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軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

薪ストーブ

2019-03-29 00:00:00 | 軽井沢
 冬の軽井沢での暮らしの重要アイテムの一つは薪ストーブだろう。定住者はもちろん、別荘も以前と違って夏季だけではなく通年利用が増えていることもあり、薪ストーブを備えているところは多くなっているようである。


雲場池近くにあるストーブ専門店(2019.2.19 撮影)

 我が家の場合、冬季の暖房は床暖房を基本としていて、補助的に薪ストーブを利用している。薪ストーブを採用した理由は二つあるが、一つは冬季の暮らしを演出するためであり、めんどうではあるが、薪に火をつけて燃やし、炎を眺め、燃えた残った灰を処分するといった一連の作業を楽しむという点にある。もう一つは、妻の希望であるが、薪ストーブの上に鍋を乗せてシチューなどのスローフード料理をつくることであった。

 炎を眺めたり、料理をすることのできる暖房装置という点でみると、暖炉と薪ストーブが比較されることになるが、私たちの場合、迷わず薪ストーブを選んだ。

 以前軽井沢で住んでいたマンションには暖炉がついていた。立派なもので、室内装飾という面では申し分なかったが、暖房装置としては熱効率の点で問題があったし、空気の流れを考えても、不用意に台所で換気扇を使うと煙突から逆流した煙が室内に充満して、大騒ぎになるといったこともあった。


マンションの暖炉

 こうした経験もあったので、熱効率がよく、燃焼用の空気の調節弁がついていて安全性の高い薪ストーブを選択することは自然であった。

 現在の薪ストーブの原型は、1742年にアメリカで発明されたフランクリンストーブ(ペンシルバニア暖炉)とされている。以下、ウィキペディア(『薪ストーブ』2018年11月17日)から引用すると、「鉄の暖炉自体は14世紀末からフランスで使用されていたが、それらの暖炉にはバッフル板がなく暖房効率は暖炉と変わりがなかった。フランクリンストーブは前面以外の5面を鉄で囲ってバッフル板とそれによる逆サイフォン燃焼機構を装着したため放熱面積が多く、通常の暖炉よりは暖房効率が高かった。改良型のフランクリンストーブは扉がついており、扉を閉じて使用するとさらに高い暖房効率を発揮した。発明者のベンジャミン・フランクリンは『発明品やその恩恵は全ての人々が自由に分かち合うべき。』との考えから特許を取得しなかった。このため安価な模倣品が大量に流通した結果、一般家庭にも暖炉が普及した。改良型フランクリンストーブは暖炉であると同時に、薪ストーブの最初の製品にも位置づけられる。」とある。

 雷が電気であることを、凧を用いた実験で証明したベンジャミン・フランクリンが薪ストーブの原型を発明したというのは意外であった。

 アメリカではその後、一旦は石炭・石油の発達により、薪ストーブの人気は下降したが、石油危機をきっかけに復活、その後環境に関する法制定により、二重燃焼システムや触媒など燃焼効率を高めた機種が開発されたとされる。

 薪ストーブの仕組みだが、ウィキペディアから更に引用すると、「扉の付いた鉄の箱に煙突が取り付けられた構造が薪ストーブの基本的な形態である。暖炉や焚火との違いは、前者が空気の出入りが開放的であるのに比し、薪ストーブは密閉的であることである。暖炉や焚火が燃焼に必要な空気の数十倍の量の空気を吸い込み排気するのに対し、薪ストーブは小さな空気の入り口を調整し燃焼に必要な空気を取り入れ、煙突からの排出も調整される。そのため取り入れられる空気は燃焼に必要な量の2〜3倍に制限される。前者がほぼ火そのものの輻射熱しか感じさせないのに対し、薪ストーブでは本体内の燃焼によって生じる熱を本体表面からの輻射熱や、本体周囲を対流する暖かい空気によっても部屋を暖めることができる。薪ストーブには燃焼調整のために空気弁、煙突ダンパーといった機能が付与され、近年では燃焼効率や趣味性を上げたり、燃焼ガスの環境規制を通過するために、ガラス扉、二次燃焼、触媒、バッフル板などの機能が付与されるようになった。」

 まだ鎌倉にいたころからこうした薪ストーブのあれこれを調べ始めた。その頃読んだ本「暖炉・薪ストーブのある家」(2009年 ニューハウス出版発行)や、「薪ストーブ BEST30」(2012年 八重洲出版発行)には、多くの薪ストーブが紹介されていたが、すべて欧米製のものであった。

