新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月29日 その2 野球2題

2017-10-29 10:31:04 | コラム
28日の半分は野球観戦で終わった:

先ずは東京六大学野球の早慶戦から。慶応大学出身者にはこの見出しは失礼かも知れない。お許しを。

これはNHKが何時も律儀に中継放送してきたが、昨日は何故かテレ朝だった。私は偏見と言われようと何だろうと東京六大学野球の水準は低いと思っているし、見る価値には乏しい試合だと思っている。それを伝統だか何だか知らぬが、中継を続けるNHKは偉いと思っていた。

一言にすれば、「優勝がかかっている」とアナウンサーがしきりに言う慶応が逃げ切れるかどうかという点では興味があったが、内容には乏しいと感じた。テレ朝に対して不満だったのは(途中から見たせいかな)各選手の出身高校を表示してくれなかったこと。私にすれば、彼らの育ちが解れば色々と興味ある情報になるのだから。

慶応大学だが、先発とその次の投手が1年生だったのは面白かった。1年生で使われるということは、よほど優れているのか、他に人材がいないかの何れかだろうが、どうにも後者に思えてならなかった。ここで興味があったのがホームランを沢山打つという、楽天が2番目に指名したという岩見君。粗雑な打者で欠陥が多く、あれではプロで直ちに通用するとは到底思えなかった。素材として買うのだろうが、常に言ってきたことで、あの大学出身者はプロの世界には不向きだ。でも、救いがあったのが彼の慶応らしくない(失礼)面構え。育て方次第では2年後辺りで伸びるかも・

次は日本シリーズ。
面白いようであり、全く詰まらない野球だった。それらの点を細かく挙げて行こう。先ずはDeNAのラミレス監督。私には未だに優れた監督なのか、山勘が頼りなのかが見えてこない。クライマックスシリーズでも見せた使い方だが、昨日の井納先発は危険すぎる賭だったし、引っ張りすぎだった。確か解説の宮本慎也はもっと早い時点で変えるべしと言っていた気もする。あの起用は試合を壊した。私にはあの使い方には何か確たる理論の裏付けがあるのか、勘だけだったかが解らない無謀さに思えた。

井納が特に駄目だった点は「打率にすれば2割6分でしかないデスパイネに、その欠陥である外側を突かずに打ち頃の近めの高い球をこれでもかと投げて痛打されたこと」であろう。それくらいのスカウティングが出来ていないはずはないと思って見ていた。私がDeNAの野球を雑だと決めつける根拠がこの辺りにある。

次は、たった一試合で断言するのは早いと承知で言うが、DeNAとソフトバンクでは格が違うのではないかと思わせてくれた。場慣れの差もあるが、選手一人ひとりを取ってみても熟練の度合いが違う。以前にも指摘したことだがDeNAの打者は余りにも雑だ。千賀があれほど制球に苦しみストライクとボールがハッキリ分かれているにも拘わらず、悪い球に手を出して凡退はするし、打ち急ぎが目立って、苦しんでいた1回の表をむざむざと切り抜けさせてしまった。私はここまでで試合が終わったと思っても良いかと思ったほど雑だった。

特に、頼みの綱のはずのロペスが駄目だったのが痛いし、桑原の粗雑さも際立っていた。私が興味を感じたのが宮本慎也が指摘した3点差があった時の乙坂だったかが、無死1塁から次打者のライト前ヒットで3塁までは知ってしまったことを「回数と得点差を考えれば好走塁ではなく無謀」と評したこと。この辺りがDeNAの野球が雑なのかぜっきょくてきなのかと評価が分かれるところだろうし、ラミレス野球の評価にも繋がるのではないか。

あの7点を取られた回でもリリーフに田中を出したラミレス監督の采配は「試合を完全に捨てたな」と思わせてくれた。私の評価では田中はコントロールが整っておらず、救援投手には不向きなのだ。しかもロペスだけに止まらず、筒香も押さえ込まれたし、首位打者の宮崎も力み返ったのか明らかなボール球を空振りするなど良いところがなかった。彼らは優れた打者なのだが、コインの裏側には「雑」と書いてある。

残る試合の興味はDeNAがあの大敗で落ち込むか、息を吹き返すかだ。だが、あのような投手と打者の粗雑さを何とかしないと一見智将風で、別な角度で見ればアメリカ風の野球するラミレス監督が、広島を惑わせたほどソフトバンクを抑えてみせるかにかかってくると思う。だが、1.5流プラス程度の投手しかいないDeNAでは、当たり出した柳田以下を抑え切れそうにもないと危惧する。

実は、これらの2試合の間にラグビーの日本代表対世界選抜という面白い試合も見ていた。興味ある現象だったのは、ラグビー界内の事情があったようで代表落ちして世界選抜に回った藤田と五郎丸が「周りが上手いと良いプレーが出来る」というサッカーの欧州組と同じで、見事な出来だったのが印象的だった。


