り除いてやり、羽化後のまだ翅の伸びる前の成虫は、他の羽化前の繭に止まらせてやった。

 こうして、翅が完全に伸びるのを待ったが、この個体は翅の伸び方がやや不完全で、やはり何かしら異常なものを持っていることをうかがわせた。しかし、最終的にはこの個体も次世代の卵を残すことができた。


繭作りに失敗したヤママユの羽化♀(2016.9.8 20:50~22:09 30倍タイムラプス撮影を交えて編集)


繭から抜け出した「繭作りに失敗したヤママユ」1/3(2016.9.8 22:12 撮影動画からのキャプチャー画像)


繭から抜け出した「繭作りに失敗したヤママユ」2/3(2016.9.8 22:40 撮影動画からのキャプチャー画像)


繭から抜け出した「繭作りに失敗したヤママユ」3/3(2016.9.8 22:45 撮影動画からのキャプチャー画像)
 
 今回観察したヤママユのふる里は、クヌギの葉を餌として、ヤママユの養蚕を産業としてきた安曇野市地方の、天蚕センターであることは、このシリーズの最初の、ヤママユ(1)孵化~1齢幼虫の脱皮(2108.9.7 公開)のところで紹介したとおりであるが、そのヤママユ養蚕の歴史に関連する話題として、次のような記述(西口親雄著「森と樹と蝶と」2001年 八坂書房発行)を紹介して4回にわたったヤママユの孵化から羽化までの映像による紹介を終わることとする。

 「クヌギは、武蔵野の雑木林の、いたるところに自生しているので、日本在来の樹種のようにみえるが、本当の自然林には出現しない。クヌギという木は、かなりむかしに、中国から日本に入ってきたものらしい。しかし、クヌギを導入した理由がはっきりしない。

 私は、『森の命の物語』という本の中で、日本人はクヌギの葉でヤママユを飼育し、ヤママユの繭から絹糸をとりたかったのではないかと推理した。しかしヤママユという蛾は日本にしかいない、日本特産種である。その蛾を、中国原産のクヌギで飼育する、という発想が、どこから来たのか、という疑問が残った。・・・

 そこで、『中国高等植物図鑑』をひもといてみた。『クヌギの若葉で柞蚕(サクサン)を飼育し、絹糸をとる』という記載が目に飛び込んできた。中国でも、クヌギで蛾を飼っている! サクサンって、どんな蛾?

 そこで『原色昆虫大図鑑Ⅰ』をしらべてみると、ヤママユガ科にぞくし、学名をAntheraea pernyiといい、日本のヤママユ(A. yamamai)にごく近い種、とあった。

 日本にはヤママユガ科の仲間が九種存在するが、ヤママユ以外は、すべて同じ種が中国大陸にも分布している。つまり、中国大陸から日本列島にかけて、広く生息する、広域分布種なのである。しかしヤママユだけが日本特産で、中国に同じ種がいない。これには、何か、納得できないものを感じていたのだが、今、中国にヤママユにごく近い種(サクサン)の存在することを知った。つまり、ヤママユとサクサンは同じ種みたいなもの、と考えれば、やはり、広域分布種となり、納得できる。

 中国には昔から、クヌギの葉でサクサンを飼育し、繭糸を採る技術があった。そして、いつの時代かよくわからないが、クヌギの木は、サクサンと共に日本にやって来た、と考えたい。日本には、サクサンにそっくりのヤママユが存在する。だから、クヌギの葉でヤママユを飼育することは、ごく自然の成り行きだろう。日本で、クヌギの葉でヤママユを飼育する理由がわかったような気がした。」














 
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ヤママユ(3)繭作り

2018-09-28 00:00:00 | 
 5齢(終齢)になり、たっぷりと餌のコナラの葉を食べて大きくなった幼虫は、繭作りのために気に入った枝先を選んで、そこに頭を下にしてぶらさがる姿勢をとる。この時の幼虫の形は紡錘状に見える。


繭作りの準備に入ったヤママユの終齢幼虫(2016.7.10, 18:11 撮影動画からのキャプチャー画像)

 やがて、口から糸を吐き、コナラの葉の表面に十分糸をかけて準備をしてから、周囲の葉をたぐり寄せるようにして体の周りを囲んで、繭を作り始める。40匹ほどの終齢幼虫を飼育していたが、気が付くと葉の陰で繭を作り始めているといった具合で、なかなか繭作りの様子を最初から最後までうまく撮影させてくれない。