 最終的に選択の決め手になったのは、鎌倉由比ガ浜通りにある専門店「ノーザンライトストーブ」にでかけて相談した時のことで、天板上で調理ができること、前面ガラス窓が大きく、美しい炎が見えるいという点から、ベルギー、ネスタ―マーティン社の薪ストーブS43 B-TOPを勧められたからであった。この機種、「薪ストーブ BEST30」の見出しには、「クッキングトップを備えた完全無欠のベストセラー」と紹介されているものであった。


薪ストーブ選定の参考にした本:「暖炉・薪ストーブのある家」


薪ストーブ選定の参考にした本:「薪ストーブ BEST30」

 この本に紹介されている薪ストーブの設置例を見ると、意外にも寒冷地だけではなく、関東各地に散らばっていることがわかった。茨城県、東京都、神奈川県、愛知県、栃木県、埼玉県といった具合で、長野県は2例にとどまっていた。

 イギリスの一戸建て住宅の場合、40%に暖炉・薪ストーブが付いているというが、日本では1%をはるかに下回るという。日本では、私たちもそうであったが、薪ストーブ設置の目的も欧米とは異なっているのであろうと思う。

 この薪ストーブを、熱の有効利用を考えて、建物の中央部に設置し、煙突は2階の寝室を通過するように建築設計事務所のMさんにお願いした。
 また、薪ストーブの足元と壁面には化石入りのライムストーンを、Mさんに無理を言って取り寄せていただいた。この化石入りの石は、鎌倉と軽井沢を行き来している時に、上信越自動車道路の甘楽SAで見つけたもので、多くの巻貝などの入っているものであった。


上信越自動車道路・甘楽SAの柱に使用されている化石入りの石(2017.2.14 撮影)


化石入りの石の拡大写真(2017.2.14 撮影)

 Mさんにも甘楽SAでこの化石入りの石を確認していただいたところ、まったく同じものは難しいと思うが、取り寄せてみましょうと言っていただいた。元々、石の中に入っている化石を目的として使用しているものではないので、どの程度化石を含んでいるかは、取り寄せてみないと判らなかった。結果的には、甘楽SAのものには及ばないものの、或る程度化石の存在の判るものを貼ることができた。


我が家のライムストーンに見られる貝化石


化石入りのライムストーンを床と壁面に貼り薪ストーブを設置した

 さて、この薪ストーブを使い始めてすでに4回の冬を過ごしてきたが、使い心地という点ではとても満足している。初めのうちは着火に苦労したりもしたが、今では要領がわかり、着火用の紙・焚きつけ用の細い枯れ枝や細めの薪・燃料の薪を用意して簡単に着火できるようになり、目的のスローフードを楽しみ、炎に癒やされている。


薪ストーブ本体


燃焼室下部のすのこ


天板上部のクッキングトップと温度計


クッキングトップを利用した調理

 薪は近隣の専門業者で販売しているものを主に使用している。軽井沢では、専門の業者のほかホームセンター、スーパーでも販売しているので入手は容易である。薪材は広葉樹のナラ、クヌギ、ブナが多く流通しているようであるが、小諸方面に行くとニセアカシアを売っていることがある。

 このほか、軽井沢町には町が管理している貯木場があり、指定の日には誰でも伐採した木を持ち込んだり、必要な木材などを持ち帰ることができるようになっている。薪ストーブに適したナラ材などは人気で、すぐになくなってしまうが、不適とされるモミ、カラマツなどは入手しやすくなっている。

 私も、住みはじめた最初の冬にはご近所のペンションのご主人からこの貯木場のことを教わり、使用を考えたが、チェーンソーを持ち込んで適当な長さの丸太を切り出し、これを割って薪にするという手間に怖気づいて未だに手を付けられないでいる。

 ただ、我が家のネスターマーティン社製の薪ストーブは、一般には不適とされている針葉樹も問題なく燃やすことができるという特徴がある。ナラなどの落葉広葉樹は油分が少なく、樹木の組織が密で堅く燃焼温度が800℃程度にしかならず、ゆっくりとした燃焼が可能なため、ストーブ本体を傷めることがないので、薪ストーブに適している。

 一方針葉樹は生息する環境上母体を凍結から守るため樹木組織内に大量の油分を含んでいることと、落葉広葉樹のように毎年樹木体から水分を抜き落葉する必要がなく、葉をつけたまま冬を越す。そのため樹木自体の組織も軟らかく、大変燃えやすく燃焼温度も1000℃を超えることがあるという。この温度で燃焼させるとストーブ内部が熱酸化を起こし、ボロボロと内部が錆びて落ちることにつながる。こうした理由で基本的には、針葉樹は薪ストーブの燃料には適さないとされている。

 しかし、ネスタ―マーティン製など最近の薪ストーブは改良されていて、給気された酸素をあらかじめ高熱化して使用するなどして、空気量を絞り、高温になることを抑えながら、低温でも燻ぶることなく未燃ガスを確実に燃焼させることができるので、針葉樹もまた燃料として立派に使用することができると取扱説明書にある。