Koreatownは賑わっていた

2017-10-29 07:58:48 | コラム
またもや週末は台風が:

28日は所用これあり台風襲来を恐れつつも、折り畳み傘を背中に南麻布までシルバーパス利用で都バスで出掛けた。これは新宿駅西口から品川駅高輪口まで行く路線が南麻布一帯を経由してくれるのだ。途中は伊勢丹前を過ぎて懐かしの青山一丁目から、かの星条旗翻るサンノーホテル経由という具合で、結構な東京見物となる路線だ。

嘗ては職場があった青山一丁目から二丁目を離れてから早くも23年が過ぎれば、周辺の景色の急変振りには目を見張るだけだ。その懐かしき青山ビルは確かオリンピック絡みで区画整理というか再開発があり取り壊されると聞いた記憶があるが、既にシャッターが降りて全く人気がなかったのには些か驚かされた。尤も、あのビルは築後40年は経過していると思うので、その為の解体かなどと感慨に耽っていた。

幸いにして雨に降られる前に帰路に就くことが出来た。そこで、わざわざ新宿駅西口まで行くことはあるまいと伊勢丹前で、明治通りを通って大久保通りに止まってくれる路線に乗り換えた。すると、その辺りから小雨模様となったと共に、一気にアジア系の外国人が数多くいるのに気が付いたので、新宿に戻ったという実感をイヤと言うほど味合わされたのだった。白い外国人が多い麻布や六本木周辺との著しい違いである。

さて、土曜日の昼過ぎの大久保通り、即ちKoreatownである。予想した以上の人出、それも多くの若き女性の集団が道幅一杯に拡がって歩いていたので、その賑わいの為に小雨模様の中で思うように進めず些か苛立ったほどだった。特に、サムギョプサル等が売り物の韓国料理屋には未だに列をなして待っている若き女性が多かったのには、驚く前に呆れてしまうほどだった。

サムギョプサルが何であれほど女性に人気があるのだろう。恐らく、あの豚肉の脂を下に流してしまう鍋の構造が「ヘルシー」だとでも思われているのだろうか。そのKoreatownだが、大久保通りもJR山手線の新大久保駅から北の方向というか小滝橋通り方面になれば、その手の料理屋は激減し、一気呵成に中国人を中心としイスラム系の者たちで溢れかえってくる。

ここまでで言いたかったことは、このような経路で都内を歩いてみれば、東京の色々な変化というか国際化というのか、時の流れがよく見えてくる点である。政府は懸命になって外国からの旅行者を呼び込みたいようだが、それはそれで外貨稼ぎともなるだろうし、海外での我が国の評判を良くすることにも通じるのかも知れない。

だが、私には百人町/大久保界隈の、敢えて言うが外国人による混乱というか彼らが我が物顔に振る舞っている状態を見るに付けても、その政策は諸刃の剣に思えてならないのだが。私は外国人の氾濫を決して好ましい状況ではないと思う。故に、私は「新宿少数民族」と本気で戯称するのだ。


10月28日 その2 神戸製鋼所と日産自動車の事件

2017-10-28 14:05:41 | コラム
マスコミは片手落ちの記事を書かないで欲しい:

私はこれらのデータ改ざんを「不正」と呼ぶだけの勇気も度胸の持ち合わせはない。だが、良くないことをしたようであるのは認める。

27日夜のPrime Newsに出演した日経OBの町田氏が指摘した問題点の中には「神戸製鋼では、あるいは需要先が要求に合わせるかまたはそれ以上の規格(スペシフィケーションズ)を設定し、そして出来上がった製品はスペックを達成していたのかも知れない。だが、物性値の一部に未達の項目があったのかも知れない。そこを改ざんしたのかも知れない。製品として使用に耐えると需要先が言ってくれたらば、それで良いというものではないだろう」という言わば「だろう話」がった。

立派に筋が通った話だが、私には町田氏は神鋼の社内で何処の組織の誰がそういう言わば告白か密告をしたのかまでは突き詰めていないと言っているように聞こえた。後難を恐れて言えば、有能にして知識豊富な新聞記者さんであっても、製造会社を取材する場合にこの辺りが限度ではないかと思う。即ち、製造業の現場にご案内する人を限定するという原則があるが、それは機密保持上当然である。

私はアメリカの製造会社の営業担当者として数多くの特別誂え(カタカナ語にすれば「オーダーメイド」であろう)の受注を数多くこなしてきた。その場合には本社と工場の技術陣から中央研究所員まで総出で作り上げ、時間と労力を費やして、お客様の需要を満たすべき仕様書を作り上げるのだ。そして出来上がったスペックを下に得意先の技術陣と工場の課長さんたちと真摯に討論を重ねて試作の段階にぎ着けるのである。

