新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月13日(金) その2 10月も長雨の予報

2017-10-13 13:55:19 | コラム
雨降りがプロ野球のクライマックスシリーズに与える影響:

もしも天気予報通りになれば、最高潮どころか「暗いマックスシリーズ」になってしまうのかも知れない。それはセントラルリーグでこのシリーズに出る球団は全て本拠地がドーム球場ではないのだから。甲子園球場がある兵庫県西宮市は14日(金)から月内は雨降りで試合ができない場合には、どうやら規定により阪神が不戦勝で、広島に挑戦することになるらしいのだ。それでは折角読売を苦労して退けたDeNAには気の毒だと思えるが、どうも日本シリーズの予定が決まっていれば雨天順延が出来ないらしい。

もしも本当に予報通りに甲子園で野球が出来ないとなれば、次はこれまた屋根がない広島での勝負になるのだ。そこまで行っても悪天候が続けば、連盟はどう対応するのだろう。何分に21日も降り続けた8月の例もあることだし、連盟は今からでも代案を考える必要がありはしないのか。なお、パシフィックリーグは先ずは西武の所沢であるから屋根があるし、その先のソフトバンクホークスもドーム球場が本拠地だから問題がない。

選挙戦の真っ最中にどうでも良いようなことかも知れないが、ふと気になったので取り上げた次第。尤も、各テレビ局は清水アキラの息子が覚醒剤で逮捕されたということばかり採り上げて騒いでいる。これなどは本当にどうでも良いことではないのか。


10月13日 その2 トランプ大統領の考察

2017-10-13 13:29:35 | コラム
矢張りアメリカ人の選択は誤りではなかったか:

ここ暫くは小池マジックショーの劇場に振り回されていた感があった。そこで、アメリカの目を転じてみれば相変わらずトランプ大統領は、止せば良いのにとしか思えないTwitterでどんな些細なことでも、彼にとって気に入らない事案に出会うやいなや、あの短い文章しか使えない場面で過剰に反応し続けていたようだった。なお、掲題の意味は言うまでもなく、大統領の選択を誤ったのかを表している。

私はドナルド・トランプという方は、以前にも指摘したが、大統領ともなれば全知全能と言っても良いような全ての権限を与えられ、自らの意志と反射神経の赴くままに何をやっても誰も咎め立てしない地位に就いたと思っているとしか思えないのだ。しかも、その発する多くの大統領令なども、何かそれらの基となるような一定の原則か思想信条がある訳ではなく、その場その場で彼に降りかかってくる現象に反応しているかの感が濃厚だから始末が悪いのだ。

彼はこれも候補者であった頃から危惧してきたことで、「彼は何かもご承知で発言しているのか」または「政治・経済・軍事・外交等に全く無知で、無知であるからこそあれほど乱暴なことが言えるのかも知れない」か「実は森羅万象何もかもご承知でありながら、恰も無知であるかの如くに装って、言いたい放題であり好き勝手にアメリカどころか世界を統治する気なのか」と思わせる人物である。

しかも、自家営業の不動産会社は何とか統治出来ていたようだったが、就任から10ヶ月を経て未だにワシントンDCの中央官庁の幹部の選任を終了しておらぬだけではなく、側近を次から次へと入れ替えるし、彼を本当に支えるべき国務長官との間にもきしみを生じさせているという状態だ。発言にも一貫性に乏しく(小池百合子さんが真似たのかと思うほど)常に前言を翻すような傾向が顕著だ。余談だが、私の元の同僚にも友人にもトランプ大統領支持派は皆無だ。

私はこのように彼が言うところの“fake news”に毒されたのか、彼を批判する一方だった。だが、フロリダ州で引退生活を楽しんでおられる元アメリカの銀行に長年勤務された方は「トランプ大統領が就任後は株価も上昇し、失業率も低下し、活発な公共(設備)投資で景気回復策を着々と講じておられる」と、その功績を称える声もあるのを忘れてはなるまい。

しかしながら、何でも自分の思うようにするという考え方から離れられない模様で、目下報じられている件では“fake news”を垂れ流すNBCの放送免許を取り消すとまで言い出したのは、些か常軌を逸している。このような発言は言論統制になるとは考えないのか。また、彼自身が嘗てはNBCに出演していたのであるから、放送免許なるものをご承知でないはずがあるまいと思う。彼はアメリカ国内にNBCのネットワークに繋がっている局が幾つあるのか知らないとは思えない。余りにも短絡的な発言(Twitterでの発想?)ではないのか。

彼は候補者の頃から「アメリカファースト」を掲げてきたはずだが、かかることを平気だ言い出すことが「アメリカ第一」と矛盾しているとは考えたことがあるのかと疑いたくなる。また、アメリカに押しつけられたと言うべきかどうか知らないが、その憲法を我が国では後生大事に守ってきたと知らないはずはないのに、現在の対DPRK情勢を彼自身がその大部分を醸し出しておきながら、我が国の核武装を暗示するようなことを言うかと思えば、何時最終的な軍事行動を起こすかも知れないと匂わせたりする。