ネスタ―マーティンの多次燃焼方式構造(同社取扱説明書から)

 軽井沢に多く生育している針葉樹は、当然貯木場にも多く持ち込まれる。薪ストーブ用としては不適とされているこうした木材は引き取られる割合が少ないので、我が家には打ってつけである。今後、自分でまき割をして、安価な燃料確保を目指さなければと思っているのであるが。

 今年の厳しい冬もそろそろ終わりを迎え、薪ストーブが活躍するのもあとひと月くらいになってきた。オーロラのように美しい(?)とされる炎を撮影したので、しばしご覧いただこう。


薪ストーブの炎(2019.3.1 撮影) 




 

 


 



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氷と雪の季節(3)

2019-03-08 00:00:00 | 軽井沢
 軽井沢町では、「Karuizawa Winter Festival 2019」として、2018年11月23日(金)から2019年2月23日(土)の期間、さまざまなイベントが開催された。町の公式ホームページにも下記パンフレットが掲載されていたし、町内も主な場所にも同じ内容の大型ポスターが見られた。


ウインターフェスティバルパンフレット

 イベントの内容は次のようなもので、町内の各所にはイルミネーションが点灯され、花火大会が開催されるとともに、期間を通じて各所で花火が打ち上げられた。大賀ホールでは、12月にクリスマスコンサートが、年が明けて2月には2019軽井沢町民音楽祭ダ・カーポコンサートが行われ、新装なった風越公園内の施設では、カーリングの国際選手権大会や、スケート競技大会(小学校の部、中学校の部)が催され、冬季の軽井沢を盛り上げた。

 
軽井沢ウィンターフェスティバルイベント一覧(広報 かるいざわ 2019年1月号から)

 軽井沢は夏の避暑地のイメージが強いが、最近では通年利用型の別荘も増え、冬季の観光客も増えるなどイメージも変わってきている。駅南側のアウトレットモールはその典型で、冬季もずいぶん賑わっている。

 もちろん冬期の気温は、昼間でもマイナスになることがあり、平均気温はマイナス3度程度、最低気温はマイナス8~9度で、夜間はマイナス15度以下になることもあって、とても寒い地域であることには変わりはない。

 この寒さを利用した屋外のスケートリンクもあって、前記の風越公園にある「軽井沢アイスパーク」の屋外アイススケートリンクは2月中旬まで利用されていた。このほか、中軽井沢にある天然氷を一部利用した「ケラ池スケートリンク」は、3月10日までオープンしている。


軽井沢風越公園アイスパークスケートリンク(2019.2.21 撮影)

 軽井沢にはそれほど大きいものではないが、池や湖がいくつかある。これらは、冬季の利用という点では特別なことはなにもしていないが、冬季には全面結氷するところがある。南軽井沢の「八風湖」は全面結氷しているし、中軽井沢の塩沢湖などは一部に氷が張っている。


全面結氷した八風湖(2019.2.8 撮影)


一部氷の張った塩沢湖(2019.2.21 撮影)


レークニュータウンの湖は凍っていなかった(2019.2.23 撮影)

 観光客に人気の雲場池は、水源となる御前水が湧水であり、その水量も多く、この場所にほど近いということもあって、結氷することはないようである。ただ、水の流れがあまりない、小さい方の池には氷が張っていた。

 撮影に出かけたこの日、水面には、秋に見られたマガモの姿が消え、カルガモとキンクロハジロが見られた。


氷が張った雲場池の前の池(2019.2.19 撮影)


凍らない冬の雲場池(2019.2.19 撮影)


雲場池のカルガモ(2019.2.19 撮影)


雲場池のキンクロハジロ(2019.2.19 撮影)


精進場川への流れ(2019.2.19 撮影)

 軽井沢の観光名所のひとつ「白糸の滝」はどうなっているだろうか、冬季に氷柱などは見られるのだろうかと思い出かけてみたが、こちらも雲場池と同様、地下水が直接流れ出して滝になっている関係か、滝下流の流れも含めて、まったく凍る様子が見られなかった。


凍らない冬の白糸の滝(2019.2.5 撮影)


白糸の滝下流の渓流(2019.2.5 撮影)
 
 3月に入り、久々に雪の降った日の朝、雲場池に行ってみたが、小さい方の池も、もう再び凍ることはない様子であり、再びマガモの姿も見られた。


雪の日の朝の雲場池(2019.3.5 撮影)


雪の日の朝の雲場池(2019.3.5 撮影)


この日はマガモの姿が見られた(2019.3.5 撮影)

 この雪もすぐに消えてしまった。矢ケ崎川のように、水量がもともと少ないところでは、川床が凍り付いたままになっていたが、3月も上旬になるとそろそろ待ち望んでいた春の到来を感じることができるようになる。

