本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

小説051 : reProfesional#123

2008-11-11 01:51:18 | reProfesional
chapter#51 依存の瞬間

依存の構造は、先ほど明らかにしたとおりであるが、依存自体は、けっして推奨される行動ではないかもしれないが、さきほどと大きく議論がかぶるところではあるが、依存は、一種の良薬である側面もある。
依存は良薬ではあるが、依存が良薬であってしまって時点で悪薬、もしくは、麻薬とかしているともいえる。
美しいニンフへの依存。
あまりにもうつくしく、かわいらしい。
男がニンフに依存するという現象は、アンドロギュノスを擬似的に回復しようという試みであるし、実際にある程度人間性の最低限の尊厳は、ニンフにより回復される。ニンフが、アンドロギュノスの役割を果たしきるということは可能なのだろうか?

こたえからいうと、大きくあるということだと思う。ニンフ自体が、アンドロギュノスになれるかというと、その可能性はきわめて低いといえるだろうが、アンドロギュノスが完全に引き裂かれ、ふたつの存在へと分離しかけている状態。それを正常な状態に持っていくという意味では、ニンフも十分に、時にアンドロギュノス以上にアンドロギュノスたりうるといえる。
アンドロギュノス以上に、ニンフが幸福を与えることもあるし、基本的に、ニンフは幸福しか与えない、それがニンフという範疇を超えないい以上。
ニンフはどちらかというと、大衆のカテゴリーに入るのであるが、天使に近いということも出来る。

存在の危機に瀕している生存物をおおきく、生というイキイキとした方向へと結び付けてくれる。ニンフなき状態で、アンドロギュノスを探し続けるというのは、すぐに自我の崩壊へとつながらなくもない状態であるといえる。
自我の崩壊した状態。それは、ニンフによる圧倒的な快楽で一目散に回復する。
コメント
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