新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

消費税率引き上げ問題

2014-11-09 08:16:54 | コラム
先送りする方が良くはないか:

感覚だけで結論から先に言ってしまったが、8%に引き上げた時点の景気低迷というか4~6月期のGDPのマイナス成長という結果から見ても、未だ1年先のことであっても結果は現在と同じ事かと思っている。また、先のことであっても、発表しただけで結果の先取りのような状態が起きはしないかと、悲観論者は危惧するのだ。

アベノミクスで株高と円安を生じさせ、跛行的ではあっても景気は上向き始めたのは確かだろう。だが、デフレ傾向が払拭されたとは言い切れない状況が残っているし、物価の上昇率が昇給率を上回っているのが実情ではないのか。

ある女性対象の調査では、再引き上げを支持するのは2%で、92%が「節約します」と答えたとか。経産省中途退学の古賀茂明だったかは三党合意を尊重する必要性に疑問を呈して「社会保障の財源にすると言うが、100年先はいざ知らず十分にある」と言ったし、「引き延ばせば諸外国で不評を招くというのは詭弁で、我が国では未だ増税できる余力があるのかと賞賛されている」と指摘した。確か、財務省出身の高橋洋一も同調していた。

私には財政的なことや社会保障の財源等の細部などは何も知らないが、町を歩いて景気の状態を肌で感じ取り、商社の友人たちに市況や一般経済の動向等を聞く限りでは、更なる消費税率引き上げが好結果をもたらすとは感じれらないのだ。そういう感覚的な捉え方で先送りにした方が良くはないのかと思うのだ。何れ再引き上げは必要だろうが、結果が予測できる事態では好ましくないと思うのだ。

羽生結弦の健闘への疑問

2014-11-09 07:48:07 | コラム
私は羽生君の健闘を心の底から讃えたくない:

彼羽生結弦は試合前の練習中のかなり深刻と見えた怪我にも拘わらずオリンピックチャンピオンとしての気概を見せるべく勇敢にも滑ることを選んだ。その勇気と意図は壮なりと評価できなくもないが、私はそうは思わないのだ。中国の観客も羽生君に期待していたようだし、日本からの応援団も羽生の完全な形での滑走による逆転優勝を待っていたのではなかったか。

昨8日に上海でのフィギュアスケートのグランプリ・シリーズで、日本期待の羽生結弦は試合前の6分間の練習中に中国の選手と激突し、立ち上がれないほどの怪我をしていた。終始そばにいた松岡修造は「この状態で滑って貰いたくない」と言ったほどの悪い状態のようだったようだ。中国の選手も暫く倒れたままだったほどの有様だった。

滑走順では中国の選手が先だったが、中継では「棄権」とされていたが「まさか」と思わせる気力で滑り抜いて見せた。羽生は頭も打っているかに見えて歩行もままならぬ状態で、私は独自の見地から止めた方が良いと見ていた。

だが、羽生はオリンピックチャンピオンがここで棄権してはならないと言って、気力を振り絞って出てきた。そしてジャンプで何度も転倒したが凄い精神力で4分半の滑走をやり抜いた。解説の佐野も織田信成も松岡も賞賛した。結果は後から出たロシアの選手に優勝されて2位に終わったが、中継放送の間はその鬼気迫る健闘が賞賛し続けられた。

私はそういう見方もあるだろうが、決して賞賛されるべき事ではないと考えている。我が国では屡々負傷をおして試合に出る選手を賞賛することがある。私はこれは精神主義に発する考え方であり、賛成できないのだ。羽生のように未だ19歳では将来があり先は長いのであり、松岡修造も当初はここで無理をすることもないという見方をしていた。

私の見方は、大方の厳しいだろう批判を予想して言えば、練習中に誰かと衝突するようでは未熟であり、不注意の批判を卍手受けるべきだろう。残念だが、未だ未だそこまでの選手であると言いたいのだ。彼はその不注意を深く反省すべきであり、松岡の意見のように無理をして出ていくのを回避すべきだったと思っている。無理をしてオリンピックチャンピオンとしての気概を示したのは立派だが、私はかかる精神主義は採らないのだ。

善戦健闘ではあったが、結局は怪我の為に体力も残っておらずジャンプが思うに任せず、5回も転倒して減点が5だったではないか。私は次ぎの機会に万全の状態で出ていくことを選択すべきだったと考えるのだ。彼は既に腰痛で一度出場を見送っていた。体力等の基本的な点に未だ鍛え直すべき要素が残っているのではないのか。その改善と強化が急務ではないのか。彼の速やかな回復を祈念して終わる。