 我が家の庭に植えた「フクジュソウ」と「スノードロップ」がいち早く咲き始めてそれを知らせてくれている。雪と氷の季節の終わりも近い。


庭で咲き始めた「フクジュソウ」(2019.3.1 撮影)


庭で咲き始めた「スノードロップ」(2019.3.1 撮影)
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ラウンドアバウト(2)

2019-03-01 00:00:00 | 軽井沢
 軽井沢に町内で2番目のラウンドアバウト「借宿ラウンドアバウト」が新設された。従来からあった「六本辻ラウンドアバウト」に次ぐもので、信濃追分駅から続く町道借宿バイパス線から軽井沢バイパスに合流する手前に位置している。

 同交差点は外形30mで、3本の道路が交わっている(内1本は退出専用)。環状内の通行車両が優先であるのは、ラウンドアバウトには一般的なルールであるが、六本辻と違い、侵入時は「とまれ」ではなく「ゆずれ」の路面表示となっている。


軽井沢町内のラウンドアバウト設置場所(軽井沢町公式HP掲載の地図を一部修正)

 この「借宿ラウンドアバウト」の写真が、町の「広報 かるいざわ」の2019年1月号の表紙に、町道借宿バイパス線が開通したということばと共に紹介されている。


借宿ラウンドアバウトを掲載した地元誌「広報 かるいざわ」(2019年1月号)

 また、昨年のことになるが、このラウンドアバウト(環状交差点)の普及を目的にした「ラウンドアバウトサミット」が、全国16市町からなる普及促進協議会の主催で、10月25,26日軽井沢大賀ホールなどで開かれている。全国の自治体関係者ら約600人が参加したというから、かなりの規模の会議であったことが伺える。

 以前、軽井沢・六本辻にあるこのラウンドアバウトを紹介した時(2016.8.4 公開)には、まだ日本では数えるほどしかないと思い、その珍しさもあって紹介したつもりであったが、今回この記事により、日本各地にもずいぶん多くのラウンドアバウトが設置されていることを知った。


ラウンドアバウトサミット開催を伝える軽井沢新聞(2018.11月号)

 この記事によると、「ラウンドアバウトは2014年9月の道路交通法改正以降、各地で整備され、(2018年)9月末時点で30都府県78ヶ所で運用されている。」という。また、ラウンドアバウトサミットで、軽井沢町地域整備課の担当者が報告した内容によると、「ラウンドアバウトの正式運用が始まってから現在までは事故はおきていない」とのことである。 

 英国はじめ、ヨーロッパやアメリカでは広く普及しているとされるこのラウンドアバウト、日本での普及状況の実態は、とみてみると次のような状況であった。ここで、宮城県は日本で最もラウンドアバウトが普及している県であるが、その設置年度は資料には示されていなかったので、下表のようになった。また、設置総数も上記最新情報とは若干異なったものとなっている。

 これによると、2014年の道路交通法改正が契機となり、設置は急増しており、その後も徐々に設置数の増加がみられている。


日本のラウンドアバウト設置状況(ウィキペディア「日本のラウンドアバウト⦅2019年1月3日 13:19⦆」のデータによる)

 宮城県で設置が進んでいるのは、東日本大震災の時、停電により交差点での通行が混乱したことへの反省によるとされている。長野県はその宮城県に次いで設置件数の多い県であり、軽井沢町六本辻のものは、2012年11月13日からの運用というから、茨城県の常陸多賀駅前広場の同年6月27日に次いで、全国でも、かなり早い時期の設置ということになるが、どのような背景があったのだろうか。

 常陸多賀駅前広場のラウンドアバウトについては、日立市の当時のHPに、「駅前広場の・・・錯綜する交通の整理など、交通結節点としての課題が山積していましたが、この度、再整備工事が平成24年6月27日に完成しました。・・・ロータリー内の車両の通行が優先となります。徐行や一時停止でロータリー内へ入り、時計回りの一方通行で走行し、目的の方向へ抜ける方式です。信号処理によるストレスが軽減され、災害等で停電になった際にも機能します。」とその目的と運用方法が記されている。

 軽井沢町の公式HPを見ると、ラウンドアバウトの運用方法は出ているが、特に設置理由は見られない。六本の道路が交わっている場所なので、通行車両のスムーズな通行と、安全の確保が主たる目的であることは容易に想像がつくが、それだけであったのだろうか。

 国土交通省が作成した資料「ラウンドアバウトの現状」(http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/roundabout/pdf01/4.pdf)に紹介されている、「軽井沢六本辻ラウンドアバウト社会実験協議会資料」によれば、アンケート調査結果として、交差点の全体的印象や歩行者・自転車の安全性が取り上げられているので、車両どうしの事故発生のほかにこうした問題意識があったことが伺える。