こういう細かい点にまで配慮した作業を積み重ねることが装置産業の営業という仕事の実態である。私の場合には打ち合わせの会議では学校では辛うじて合格点しかとれなかった大の苦手だった物理や化学の知識まで総動員してかからねばならぬ通訳の仕事までが待っているのだった。故に私は「俺はセールスエンジニアならぬエンジニア・セールスマンである」と偽称していた。

それ故に、神戸製鋼所だろうと何処だろうと、そこまで苦労して築き上げ、創り上げた結果の製品を、そのデータ改ざんのような行為で貶められたら、「生産部門は何をしてくれたのか」と怒り心頭に発して、とても我慢なるまいと思って同情するのだ。とは言って見たが、町田氏と同様に「何が真相か」を知らずに言っているだけだ。

私は新聞記者さんたちが表面に浮かんだ「不正」(なのだろう?)現象を捉えて鬼の首でも取ったかのように批判し、そういう記事を書くのは彼らの仕事だろうとは思うから、敢えて非難はしない。だが「新製品を創造する人たちの苦労も知らず(にも触れず)、気楽なものだな」とつい考えてしまうのだ。営業担当者さんたちに同情してしまいたくなるのだ。

ではあっても、私は新聞記者さんたちは、そういう営業担当部門が需要先と真剣に会社の為と思って検討を重ね(そういう仕事は自分たちの為でもあるはずだが)コラボして(カタカナ語だ!!)新製品を創造する努力にも目もくれていないような記事を書くのは、片手落ちではないかと思っている。だが、これはもしかして「私個人の感情論」かも知れないが。日産自動車の件については別途考えてみようと思っている。


職業選択の自由

2017-10-28 07:47:37 | コラム
プロ野球のドラフトは職業選択の自由を侵害する:

私はそういうことはないと考えている。だが、先頃のドラフト会議の後でも、いやそれよりもズーッと以前か、らこのような意見を唱える野球ファンや専門家がいたのは確かだ。私は高校を卒業もしていない野球部員が未だに「プロ志望届け」とやらを提出する決まりになっているようだ。だが、提出した時点で、立派に職業は選択できていると見ている。

思うに自由を侵害すると主張する一派は「思い描いていた球団に行けなくなったこと」を指しているのだと思う。しかし、良く考えなくても解るだろうと思うことは「あれは日本野球機構」(=NPB)という組織(企業と呼んでも良いだろう)に就社するのであって、アメリカのように特定企業のまた更に特定の事業部に就職するのとは根本的に違う。文化の事情が違い我が国にあっては、何ら不当ではないと言って良いだろう。

それだけではない。一般の高校生が就職する場合に、何処に1億円にも達することがある契約金を支払って1.000万円を超えることもある年俸を支給する会社があるのかだ。勿論、若くして「戦力外通告」を受ける危険性を孕んでいる職業ではあるが、契約金等にはそれなりに、当人の心掛け次第だが、保険がかかっていると見られるではないか。

私は、このような根拠から「プロ野球のドラフト制度が職業選択の自由を奪っている」とは見做していない。第一、彼らプロ野球志望の高校生も大学生も(嘗ての1961年の柳川事件の残骸を引き摺って)未だにプロ野球に身を投じた者はアマチュアや球界には勝手に戻れないという制約に下にあるではないか。それでも自らの能力を信じて「志望届け」を出すことの何処が自由の侵害なのかと思っている。

10月27日 その3 浅草寺の家賃引き上げ

2017-10-27 18:24:50 | コラム
賃貸料の16倍引き上げは不当なのか:

目下マスコミが挙って浅草寺の家賃引き上げ問題を採り上げている。私にはこの問題の核心が何処にあるかは一向に解らない。だが、浅草寺は宗教法人(で良いのかな)としては税金の免除があるはずだが、その境内乃至は所有地で営利事業を営んでいる場合には、当該事業は課税対象だと聞いた気がする。この辺りは酒井富雄氏に伺って見るしかないと思う。

家人が言うには「何処かのテレビ局では浅草寺が何らかの根拠があって支払う税金が増えた(または何らかの理由で経費が増えた?)為に、仲店商店街に近隣の賃貸物件よりも割安な家賃の増額を申し入れたのであって、不当な所業ではない」なのだそうだ。この情報(?)が真実か否かは保証出来る立場にはないが、その通りだったならば、マスコミはそこまで正確且つ詳細に伝えるべきだと思う。現時点では「浅草寺悪者説」であるが如きだ。

金龍山浅草寺は聖観音宗は総本山である由だから、傘下にあるはずの複数のお寺が収める収入もあるのではないかかと推定するが、本山である以上は色々と経費がかかることも考えられる。だが、それと無税との関係などはうかがい知ることなど雷門外の者には解らない。そこをキチンと取材して「何故に家賃を上げるのか」を報じるのがマスコミの勤めだろうと思うのだ。あの報道の仕方では感情論に過ぎない。