 次の写真は、紡錘状にぶら下がったので、繭作りの態勢に入ったと判断して、撮影を始めたのであるが、結局は2枚の葉を手繰り寄せて姿を隠してしまった例である。このようなケースは結構多く、撮影は意外に難しいものであった。


2枚のコナラの葉を寄せて姿を見えなくして、その中で繭を作り始めたヤママユの幼虫(2016.7.12 04:30 撮影動画からのキャプチャー画像)

 次の映像は、そうした中で、運よく最初から繭が出来上がるまでを見せてくれたものである。初めのうちは強力な尾脚で葉柄にぶら下がって糸を吐いているが、繭の形ができ始めると、体をその中にあずけてさらに繭の形を整えていく。繭作りを始めて約11時間弱、だいぶ繭らしくなってきたが、まだ中が透けて見えている。


ヤママユの繭作り(2016.7.10, 18:42~7.11, 05:20 30倍のタイムラプスで撮影したものを編集)

 さらに、2時間ほどして、繭は外からは中がほとんど見えないようになる。繭を作り始めてから、およそ13時間半後のことで、次の写真のように、美しい緑色の形の整った繭が出来上がった。


完成したヤママユの繭(2016.7.11, 08:15 撮影動画からのキャプチャー画像)

 このあと、羽化するまでの間、この外からは見えない繭の中では一体何が起きているのか、興味のあるところであるが、偶然その様子の一部を撮影するチャンスが訪れた。繭づくりに入ったのだが、何故かうまく糸を吐きだすことができず、粉のような白いものを吐いて、繭を作ることができずに飼育ケースの床にころがっている前蛹を1匹見つけた。

 以前、安曇野市天蚕センターを訪問した際に買い求めた、ヤママユの繭があったので、この一部をカットして、その中にこの前蛹をいれて様子を見ることにした。


別の繭の中に入れたヤママユの前蛹1/4(2016.8.5, 10:46 撮影動画からのキャプチャー画像)


別の繭の中に入れたヤママユの前蛹2/4(2016.8.6, 08:07 撮影動画からのキャプチャー画像)


別の繭の中に入れたヤママユの前蛹3/4(2016.8.7, 10:31 撮影動画からのキャプチャー画像)


別の繭の中に入れたヤママユの前蛹4/4(2016.8.7, 17:01 撮影動画からのキャプチャー画像)

 繭の中で蛹化が始まり、脱皮して蛹になると、蛹は激しくあばれて、勢い余って繭から転げだしてしまった。この様子は、カメラで撮影していたが、視野からはみ出してしまうくらいの動きであった。脱皮直後にすでに一部赤茶色に変化していた蛹は、再び繭の中に戻して様子を見ていると、時間がたつにつれてさらに色が濃くなり、2日後には茶褐色に変化していった。


脱皮後、激しく動いたために繭から転がり出したヤママユの蛹(2016.8.8, 06:05 撮影動画からのキャプチャー画像)


蛹化後の蛹の色ははじめ部分的に薄い茶色をしている(2016.8.8, 06:45 撮影動画からのキャプチャー画像)

水平に置いた繭の中で、蛹は器用に身体を回転させながら、だんだん色が濃くなっていく。


蛹の色は濃くなっていく(2016.8.9, 08:11 撮影動画からのキャプチャー画像)

 この蛹は意外にも順調に変態を遂げ、約1か月後の9月8日に無事羽化し、♀のヤママユの成虫が誕生した。この個体の様子を含め、ヤママユの羽化の様子については次回に紹介する予定である。
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ヤママユ(2)2~4齢幼虫の脱皮

2018-09-14 00:00:00 | 
 前回からの続きになる。

 脱皮を繰り返しながら、幼虫はどんどん大きくなる。その様子を見ていると面白いことに気がつく。幼虫の胴体は、脱皮後成長していくが、頭部は固い殻(クチクラ)でできていて、こちらは一度脱皮してから次に脱皮を迎えるまで、大きさに変化は無いように見える。実際に、全く変化しないものかどうか厳密なことは今回観察できていないが、見たところではそのようである。

 それで、脱皮の瞬間を迎えると、内部からひとまわり大きくなった頭部がせり出してきて、それまでの頭部の殻は次第に剥がれて、新しい頭部の口元にぶら下がるようにしてくっついている。まるで、寸法の合わない小さなお面をくっつけているようで、なかなかユーモラスな光景である。