 一方、2014年9月1日の道路交通法の一部改正とはどのようなものか。「環状交差点における車両等の交通方法の特例に関する規定の整備」が盛り込まれたとされているが、今までの交通方法に大きな変化を与えるその要点は次の2点とされる。

①車両等は、環状交差点においては、当該環状交差点内を通行する車両等の進行妨害をしてはいけない。

②車両等は、環状交差点に入ろうとするときは徐行しなければならない。
 
 これは、「ラウンドアバウトの交差点では、交差点内の車両が優先」であることを示している。従来の道交法では、優先道路の標識がある場合や明らかに道幅が異なる場合、一時停止・徐行の道路標識がある場合など交差する道路で優先関係が決まる場合を除いて、車両は「左方優先」、つまり、左方向から進行してくる車両の進行を妨害してはならないと定められている。

 そうすると、ラウンドアバウトにおいても、この「左方優先」の原則が適用され、ラウンドアバウト内を通行する車両ではなく、進入する側の車両が優先となる。これによって、ラウンドアバウト内には、必要以上に通行車両が多く、滞留してしまい、通常の十字交差点に比べ、信号待ちや加減速の時間が抑えられるというメリットが半減してしまうことになる。

 この問題を解消し、ラウンドアバウト本来の特性を生かせるようにするための特例が今回の改正の目的であった。


軽井沢町が配布しているラウンドアバウトの通行方法

 現在、六本辻ラウンドアバウトでは、進入車両を一時停止させているが、今後は借宿ラウンドアバウトのように徐行に変わっていくとの話も聞かれる。ラウンドアバウトでは車だけではなく、自転車や歩行者の通行・横断方法も十字型交差点とは異なる。こうしたことを周知させることも、今後ラウンドアバウトを普及させるうえで重要である。

 海外でのラウンドアバウトの設置状況をみると、ヨーロッパやイギリス連邦、アメリカで普及している。ラウンドアバウト先進国のイギリスでは1960年代から導入のための調査・研究が行われ、1993年にはガイドラインが発行されていることもあり、設置が先行していて、2014年時点で25,000ヶ所の実績がある。ヨーロッパではフランスの設置数が最大で、同じく2014年の資料で30,000ヶ所以上とされる。また、オーストラリアでは、イギリスとほぼ同時期にガイドラインを発行している。
 
 アメリカでは1990年代からメリーランド州、フロリダ州などで設計ガイドラインが発行され、導入が始まった。2010年の統計数字によると、2,000ヶ所以上、2014年には4,000ヶ所に設置されている。このほかドイツでも2000年頃からガイドラインの発行と改訂が行われ、2008年ごろから普及が進んでいる。

 日本ではまだこれらに比べると、設置数はとても少ない現状であるが、今後ラウンドアバウトに関するルールの周知と共に、ラウンドアバウト設置のメリット・デメリットの検討、設置環境による適・不適の検討などが進むにつれて、設置数が増えて行くのではと思われる。




 
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氷と雪の季節(2)

2019-02-15 00:00:00 | 軽井沢
 氷のできる様子を前回に続いて紹介させていただく。撮影方法は前回の記事と同じであるが、今回は、ガラスの間隙を左右で1mmから0までのくさび型にしたものも追加したので、これを後半で紹介する。外気温についても、前回と同様でガラス容器を屋外に出した時のものを示していて、実際に凍り始める時刻には対応していない。あくまで参考程度の数字である。

 そして、最後のところでは、夜間凍っていたものが、朝日を受けて再び溶けていく様子を見ていただく。ここでは前夜凍った部分が溶けていく一方で、新たな針状の結晶が成長するという、少し面白い映像が見られた。


左右方向に、間隙を1mmからゼロまでのくさび型にしたガラス容器を追加して撮影した

 以下で、最初の2回は水道水との比較のため、手元にあったシリカ水というペットボトルに入っている水を使ってみた。ボトルにはシリカ42.5mg/lと表示されているが、この程度の量が水の結晶化に影響するものかどうか、まったくわからない。またこの水は炭酸水であるが、炭酸は時間をかけて抜いてから使用した。



氷のできる様子6(2019.1.13 03:18~03:55 30倍のT/Lで撮影、-1.5℃、シリカ水使用)
 
 細かい羽毛状の結晶になったが、似たものは先週のブログで紹介した水道水を使用した中にも含まれていた。20時頃、外気温がマイナス1.5℃の時に、外に出して撮影を開始したが、記録を見ると凍り始めたのは、日をまたいで深夜3時であり、この時の外気温はわかっていない。

