新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

トランプ占い

2016-05-23 17:11:50 | コラム
トランプは当選するのか:

私は今日までにアメリカの友人知己たちにに来たるべきアメリカ大統領選挙がどうなってしまうかを繰り返して問い合わせてきた。また、国内での物知りの方々のご意見も注意を払って拝見してきた。その結果として、私は「トランプが共和党の候補者の指名を獲得しないとは断定できない」との意見に乗ってきたし、最近では「トランプが民主党の指名を獲得するだろうヒラリー・クリントンを破ってしまうことも否定できなくなった」という説も故なしとはしないという気がしてきている。

そもそも、トランプの悪口雑言キャンペーンが徐々に功を奏して、指名を獲得しかねない勢いとなってきた頃に、一部の有識者が「アメリカ人の良識に期待したい」と唱えていたのには多少違和感を覚えていた。それはトランプ支持に回った連中は決して従来から共和党を支持してきたような体制派でも知識階層でもない労働者であり少数民族であり、恵まれていない「プーア・ホワイト」等であったりするのだからだ。即ち、本来は民主党支持であるべき連中がオバマ頼るに足らずとその鬱憤晴らしのはけ口をトランプに求めていたと、私は認識しているということ。

このトランプ支持層を別な角度から見れば、徐々に3億2,000万人超ともいわれるアメリカの人口の半分近くに少数民族(minoritiesと複数で表現されている)が増加し、その層に属する連中の多くがトランプ支持に回りかねない危険性を秘めつつあると考えれば、トランプがヒラリー・クリントンの票を食うどころか、その票を奪っていくことも考えられる事態が迫ってきたとも言えるのだ。

また、アメリカとは何時何処で何が起きるか解らないという説もあれば、アメリカという国ではこれまでにもあったことで、一度国家が極端な方向に振れた後ではその失敗に懲りて反対方向の極端に振れて行ってしまったのだという解説もある。即ち、”Yes, we can.”と”Change”に惹かれてオバマ大統領に2期も国を任せてしまった後である以上、反動的に今回は民主党政権ではなく”Let’s make America great again.”と”America first”に靡いていくかも知れないという意味だ。

私は最早事態はこういう極端から極端に振れることが起きないと断言できない事態が迫っているという見方も成り立つのではないかと、心中密かに憂いている次第だ。いくら何でも、これまで事トランプに関しては動きが鈍かった外務省も万が一の事態に備えて対策おさおさ怠りないと期待している。兎に角、良識派ではない連中が如何なる方向にぶれるか、どれほどの共和党支持であるべきだった者たちが棄権するかなどは予測できる性質ではない辺りが、来たるべき選挙の予測などを到底許さないものにしていると、私は考えている。

でも、私は第一次クリントン政権の頃を思い浮かべれば、仮令トランプでも共和党政権の方がいくらかましではないのかと僅かな僅かな希望は捨て切れない。ではあっても、トランプがいざ大統領に就任すれば、普通の政治家にはならないまでもクリントン時代の「ジャパンパッシング」や「ジャパンナッシング」を再現するとは思いたくないというはかない望みを捨てきれないのだ。だが、実はこれは甘いかも知れないと、私自身がぶれているのだ。