脱皮が始まり、古い頭部の殻を新しい頭部の口元にぶらさげた状態の2齢幼虫(2016.6.3 撮影の動画からのキャプチャー画像)

 古い頭部の殻を脱ぎ捨てて現れた、ひとまわり大きくなった新しい頭部は、はじめ白っぽい色をしているが、時間と共に変色して、次第に脱皮前の茶褐色になっていく。

 このヤママユより少し早いタイミングで成長していくウスタビガを同時に飼育していたが、こちらは脱皮を繰り返すごとに体の色と紋様が大きく変化していき、何齢であるかがわかりやすいのであるが、これに比べるとヤママユは変化が少なく、注意してみないと脱皮したかどうかわからず、今何齢かということも、判りにくい。

 そのせいかどうか、手元においていつも参考にしている「イモムシハンドブック」(2014年 文一総合出版発行)のヤママユの項の齢数は不明となっている。今回私が見たところ、すべての幼虫は4回脱皮し、5齢になると繭を作り始めるのであるが、何か理由があってこのように記載されているのであろうか。ヤママユのページの前後を見ると、カイコとウスタビガの齢数は5齢になっているが、シンジュサン、クスサン、ヒメヤママユ、オオミズアオ、エゾヨツメなど多くの種の齢数も不明と記載されている。

 前回見たように、1齢幼虫は黄緑色の体に縦に黒い縞模様が走っている。また、頭部の後方と尾部の上面に黒班がある。これが2齢になると、黒い縞はほとんど見えなくなる。また、脱皮直後には見えないが、しだいに濃くなってくる黒点も、1齢に比べると位置が変化して、頭部のすぐ後と、尾脚の両脇にみられる。

 このように比較的はっきりとした変化があるとまだ判りやすいが、2齢から3齢への脱皮のばあいは、いまひとつ特徴がつかみづらい。頭部の色は1~2齢では茶褐色であるが、3齢ではやや緑色に変わり、4~5齢では緑色であるとされるが、脱皮直後と次の脱皮直前とでは体の大きさだけではなく、色や文様なども微妙に変化してくるので、よく見ないと今何齢なのかわかりづらいというのも事実である。ただ、脱皮前後の二匹を並べてみると、次のようであり、その違いがわかりやすい。

 最初は、脱皮前の1齢幼虫(左)と、脱皮後の2齢幼虫(右)のツーショット。1齢幼虫の縦縞模様がはっきりしている。


ヤママユの1齢幼虫(左)と、脱皮後の2齢幼虫(右)(2016.5.26 撮影動画からのキャプチャー画像)

 次は、脱皮前の2齢幼虫(右)と、脱皮後の3齢幼虫(左)のツーショット。2齢幼虫の黒斑は、脱皮直後の上の写真では見られなかったが、脱皮直前になるとはっきりと見える。

 
ヤママユの2齢幼虫(右)と、脱皮後の3齢幼虫(左)(2016.6.3 撮影動画からのキャプチャー画像)

 この写真にも見られるが、3齢になると尾脚が大きく発達して、横に張り出すようになる。この尾脚が枝などをつかむ力は強大で、幼虫を移動させようとしてつまんで枝から引き離そうとしても簡単にはいかない。下手をすると幼虫の腹部を破ってしまうことがあるという。
 
 ところで、幼虫の、餌のコナラの葉の食べ方は、1齢の場合は食べる量もごく僅かで、特にこれといった特徴はみられなかったが、早くも2齢になるとヤママユらしさが見られ、葉脈に沿って齧る傾向がみられるようになる。まず2齢幼虫の食餌の様子から見ていただく。
 

ヤママユ2齢幼虫の食餌(2016.5.28, 16:32~33 撮影)

 続いて2齢幼虫が脱皮して、3齢になるところを見ていただく。


ヤママユ2齢幼虫の脱皮(2016.6.4, 12:34~13:48 最初の30秒間は30倍タイムラプスで、その後はリアルタイムで撮影後編集)

 次に、これは常にこうした行動を取るわけではないのだが、脱皮して3齢になった幼虫が、少し経ってから、脱ぎ捨てた殻を食べる様子が撮影できたので紹介させていただく。


脱皮後の殻を食べるヤママユ3齢幼虫(2016.6.5 12:54~13:36 30倍タイムラプスで撮影)