 次は、これまでのタイムラプス撮影では、変化が速すぎて、凍り始めるところの変化を追えなかったので、実時間で撮影したもの。右下から凍り始める様子がわかる。そして氷が成長していく左側に向かって伸びるように氷が成長していくのがみられる。
 


氷のできる様子7(2019.1.14 00:20~00:50 実時間で撮影後編集、-6.5℃、シリカ水使用)

 この2回の結果は、外気温の差によるものと思われるが、ずいぶん違った形状の氷の結晶ができた。どちらの形状も、水道水でも類似の結果が得られていたので、特にシリカ成分の影響が出たのではないと思われるが、色に関してはやや異なっていて、きれいな色が見られない。氷の厚さの違いとも考えられるが、十分時間が経過した後では結晶化は厚さ方向にも広がっているはずなので、この差についてはよくわからない。

 次は、水を再び水道水に戻して撮影したが、より明確な色が確認できた。この違いについて、今後もう少し繰り返して確認しておこうと思っている。



氷のできる様子8(2019.1.16 21:31~22:50 30倍のT/Lで撮影、-7.0℃)

 さて、次の2回は前述のくさび型のガラスセルを使ったもの。ガラスの間隙は向かって左側が1mmで、右側がゼロになっている。ここでも、2回でそれぞれ異なる形状の結晶化であった。この結果から判断すると、きれいな色を得るには水の層の厚さは0.2-0.8mm程度がいいのでないかと思われる。
 


氷のできる様子9(2019.1.26 19:28~20:46 30倍のT/Lで撮影、-5.5℃、くさび型ガラス使用)



氷のできる様子10(2019.1.27 21:31~22:30 30倍のT/Lで撮影、-5.5℃、くさび型ガラス使用)

 ガラス容器は、南面のウッドデッキに置いているので、朝日が差し込んでくると、夜間にできていた氷は溶け始める。通常のガラス容器に水道水を入れて撮影したときのもので、くさび型のものではない。この様子も何回か撮影したが、その内の1回で少し興味深い現象をとらえることができた。

 最初の映像は、夜間にできた氷が普通に溶けていく様子であるが、2番目の映像では溶けていく氷と同時に、新たに針状の結晶が成長しそしてその後再び溶けて行く様子が映っていた。1mmの厚さ方向で起きた温度差によるものだろうか、不思議な映像になった。
 


氷の溶ける様子1(2019.1.22 11:14~13:32 300倍のT/Lで撮影)



氷の溶ける様子2(2019.1.19 9:16~10:06 30倍のT/Lで撮影)

 この氷の結晶の撮影をしている時期に、軽井沢の大賀ホールで「軽井沢クリスタルコンサート」が行われた。これは、軽井沢町教育委員会主催によるもので、軽井沢少年少女合唱団、軽井沢中学校吹奏楽部、軽井沢吹奏楽団の発表会であるが、これに東京都交響楽団団友会オーケストラが加わって行われた。


「軽井沢クリスタルコンサート」のパンフレット

 妻も知っている若い友人が軽井沢吹奏楽団に参加していて、この演奏会のことを聞いていたので、聴きにでかけた。

 曲目は、軽井沢少年少女合唱団による、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」からの合唱組曲に始まり、軽井沢中学校吹奏楽部による「ハナミズキ」と続くが、友人が所属する軽井沢吹奏楽団の2曲目は私の好きなフィンランドの作曲家、J.シベリウスの交響詩「フィンランディア」であった。

 もう、ずいぶん前のことになるが、仕事で冬の季節にフィンランドのヘルシンキに行ったことがある。その時、同行したYさんが、上司のUさんから、ヘルシンキに行くのであれば、ぜひシベリウスのデスマスクの写真を撮ってきて欲しいと頼まれたという。

 ホテルに一泊した翌朝早く、2人で雪が薄く降り積もった中を、ホテルから約1kmほどの距離にあるという公園に向かった。途中、出勤途中と思われる背の高い女性に出会い、場所を確認しながらであったが無事公園内のシベリウスのモニュメントにたどり着き、写真を撮って帰ることができた。


ヘルシンキの地図(1983年12月に入手)、で、ヘルシンキ駅、宿泊したホテル、シベリウス公園を示す

 当時の写真を探してみたものの、なにしろ35年程も前のことで、すぐには見つからないのが残念であったが、シベリウスのことと同時に北欧のヘルシンキの雪と氷のことを思い出させてくれた楽しいコンサートであった。


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氷と雪の季節(1)

2019-02-08 00:00:00 | 軽井沢
 今年1月15日の新聞に、木曽町三岳の西野川右岸の崖に「白川の氷柱群」が姿を現し、観光客やアマチュア写真家らが訪れているとの記事が掲載されていた。この時期気温が下がると共に、各地でこうした氷柱が見られている。

