本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

鏡よ鏡・・・ (山岸凉子)

2007-08-10 09:34:29 | 漫画家(や・ら・わ行)
「千引きの石」
オカルト的作品。
所謂「学校の怪談」っていう感じかな?・・・でも、この人が描くとかなり怖い!!

戦前からある古い体育館には<出る>という噂が・・・
転校生の水谷可南子が知らずにその中に入ろうとすると・・・
・・・というような内容。
イザナギノミコトが黄泉比良坂に行った話を元に描いているようだ。

「私の人形は良い人形」でも書いていたが
『ああいったモノに
感応しない
強靭な精神!
それが大事なのだ』
・・・まさしくその通りだと思う。

作者は後で、
『この作品のようなものは、しばらくひかえようと思っています。最近、少し身の危険を感じて・・・。』
・・・と書いていた。どんな身の危険があったのかちょっと知りたい気もする。




「鏡よ鏡…」
作者の話から引用
『「鏡よ鏡…」は、単行本化にあたり「星の運行」を改題したものです。
学生時代の話です。私には、とても美人の友人がいました。ある日、彼女が鏡に向かってお化粧をしていたとき、彼女の母親が「私があんたぐらいの頃はもっと美しかった」と言ったそうなんです。その言葉に女の性みたいなものを感じ、これをテーマに描こうと思ったのです。』

自分が美しいと思っている女には例え我娘であってもその「若さ」に嫉妬するんでしょうか?
私は別に自分が美しいとは思ってないせいか我娘の「若さ」に嫉妬はしないけれど・・・正直言って自分が年取ったなぁ・・・ってちょっぴり哀しくはなりますね。
でもまぁ、肉体的に年を取るのは仕方ないですが精神的にはいつまでも若々しく柔軟な発想が出来るようになっていたいですね。