 この場合のように、幼虫にコナラの葉を1枚づつ与えていると、脱皮した殻はそのまま葉の上に残っているが、コナラの枝ごと容器に水差ししている場合には、脱皮後の殻は、下に落下することもあり、幼虫がこれを食べることはできない。幼虫が、脱ぎ捨てた殻を食べる理由は明らかではないが、捕食者に見つからないためだとすれば、殻が落下すればそれでいいわけで、枝や葉に残っている場合にだけ食べる必要があることになる。今回撮影したケースはそれに当てはまるのかもしれない。

 幼虫が、3齢くらいになると食べるコナラの葉の量も増え、エサの確保が次第に大変な仕事になってくる。自宅庭にコナラの木があると問題ないのであるが、近隣のお宅の庭にはあっても、残念なことに我が家にはコナラの木はない。そこで、山地に出かけて、コナラの枝先を採取することになる。たくさんの幼虫を飼育していたので、このコナラ採取作業が数日おきの日課になった。

 自然界では、野鳥などの餌になり幼虫の数は減少していくのであろうが、飼育しているとほとんど数が減ることもなく、幼虫はすくすくと成長していく。このころまで、200匹ほどの幼虫を飼育し続けたが、さすがにこの先のことを考えるとエサの確保が非常に大変なことになるのが目に見えてきたため、対策が必要になった。

 庭先にコナラの木が生えている、ご近所の奥様に妻が話を持ち掛けると、「飼ってみたい!」ということになり、数匹が養子に出た。このお宅では、幼虫がコナラの葉を食べているところを眺めていると、「癒される」のだそうである。最終的に羽化するところまでを見届けていただいた。

 そのほか、軽井沢から少し離れた場所に別荘を持つ友人に幼虫を貰っていただいた。ここは、軽井沢に較べるとやや気温が高く、庭にはコナラのほかクヌギの木も多くあったので、幼虫にとってはより良い環境に移ることができたのではないかと思っている。

 ところで、幼虫の脱皮の始まりから完了まではかなりの時間がかかるため、その様子を撮影するにはタイムラプスで行うことが多くなる。直接目で観察していると、なかなか気づかないのであるが、30倍のタイムラプスで撮影した映像を後で見ていると、脱皮がはじまる少し前から、幼虫の体は波うつような動きを見せる。そして、頭部の後ろの皮膚が破れて、古い皮膚は胸の方へさらに尾脚の方へとたぐり寄せられるように縮んでいく。これは、どの齢の場合も同じであるし、他種の蛾や、蝶の場合でも同様であるが、見るたびに感心させられる。

 孵化から4週間が過ぎ、6月の中ごろになると、3齢から4齢への脱皮が始まった。


ヤママユ3齢幼虫の脱皮(2016.6.16, 14:00~16:44 30倍タイムラプスで撮影後編集)

 4齢の幼虫は、色や外観が次の5齢ととてもよく似ていて間違えそうになるが、頭部の形状と大きさに違いがあり、よく見ると区別がつく。5齢の頭部は前の方がより平坦である。


ヤママユ4齢幼虫の脱皮(2016.6.24, 22:58~23:20 最初の10秒ほどは30倍タイムラプスで、その後はリアルタイムで撮影後編集)

 5齢(終齢)ともなると、食欲はとても旺盛になり、コナラの葉1枚を一気に食べてしまう。その時の食べ方はなかなか几帳面で、先に紹介したとおりである(2017.7.28 公開)。ヤママユの仲間は、この終齢幼虫時に食べるエサがその生活史の最後のものとなる。このあと、大きくなった身体に蓄えた養分だけで、糸を吐いて繭を作り、その中で蛹になり、そしてまゆから抜け出して成虫の蛾になって、次世代の卵を残して死んでいくというすべての活動をおこなう。成虫となった蛾には口がないとされるので、ヤママユ蛾は羽化してからも何一つ口にすることはないのだそうである。繭作りが始まる7月中旬から羽化が始まる8月中旬まで、約1か月余かかる。驚くべき生命力である。

 孵化時の幼虫は体長6-7mmほどで、体重は0.006gであったものが、およそ2か月後の繭を作る前の終齢幼虫では、体長7-9cm、体重15-20gほどにまで成長していた。


終齢幼虫の体長測定(2016.7.9 撮影動画からのキャプチャー画像)

 今回はここまでで、次回、ヤママユの繭作りをご紹介する。
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