新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「野球はモメンタムの競技だ」とあらためて痛感

2022-06-25 08:07:34 | コラム
24日夜のスワローズ対ジャイアンツの試合から:

ジャイアンツの余りの負けっぷりに、心ならずも2日続けて野球を論じることにした。即ち、今日取り上げないと「くさる」話題なのだ。

スポニチのネット版だかでは「ジャイアンツの歴史的惨敗」と銘打っていたが、私はそれもそうだが監督とコーチの無為無策というか、指導力の欠如を問題にした方が良いかと思っている。詳細は別途述べるとして、先ず思い浮かんだことが故篠竹幹夫日本大学フェニックス監督は「練習試合でどんな大学を相手にしても、常に一軍選手を使って全力で臨み、完膚なきまでに叩きのめして『二度とフェニックスと争うまい』と思わせることが肝腎だ」と言っておられたのを思い出した。

スワローズは2位のジャイアンツを19安打で16点と叩きのめしていたのだった。高津監督が何処まで篠竹式を意識していたかは知らないが「もう良いじゃないか」と思わせてくれたほど、ジャイアンツが出してくる投手たちを打ちまくった。実は、私は前夜にドラゴンズを相手に14安打、10得点と打ちまくっていたので、私の持論である「10本以上も打った翌日は打線が沈黙する」ので、昨夜の出来が不安だったのだ。

所が、案ずるよりは何とかで、1回に菅野から中村悠平のホームランもあって4点を取って得たモメンタムが止まらなくなって「あれよ。あれよ」と言う間に16点まで取ってしまった。中村と村上が2本ずつホームランを打ったのが目立つだろうが、私は解説の江本孟紀が指摘していた山田哲人が3安打で3打点だった復調の方が重要だと見ていた。山田は「ここぞ」という場面で打てないのが特徴だが、昨夜は3回も適時打を見せていたのだった。

しかし、あそこまで打てば、今夜の出来がまた気になってしまう。スワローズは昨年日本シリーズを取ったので、勝ち方を知っている者たちが多いのは良いことだとは思う。だが、ショートストップに抜擢されている長岡は未だプロ3年目だし、1シーズンを通して試合に出ていた経験がない。これから猛暑と言われる夏場をどうやって乗り切るかが課題だろう。外野の山崎にも同様な懸念がある。高齢の青木に何時までも依存している訳には行くまい。

でも、ジャイアンツを11ゲームも引き離したのには驚きを禁じ得ない。スワローズがこの儘モメンタムを維持しきれるとまでは見ていないのだが、追いかけるジャイアンツがあの体たらくだし、タイガースもカープも負け越しの状態ではジャイアンツに追い付くどころか、3位だった怪しいテイーム状態だと思う。

問題はジャイアンツだ。私は以前から「原辰徳は名監督でも何でもない」と酷評してきた。昨夜の無残な試合ぶりを見れば、その感が益々濃厚になった。彼は球団が金に飽かして他球団のFAの古手を購入してきて「余所にはない厚い選手層」を与えられているのだから、優勝して当たり前なのだった。それが、ここ数年は見ていられない惨状で、昨年はタイガースに次いで3位だったのである。

特に、私が「残念ながら良い投手だ」と褒めた菅野智之を殆ど潰してしまう使い方をしていた。昨夜も、私ならば1回に4点も取られたところで思いきって引っ込めていただろう。その後に当日に二軍から上げてきた櫻井を使った辺りは、投手コーチたちの無能振りには笑うしかなかった。彼らがやるべきだったことは「キチンとした投手を出して、スワローズのモメンタムを潰しにかかること」だったはずだ。

我が国では「キャッチャーのリードの良し悪し」を言いたがる。その点から見れば、私はジャイアンツの大城と小林が駄目だから、負け試合が多くなるのだと見ている。ダルビッシュはMLBに行って「アメリカでは気の毒なくらいキャッチャーのリードは云々されていない」とbaseballと野球の違いを指摘していた。あの両名が何人の外国人投手を育てることに貢献したか、していなかっただろう。同時に、宮本前コーチと桑田に反省を求めたくなる。

しかしながら、ジャイアンツは12安打で岡本のホームランもあって6点を取っていた。投手たちがまともにスワローズの打者を抑えていれば、勝てたかも知れない出来だ。今夜にはスワローズが昨夜の打ち過ぎ疲れでモメンタムを失ってしまうことにでも期待しなければなるまい。そこまで注意していないが、今夜はテイームの勝ち頭・戸郷を使うのだろうから、何とかしないと自力優勝が消えてしまうのだそうだ。



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