新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

W杯サッカーのアジア最終予選

2016-11-16 08:15:56 | コラム
「勝って当然」と閃いた対サウジアラビア戦:

16日夜にはマスコミが大騒ぎしていたグループ首位のサウジアラビア戦があった。試合開始前には何時もの閃きと言うよりも、これまでに1~2試合見た記憶があるサウジアラビアが何で1位なのか不思議に感じていたほどでそれほど質が高いサッカーをしていなかったので、如何に不調と言われる主力選手を数多く擁していても負ける相手ではないと思っていた。結論から先に言ってしまうと「サウジアラビアは中近東独特の小汚いサッカーにオーストラリア風の乱暴さを加えた『大汚い』サッカーをするだけ」の相手だった。

確かにハリルホジッチ監督は大方のマスコミ予想通りに、最近ではめっきり不出来の香川・本田・岡崎を外すという当然のようで思い切った布陣で臨んできた。それが清武であり、大迫であり、久保であったと思うが、原口は既に指摘した通り今や半ば主力選手の地位を確保しており、当然の起用であった。この使い方を世代交代と見るのか、好不調を見ての使い分けかは難しいところだろう。

だが、後半の2点目の取り方などを見ていると矢張り経験が物を言っていると見て良い上手さが漸く表に出ていたと言えるだろう。あの上手さを捨てがたいと見るのか、イヤイヤこれから練習を積ませて使い込めば、何れは若手どももあの境地に達するだろうとの希望的観測もあり得るだろう。しかし、一寸酷な見方をすれば、本田の出来はあの長友へのパス以外はもう一つだったし、香川にも往年のドルトムントを優勝に導いた時の輝きは見えてこなかったと断じたい。

あの試合での良かった点は「全員がピッチ全体で懸命に動き回り、前線では相手のバックス陣の横から後ろへのパス交換にも良く詰めていき自由に蹴らせていなかったし、長谷部以下の中盤を死守した連中も実に寄せが早かったし積極的に相手ボールを奪って素早く攻撃に転じる機会を数多く演出していた」と思う。即ち、カウンター攻撃とやらを主体としているとマスコミが言うサウジアラビアを良い形にさせていなかったのが勝因の一つだろうし、若手選手の先発起用だけが勝因ではなかった」と思わせてくれた。古い言い方になるが、長谷部以下に「殊勲甲」を贈りたい。

私は既に指摘したようにサウジアラビアがそれほど上手いとも何とも評価しないので、この程度の相手に勝った勝ったと喜んではいられないと思っている。昨夜の試合でもNHKのBSの解説だった早野は「焦りが見える」と何度か指摘していたように、例えば原口は何度目のかのフリーに近いシュートの場面では未だキープしても良いと思えたにも拘わらずGKの真正面に蹴ってしまったように、全体的に決定力不足の恨みは残った。好機に決め切れていれば、もう2~3点取っていてもおかしくない試合だった。

私の見たところで、起用の誤りに近かったのが久保で、ほとんど効いていなくて後半には下げられてしまった。彼の試合開始前に緊張の極にある表情では未だ大試合に不慣れな面が明らかに出ていた。あれでは評価の対象にはならなかったのが残念だった。清武は何と言うか小賢しいサッカーをするだけで迫力不足の嫌いがあって私の好みではなかったが、昨夜の出来ではソロソロ香川の代役が務まるかと思わせられてきた。素直に評価したい。

折角良い試合だったし、手に汗握らせてくれるような場面もあった。だが、サウジアラビアの試合態度の悪さが目立ち、その好試合に少しく泥を塗った感があって残念だった。テレ朝の中継では松木が「レッドカード」と叫んだ長友への靴の底を見せた辺り方などは明らかに意図的で悪質だったが、重要な国際試合ともなればあの様な手段に出て来る相手もあるのだ。そこを我が国独特のフェアープレーで乗り越えて行く為には一層の技術的進歩が必要となるし、欧州組の奮起を促したいと思う。

勝って良かった。でも、オーストラリアがタイを相手にして引き分けたのには驚かされた。お陰様で途中計時では2位に上がれたのだが。



1 コメント

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Unknown (kazk)
2016-11-18 18:09:26
何と言ったらいいんでしょうねえ…

それにしても、中東のサッカーは随分毛色が変わりましたね。前線からガツガツ当たり早めのボール奪取から力技のドリブル突破と早いセンタリングとシュートというコンセプトがはっきりしたサッカーをやってると言うんが連中の好調の原因だったのでしょう。

なんか日本もそれに合わせてしか点が取れないんでしょうか。ショートカウンターからの速攻というコンセプト自体悪くないんだがどう見ても無理筋のシュートばかりです。普段なら持ちすぎくらいに持って居るのにこの試合は焦りがあったのかもう少し待てというものばかりでした。シュート数12対3、得点2対1だと言うんだからいかに効率が悪いかという証左です。

原口と大迫は出来は良いのだが少し焦りすぎでしょう。前半良いときに落ち着いてもう一本決めてれば試合は終わりだったはずです。サウジが善戦できてるのは選手一人一人が結構強いくせ者ばかりだということじゃないでしょうか。一個一個のプレーがどうにも普通じゃないんですよね。でもあれに付け込めばもっと楽に勝てるようなきがするんですがねえ。

そして少し良くなると代表はすぐ病気が出ます。2点目はあれは日本らしいゴールなんでしょうが、あんな面倒なことなんでやるんでしょう。何も言えません。この試合は、ホームなんですから本来、原口大迫のラインで前半中に試合を決め、後半は試合勘が戻らない奴らのリハビリをしたかったくらいなんですが、中途半端に終わりましたね。これで後最後にこいつ相手のアウェー戦が有るんでしょう。

すべてが後手ですやることが3ヶ月遅いです。もう少し老練な指揮を取れるかと思ったんですが、予想以上に選手任せという気分です。それが悪いわけじゃあないんだが、それならもっと人選びをしっかりやらなきゃいけないでしょう。

それにしても思うのですが、選手のレベルというのはWCの参加等によりそれが国内に伝播し確実に上がってきてます。しかしチームづくりに関してはどうなんでしょう。どうもWCのたんびにご破算なのでしょうか。こういう知恵の地区汗器がどうもないような気がしてなりません。

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