新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月10日 その2 何故トランプ次期大統領を論じたか

2017-01-10 09:24:57 | コラム
我が国が如何に優れた国であるかを認識願いたいのだ:

去る8日まで3回連続でトランプ次期大統領を論じながら、私が見るアメリカの問題点を採り上げて論じてきた。そこには比較対象としての我が国を採り上げては来なかった。だが、良くお読み頂ければそこに採り上げてきたような問題点のほとんどは我が国の産業界には存在としないとお解り頂けると思っている。即ち、私が主張したかったことは「我が国ほど優れた国はない」という一点だったのだ。

簡単に言えば「我が国に識字率や基本的計算能力(=numeracy)の問題があるのか」なのである。「それくらいのことは解っている」と言われる方は多いだろうと確信する。だがしかし、私が恐れ且つ毛嫌いしていることは、マスコミの要らざる外国の礼賛的な報道と、未だに我が国の一部に残っているとしか思えない欧米への憧憬である。私は我が国民はもっと強烈に自分の国に自信を持って良いと確信している。

例えば、テレビCMなどを見ていれば、未だに古い言葉に言う「舶来」崇拝のものが多過ぎる。耐久消費財であろうと非耐久消費財であろうと、国産品で諸外国の製品よりも明らかに劣っている物がどれほどあるのか。または海外のブランド品でも、そのブランドの国で生産されている物がどれほどあるのか。国産品で十二分に対抗出来る物ばかりではないのか。私にはやや海外ブランドを重宝して使っている傾向があるが、それは経済的な値段で国内でも買えるからに他ならない。

また、マスコミは学術・経済・産業・スポーツ・文化・芸能等々の分野で外国に認められたこと、進出して一定以上の成果を上げたことを無性に有り難がる傾向がある。それそのものを否定する気はないが、海外の製品がこの世界でも最も品質に厳しく且つ細かいことを蔑ろにしない市場に、海外の諸国の製品が進出してきた時には礼賛するのではなく「中々やるじゃないか」と言って貰いたいほど日本市場は難しいのである。その市場で通用したこと自体が成功なのだ。外国を有り難がる気風からもうそろそろ脱却しても良くはないか。

嘗て、W社の我が事業部の世界最大の得意先だったN社のM常務は言われた「御社の製品の質をより一層高める事に努力され我が国の市場で完全に評価され受け入れられれば、世界中何処の国に出て行かれても成功は間違いない」と激励された。そして努力した。そして我が国の市場での最大のシェア―ホールダーの地位の確保に成功すると共に、世界の市場でその地位を確立した。私は日本市場で認知されることこそが世界での地位を確立することだと今でも信じている。

我が安倍総理以下はこの重要な点を可及的速やかにトランプ次期大統領にご認識頂くよう、何ものをも恐れずに進言していく必要があると思うのだ。



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