(ビジネスジャンプ2000年~2003年 掲載)
今、読みかけの本、読んだけど感想を書いていない本が山ほどあるのよね。
真面目に感想を書こうとしている本ほど、なかなか感想が書けずにいる。
これも、そういう本のひとつ。
原作の方は何年か前に読んでいるのだけど、かなり前に読んだので細かい所は忘れている。
それに原作は後で出た文庫版と最初の本ではラストが違うらしいいし、
漫画版も原作のラストとは違うようだ。
・・・で、全部目を通してから感想を書きたいと思ってたんだけど…。
まあ、そんな事しているうちに、漫画を読んだ直後の感動を忘れかけている自分がいる事に気がついて、まずは漫画のみの感想を書こうと思ったのです。
原作との比較は今回はナシで・・・。
漫画版、いろんな人からいい作品だと聞いていたが、本当に素晴らしい作品です。
私は登山などはしたことがないので、山に登るという感覚が実際にはわかりません。
エヴェレスト級登攀の感覚などと言われると・・・もうお手上げです。
ありったけの想像力を駆使して思い描いても・・・イマイチよくわからない。
・・・が、谷口ジローの画力で表現されたエヴェレストは凄い!
目もくらむような高さ、空気の薄さ、空気の冷たさが、直に伝わってくる・・・圧倒的な迫力で、読むものにぐいぐいと迫ってくるのだ。
私のような者にさえ、まるでそこに自分もいるような錯覚に陥る事が出来るのだ。
そして、深町や野性味溢れる羽生など、山の男達はいかにもそういう顔だろうな、っていう感じで全く違和感がない。
原作の中で一番、私の記憶に残っている<羽生丈二の手記>のシーンは鳥肌が立つぐらい素晴らしく表現されている。
さびしいのか
きしよう
いってやっても いいけどな
でもな まだな なっとくが
できないような気がしてな
まてよ
もう ちょっと
きし
きしよう
そんなにかなしそうな
かおするな
夢枕獏の文章も非常にいいのだが、それに更に谷口ジローの絵がつくと最高に素晴らしいシーンとなって読者の眼前に迫ってくる。
夢枕獏って、幸せな小説家だなあって思う。
自分の作品をさらに高めるような漫画家に出会うことが出来たのだから。
最終話<未踏峰>は、漫画のみの話らしい。
ネタバレになってしまうので、どういうラストかは書かないが、実にいいラストだと思う。
この本は何日かかけて寝る前に数ページずつ読んだのだが、ラスト読み終えた時の充足感はまるで高い山を登りきった時の達成感を思わせるような気持ちだった。
「人は何故山に登るのか?」
「人は何故本を読むのか?」
その答えが何となくわかったような気がする。
今、読みかけの本、読んだけど感想を書いていない本が山ほどあるのよね。
真面目に感想を書こうとしている本ほど、なかなか感想が書けずにいる。
これも、そういう本のひとつ。
原作の方は何年か前に読んでいるのだけど、かなり前に読んだので細かい所は忘れている。
それに原作は後で出た文庫版と最初の本ではラストが違うらしいいし、
漫画版も原作のラストとは違うようだ。
・・・で、全部目を通してから感想を書きたいと思ってたんだけど…。
まあ、そんな事しているうちに、漫画を読んだ直後の感動を忘れかけている自分がいる事に気がついて、まずは漫画のみの感想を書こうと思ったのです。
原作との比較は今回はナシで・・・。
漫画版、いろんな人からいい作品だと聞いていたが、本当に素晴らしい作品です。
私は登山などはしたことがないので、山に登るという感覚が実際にはわかりません。
エヴェレスト級登攀の感覚などと言われると・・・もうお手上げです。
ありったけの想像力を駆使して思い描いても・・・イマイチよくわからない。
・・・が、谷口ジローの画力で表現されたエヴェレストは凄い!
目もくらむような高さ、空気の薄さ、空気の冷たさが、直に伝わってくる・・・圧倒的な迫力で、読むものにぐいぐいと迫ってくるのだ。
私のような者にさえ、まるでそこに自分もいるような錯覚に陥る事が出来るのだ。
そして、深町や野性味溢れる羽生など、山の男達はいかにもそういう顔だろうな、っていう感じで全く違和感がない。
原作の中で一番、私の記憶に残っている<羽生丈二の手記>のシーンは鳥肌が立つぐらい素晴らしく表現されている。
さびしいのか
きしよう
いってやっても いいけどな
でもな まだな なっとくが
できないような気がしてな
まてよ
もう ちょっと
きし
きしよう
そんなにかなしそうな
かおするな
夢枕獏の文章も非常にいいのだが、それに更に谷口ジローの絵がつくと最高に素晴らしいシーンとなって読者の眼前に迫ってくる。
夢枕獏って、幸せな小説家だなあって思う。
自分の作品をさらに高めるような漫画家に出会うことが出来たのだから。
最終話<未踏峰>は、漫画のみの話らしい。
ネタバレになってしまうので、どういうラストかは書かないが、実にいいラストだと思う。
この本は何日かかけて寝る前に数ページずつ読んだのだが、ラスト読み終えた時の充足感はまるで高い山を登りきった時の達成感を思わせるような気持ちだった。
「人は何故山に登るのか?」
「人は何故本を読むのか?」
その答えが何となくわかったような気がする。
こちらからもいくつかトラバさせて頂きました。
>漫画好きの世界って案外狭いものなんでしょうか?
狭いようですね~。
私も驚いてます。
こちらこそ、これからも宜しくお願いいたします。
漫画の感想を書こうと思ったら、ちょっとビックリすることが・・・
コメント欄にずいぶんと見覚えのある名前がズラズラずら~っと(笑)
漫画好きの世界って案外狭いものなんでしょうか?
ちと驚いております。
せっかくなのでこれを機にこちらにも伺わせていただきますね。
これからも宜しくお願いいたします