とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

蜷川幸雄さんのこと  

2016-05-13 17:33:15 | 演劇
 蜷川幸雄さんが亡くなられました。演劇界に多大な功績を残された方で、残念です。ご冥福をお祈りいたします。

 蜷川さんの芝居を初めて見たのは1984年の「にごり江」だったと思います。浅丘ルリ子さんの主演で豪華なセットの芝居であった記憶があります。

 蜷川さんは闘いながら演劇を作っていたという印象があります。しかし私は蜷川さんの演出している様子を生で見たことがないので、テレビを通じての印象です。今はそんなことはできなくなりましたが、昔はみんなが戦っていました。そして傷つきながら少しでもいいものを作ろうと必死でした。

 つい先日、CSの昔のテレビドラマを見ていました。渡哲也、石原裕次郎主演の『大都会~闘いの日々』です。倉本聰の脚本です。わたしの大好きなドラマでした。この回は「わたしの愛したちあきなおみ」という副題で、そこに若き日の蜷川さんが役者として出ていました。テレビディレクターの役です。へえ、これに出てたんだと驚きながら見ていました。その中でも蜷川さんは戦っていました。いいテレビ番組を作るために、犯罪者を逮捕させずにテレビに出させ続けようとしたのです。もちろんドラマの中での話ですが、昔ってこんな感じだったんだよな。

 今は平和になりました。そして戦うことをやめました。みんなで協力してお互いに気を使って笑顔で楽しく前向きになりました。

 そして大切なものを失った。そんな気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする