本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

石塚真一 (岳 7巻)

2009-02-20 22:16:45 | 漫画家(あ行)
(2008年7月5日発行)

図書館で見つけた7巻。
この作品とってもいいので、いつでも読み返せるように買いたいな~って思いつつまだ買ってないのです。

この巻でも主人公の三歩が実にいいオトコ。
ここまでいいオトコだと、人間を通り越して、スーパーマン?いや、仙人?それとも神??
などと思ってしまう。



おまけのページで、作者は主人公のイメージを語っている。
地球一のクライマー、平山ユージのように力強く!!
植村直己のような、世界を渡り歩いたスーパージャパニーズで、
千曲川のように、清らかかつたおやかで、
筑波山のように、家から2時間くらい身近な存在で、
高田渡のように、自由の中にメッセージを抱き、
ジョンコルトレーンのごとく追究を追究し、
『パリ、テキサス』のトラビィスばりに、孤独をものともせず、・・・


この例えのなかの人物で私がわかるのは植村直己だけなんだけど、
なんとなく作者が理想としている人物像っていうのが浮かび上がってきます。

こんな人物がいればいいのにな~っていう作者の想いから生まれた人物像が三歩なんでしょうね。

命の重さ、自然を大切に思う心、
そういったものが押し付けがましくなくさらりと描かれた非常にいい作品だと思います。

今回、ふと思ったのだけど、1巻に比べるとかなり山の描写が上手くなっているのではないでしょうか。
手元に1巻がないので確認出来ないのですが、
もともと内容もいい上に、描写力もUPしてきているってことは読者としてとっても嬉しいことです。
これはやっぱり大人買いするべき作品ですね。