ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

旅人編(12)春は楽しや 皆して遊ぼ

2010年09月02日 | 旅人編
■平成22年9月2日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★梅花に 柳蘰し 春愛でる 今日の日楽し 暮れんで欲しな

【第弐組の歌】
梅の花 らくは何処いづく しかすがに このの山に 雪は降りつつ
《花何処どこに 散ってるんやろ ああそうか 城山きやまに降ってる 雪のことかい》
                      ―大監だいけん伴氏百代ばんしのももよ―〔巻五・八二三〕

梅の花 散らまく惜しみ わが園の 竹の林に うぐひす鳴くも
《梅の花  散るん惜しいと 庭に来て 鶯竹で 鳴いとおるがな》
                      ―少監しょうげん阿氏奥島あしのおくしま―〔巻五・八二四〕

梅の花 咲きたる園の 青柳を かづらにしつつ 遊び暮らさな
《梅の花 咲いてる庭の やなぎを 頭にして 一日遊ぼ》
                      ―少監しょうげん土氏百村としのももむら―〔巻五・八二五〕

うちなびく 春の柳と わが宿やどの 梅の花とを 如何いかにか分かむ
《春風に 靡く柳と 咲く梅と どっちええやろ う~んむつかし》
                      ―大典史氏ししの大原―〔巻五・八二六〕

春されば 木末こぬれかくれて 鶯そ 鳴きてぬなる 梅が下枝しづえ
《梢では  姿見えんと 鶯は 鳴き移ってく 下の枝へと》
                      ―少典山氏若麿―〔巻五・八二七〕 

ひとごとに 折り插頭かざしつつ 遊べども いやづらしき 梅の花かも
《いろいろに  頭に挿して 遊んでも 梅のゆかしさ 尽きることない》
                      ―大判事だいはんじ丹氏麿たんしのまろ―〔巻五・八二八〕

梅の花  咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや
《梅の花  散ってしもても その次は 桜の花が 待ってて咲くよ》
                      ―薬師くすりし張氏福子ちやうしのふくし―〔巻五・八二九〕

万代に 年はとも 梅の花 絶ゆることなく 咲き渡るべし
《このあとも 毎年毎年 梅の花 ずうっとずっと 続けて咲けよ》
                     ―筑前すけ佐氏子首さしのこおびと―〔巻五・八三〇〕






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