また、このところ頻繁に安倍総理との間で行った電話会談では「我が国が速やかに対DPRKの防御態勢を整えよ」と主張されたのだと語る専門家もいるのだ。しかしながら、候補者の頃には金正恩との対話も辞さないと言っていたのは綺麗さっぱりと棚上げの感がある。トランプ大統領のように言動がぶれまくれば、小池さんが「アメリカの大統領でさえ、あれほど豹変なさるのだから、私如きが多少前言を翻したり、行動が首尾一貫しなくてもも、小池教信者は受け入れる」とでも思ったのではと疑いたくもなる。

先ほど何処かの局でデーブ・スペクターが「トランプ大統領は何れは弾劾される方向に進んでいるのでは・・・」と言っていた。だが、良く考えないでも解ることで、この世界的に見ても難局に直面している時期にアメリカ大統領が不安定では非常に宜しくないのだ。安倍総理は「国難突破解散」と言われたが、まさかトランプ様がその国難の中にあると想定されてはいないだろうな。いや、そんなはずがある訳がないと信じている。


我が国の大手製造会社がすることか

2017-10-13 09:15:38 | コラム
日産自動車と神戸製鋼所:

これほどの我が国の基幹産業の大手である会社が、しかも2社が、不正を働いていたとは陳腐な表現を用いれば「俄に信じがたい」のだ。だが、とても遺憾なことに両社とも社長が認める記者会見をしていた。私の理解を超越した事実である。東証一部上場企業であれば、社員の質も高く道徳の観念や倫理観がそれに相応しく備わっていると勝手に思い込んでいたのが誤りだったのかと愕然とした。

悪い言い方だが、あの体たらくでは贋造品を何の罪悪感もなく売りまくる中国やアジアの国々と変わらないではないかとすら思わせてくれた。マスコミは海外での評価を著しく下げたなどと報じているが、そのような抽象的なことだけで済めば良いのではないか。事の本質は異なるが、タカタのエアーバッグのりコール問題のように途方もない金額の補償を求められる危険性が高い事案だ。

日産自動車の検査の不正にも呆れたが、神戸製鋼所のデータ改ざんも、何年か前の東洋ゴムを思い出せてくれた。今回のデータ改ざんの実態がどのようなものか知らないが、恐らく生産した物の「物性値」の表を言うのかとふと考えた。製造業にあっては、需要者に予め「仕様書」(specifications、スペック)を提出して「如何なる範囲で物性値を管理してその用途に適合させるか」を確認し合うのだと理解してきた。

経験上も言えるのだが、我が国の需要者は常にスペック表の提示を求められ、実際に納入する製品の物性値の「データ」を執拗に求められる傾向があった。私はそれは当たり前のことで、何事にも正確さと安全性を追求される技術水準の高い我が国の製造業としての厳しさだと理解していた。

しかし、1970年代だったと記憶するが、当時の技術サーヴィスマネージャーが「御社に納入する製品を製造した時点でのデータ表の提出はするが、そのデータが1日に製造する500 ton物製品全体を代表するものとは言えない。御社の製造部門での管理の目的で使用されるのだったらば、それなりの形を作れるに過ぎないと思う」と、非常に正直なことを言い出してその得意先を驚かせたことがあった。

彼の論点は「1日に500 tonも製造すれば1 tonの巻取紙が500本製造される。その500本全部のデータを取って納品書に添付することなどは物理的にも人員配置の面でも不可能だ。当社が現在提出しているデータ表がその500 tonの中のどの部分から取ったなどという記録は取れない。また抄紙機の幅のどの箇所から取ったかのかも特定はできていない。極言すれば御社に提出する1枚のデータ表が500 tonを代表しているとは言い切れないのだ。何か安心させることを言えと要求されれば、当社は最初に提出したスペック表の範囲内で管理して製造していると言うのが偽らざるところだ」だった。

この論理には更に細かく言えば「紙とは天然資源である木材繊維を水を媒介にして物理変化だけで作っているのだから云々」という説明が続くが、そこは省略して言うと、製造業者側が自社の生産効率を最大限に高めるようなスペックを設定して少品種を大量生産する方式を採っているのがアメリカ式である。それは、一般品(汎用品)を生産して需要家に納入するのである。買った方がそのスペックに合わせて下さいと言っているのに等しいと思う場合もあった。

しかし、時には特定の需要家の特定の製品の仕様に合わせるべく特注品を製造することがある。報道を見る限りでは、神戸製鋼所が各需要家の特定の製品に合わせたアルミ製品を作っていたのか、自社の都合でのスペックの製品なのかは、私には解らない。だが、もしも特注品の物性値を誤魔化していたのであれば、それは余りにも倫理観が欠落しているし、欠陥企業であると思う。しかし、如何に何でも受注の前に需要家と詳細且つ精密にスペックの打ち合わせというか検討を重ねていたのだろうと想像する。

データの改ざんと言うが、上記の技術サーヴィスマネージャーの論理を当て嵌めれば、如何なる時点で如何なる方式で物性値を測定していたのかを明確にしないか、出来ない限り、その需要家への納入分がスペックの範囲内だったか、あるいは本来は格下げ乃至は廃棄すべきだったの判断などは非常に難しい問題ではないか。中にはデータの改ざんなどしなくとも、正常な製品だったものが入っていたのだろう。神戸製鋼所は何を隠したくて物性値を改ざんしたのだろうか。技術をご専門とする方のご意見を伺いたい気がする。