 3年ほど前に、埼玉県小鹿野町の「尾の内氷柱まつり」に出かけたことがあった。秩父百名山のひとつ、両神山を源流とする尾ノ内渓谷で氷柱を見ることができるものである。我々が訪れたのは昼間であったが、夜にはライトアップされ、赤、青、緑に氷柱が色づいた様子は一層幻想的なものとなるそうである。


埼玉県小鹿野町の「尾の内氷柱まつり」のポスター(2016.2.12 撮影)

 ここでは、自然に凍る川の水の他、放水して周囲の木々にも氷柱を作り出していて、「地元の方が丹精込めて造った氷柱です」という表現もあり、意外な思いであったが、他場所でも同様にして壮大な氷柱を作り出しているようだ。


尾の内の氷柱 1/3(2016.2.12 撮影)


尾の内の氷柱 2/3(2016.2.12 撮影)


尾の内の氷柱 3/3(2016.2.12 撮影)

 ところで、氷はカラー・ライトアップすることで、美しく見せることができるが、もう一つ偏光を利用することで美しく色をつけることもできる。氷柱のような大規模なものではないが、以前「Focus in the Dark 科学写真を撮る」(伊知地 国夫著 2008年岩波書店発行)という本で氷の美しい写真を見たことがある。これはスチロールのカップに水を入れ、冷蔵庫内に置き、薄氷が張ったところでカップを取り出して、水面にできた円盤状の氷を、透過軸を直交させた2枚の偏光板の間に置き、撮影したものであった。

 このところ、軽井沢でも夜間の気温がマイナス7度くらいまで下がる日が続き、1月になって数cmほどの雪も積もった。そこで、この低温を利用して、伊知地さんに倣って氷の表情を見てみたいと思い立ち、以下のような工夫をして、ビデオ撮影(タイムラプス:T/Lを主に用いた)を行ってみた。

 雪の結晶も撮影したいとかねがね思っているのであるが、こちらはなかなか難しく、きれいな写真が撮れず、まだ休止状態である。


氷の撮影方法。面光源側に偏光板を配置し、その前に2枚のガラス板を1mmの間隔で貼り合わせ、その隙間に水を満たしたものを、夜間屋外に置く。ビデオカメラの側にも面光源側と透過軸を直交にした偏光板を用いる。撮影したのはおよそ10cmx5.6cmのエリアとした。

 氷の常光線と異常光線の屈折率は、それぞれ1.309、1.313(波長589nm,0℃)であり、屈折率差は、0.004である。氷の屈折率の波長分散のデータは理科年表にはないが、水の屈折率の場合は1.331(波長656nm, 20℃) 1.335(546nm) 1.343(404nm)である。よく知られているように、氷の密度は水よりも小さいが、屈折率も氷の方が2%ほど小さくなっている。

 さて、1波長の位相差を生じる氷の厚さは、0.1mm程度になるが、作りやすさを考え、ここでは2枚の板ガラスの間隔を1mmにして貼り合わせ、ここに水を満たして、夜間屋外に出しておき、氷ができる様子をビデオ撮影した。各映像の下に示した温度は、ガラス容器を屋外にセットした時のもので、凍り始める時の温度ではない。あくまで参考程度のものである。


 その結果を次に見ていただく。何度か試みたが、外気温の違いによるものか、氷のできる様子はずいぶん違っている。そして、凍り始めるときは最初の映像のように、シャープな形状の氷ができることもあるが、過冷却状態から、一気に全面が毛糸か羽毛のような形状に凍ることが多い。

 ビデオ映像の画面上部には、その映像の最初、中間、最終のキャプチャー画像を載せておいた。各映像の長さはまちまちなので、この静止画を参考にご覧いただければと思う。



氷のできる様子1(2019.1.9 22:00~1.10 00:53 300倍のT/Lで撮影、-7.5℃)



氷のできる様子2(2019.1.10 21:16~1.11 06:00 300倍/2400倍のT/Lで撮影後編集、-5.5℃)



氷のできる様子3(2019.1.11 20:29~22:58 30倍のT/Lで撮影、-5.5℃)



氷のできる様子4(2019.1.12 06:14~07:43 30倍のT/Lで撮影、-5℃)



氷のできる様子5(2019.1.22 21:25~23:47 300倍T/Lで撮影、-6.5℃)

 美しい色が見られているが、これは直接氷を観察しても、もちろん見ることはできない。偏光の助けを借りてはじめて見えるようになるのである。色の違いは、氷の結晶の向きや、厚さが異なっているからであり、でき始めのように非常に薄い氷の層の場合には無彩色であったり、氷が成長してからでも、結晶の向きが特別な方向に並んでいるときには、まっ黒に見えたりすることがある。

