新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

衆議院議員伊藤信太郎氏の指摘

2016-10-24 07:42:59 | コラム
表音文字と表意文字:

去る22日に開催された武藤記念講座の東京大会の議題が「改憲」であったこともあって昨日は採り上げなかったが、ハーバードの修士号を持つ伊藤氏が「スマホなどの普及により若者がメール等の発信に際してローマ字流力を行うので、本来は漢字を使う表意文字の文化であった日本語が表音文字化していく」との懸念を示されたのには大いなる関心があった。伊藤氏はカタカナ語多用による日本語の変化の兆しを語られ、それが思考体系に与える影響を採り上げておられたと記憶する。

この点については更に漢字の使用を排除していった韓国語、即ちハングルが表音文字であり、ここでも漢字文化が消えていったと私は考えている。去る18日にも「イベントキーワードチャレンジでありリアルにインパクトがあってパワーを感じるのでシリアスにコメントすることは出来ない」とのカタカナ語ばかりの例文を作って採り上げたように、我が国の親愛なるマスコミは漢字文化の排除に熱心なのである。いや、所謂文化人とて同様だ。カタカナ語を使うことが知性を示すとでも思っておいでなのだろう。

思うに、彼らは視聴者には漢字を理解する能力が欠如していると配慮しているのだろうが「余計なお世話」以上に余計なことで寧ろ悪事だ。上記の例文が現在のマスコミ用語なのだが、これが果たして本当の日本語なのだろうかと私は極めて遺憾に思っている。

私は長い間カタカナ語の排斥に努めてきたが、残念ながら既に日本語化して戸籍を得てしまった言葉が余りにも多くなったので「お使いになりたければどうぞご勝手に。但し、その種の言葉の99%は本当の英語(乃至は他の外国語)にはない言葉であり、使い方も何も全て誤りであるので、間違っても英会話などの中でお使いにならないように」とだけは言って、カタカナ語使用を阻止する意欲はないと述べてきた。

私はまさか国会議員の中にそういう問題に関心を持っておられる方がおられるとは、正直に言って夢にも思っていなかったので、伊藤氏の説には一人密かに感動していたのだった。そこで慌てて検索して、その存在すら知らなかった彼の経歴、就中学歴を知ったのだった。パネリストとしての発言を聞いていてもやや学究的だったので、自民党にもこういう代議士がいたのかと、寧ろ奇異の感すら覚えていた。

結局言いたかったことは、伊藤氏の言を借りて「何処かでこのカタカナ語の濫用を止めよう。漢字文化を守ろう。正しい英語を教え且つ学ばせよう」だったのだ。



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