 このまっ黒な状態は、初期にはまだ氷ができず水のままの場合ももちろんあるが、動画の後半でも黒く見えているのは、氷の結晶構造の軸の一つがガラス板に垂直になっている場合や、水平でかつ特定の方向に向いている場合であって、氷ができていないのではない。

 ところで、氷は身近なものであるが、その結晶構造はとなると、意外に知られていないのではと思う。ウィキペディアなどで調べてみると、氷の結晶構造はウルツサイト型の六方晶構造であり、その中で酸素原子の配置は、正四面体の4つの頂点と、正四面体の中心にくるとされている。

 ウルツサイトはZnSを主成分とする鉱物で、繊維亜鉛鉱と呼ばれるもので、同型の構造を持つものには、CdS、BeO、ZnOなどがあるとされている。ただしかし、こう聞いても結晶構造を思い浮かべることができる読者は少ないのではないだろうか。

 少し面倒な話になるが、氷の結晶構造がどうなっているか見ておこうと思う。

 原子や分子が規則的に配列した個体の状態を結晶と呼んでいるが、原子・分子はできるだけぎっしりと詰め込まれた状態になろうとする。パチンコ玉を隙間なく積み上げた状態を思い浮かべるとよいとされているが、実際このような状態の原子配列をとるものがある。しかし、原子・分子の性質上の制約で、全ての原子・分子がこうした単純な配列をするわけではなく、いくつもの複雑な結晶構造が知られている。

 次の図は、この原子をパチンコ玉と見立てた時に、これを隙間なく平面配列し、さらにその上にも積み上げる場合に採りうる2つの場合を示している。最初の1層目の配列Aに対して、2層目を積み上げる場合には配列Bと配列Cのいずれかを選ぶことができる。ここでは配列Bを選ぶことにして、次に3層目を積み上げる。この場合には、配列Aに戻る選択と配列Cと更に異なる配列を選ぶことができる。


原子を球状と仮定した場合の平面配列と、その上の層での配列の仕方

 このような積み上げ方は、実際の結晶でも起きていて、A-B-A-Bと交互に積み上がっているものと、A-B-C-A-B-Cと3層ごとに繰り返しながら積み上がっているものとがある。前者を六方最稠密構造とよび、後者を等軸(立方)最稠密構造とよぶ。次の図はこれを横方向から見たものである。この六方最稠密構造の配列AやBに対して垂直な方向はC-軸と呼ばれる。この言葉は後に出て来る。


球状の原子をぎっしりと積み上げる2つの方法

 六方最稠密構造の元素結晶の例としては、Au,Ag,Cu,Pt,Ca Al,Niなどがあり、等軸(立方)最稠密構造にはBe,Mg,Zn,Cd,Zr,Ru,Osなどがある。

 さて、氷の結晶構造は、ウルツサイト型の六方晶構造であるとしたが、その中での酸素原子の配置だけをみると、上記の六方最稠密構造の変形となっていて、配列のしかたで見ると、A-A-B-B-A-A-B-B・・という配列をとっていることがわかっている。一つ置きにみると、A-B-A-Bになっていて、氷の場合にはこの六方最稠密構造のつくる正四面体構造の中心部分に、もう一つ酸素原子が入り込むという、六方最稠密構造を2つ組み合わせた形になっていると考えることができる。六方最稠密構造に比べて、隣接する酸素間の距離が大きくなっているのは、最後の図に見る通り、最近接する酸素原子間に、水素原子が1個入っているためである。


氷の結晶構造における、酸素原子の配列

 各酸素原子間の距離は次のようになっていて、正四面体の幾何学構造から計算されるC軸方向(配列A面に垂直方向)の格子定数は7.377Åになるので、実際は0.2%程度縮んでいることになる。


氷の結晶構造における、酸素原子の配列


正四面体の構造と寸法

 ではここで氷の結晶構造を見ていただく。この図では隣接する酸素原子間に1個づつ、すなわち1個の酸素原子の周囲に4個の水素原子を書き入れている。各酸素原子は2個ずつの水素原子と強く結合していて、残る2個の水素原子とは水素結合という弱い結合になっているとされている。このような結果として、酸素原子すなわち水分子の作る個体の構造には、液体の水に比べても隙間が多くなり、氷は水よりも比重が小さく、水に浮かぶという不思議な特徴を持つことになっている。


斜め方向から見た氷の結晶構造


C-軸方向から見た氷の結晶構造

 今回の氷を見ていても、この結晶構造を思わせるような外形形状は見られなかったが、ご存知のとおり雪の結晶ではこの結晶構造が反映されていて、あの美しい六角形を基本とした形になっている。雪の結晶に似た構造が少しは見られるのではと期待していたのであるが、その点では残念な結果になった。


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