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本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

聖☆おにいさん 2巻 (中村光)

2008-07-30 10:48:21 | 漫画家(な行)
(2008年7月23日発行)

2巻が出ました。
ブッダとイエスの最強コンビがますますパワーアップ!

熱心な信者さんが読むのはちょっと・・・かもしれないけれど、こういう作品が受け入れられるのって日本ならではのことかもしれませんね。

今回ストレートのロン毛バージョンのブッダを見たけど、螺髪よりこっちの方が美形に見えるのに・・・
でも・・・螺髪ではないブッダはブッダに見えない?
イエスもあの髪型じゃないとイエスに見えないし、イメージ商売はつらいですね。髪型ひとつ変える事が出来ない。(笑)


ブッダとイエスが仲良く暮らしてる話が読める日本って平和だよな~~!ってつくづく思います。

聖☆おにいさん (中村光)

2008-07-10 22:20:23 | 漫画家(な行)
(2008年1月23日発行)

いや~~~~!面白い!
と~~っても面白い!!

仏教の祖「ブッダ」とキリスト教の祖「イエス」が
世紀末も無事乗り越え、何故か日本のとあるアパートをシェアして下界で休暇中という設定。

普通にイメージするブッダとイエスとはかけ離れている・・・と思うんだけど、
それが何故か実にブッダとイエスらしさが漂ってるのです。

しかし・・・信者が読んだら腹を立てるかなあ?
そんなに真に受けずに軽く読んでくれるかなあ?

浅草で新撰組の衣装を買って喜ぶイエス。
手塚治虫の「ブッダ」全巻を衝動買いするブッダ。
実にいいですね~!

もうそろそろ2巻が発売されるらしい。
楽しみです。

皇妃エリザベート (漫画:名香智子 原作:ジャン・デ・カール 監修・解説:塚本哲也)

2007-10-07 19:54:29 | 漫画家(な行)
(2001年発行)

<カバー裏表紙の説明より>
19世紀半ば、隆盛を誇る名門ハプスブルク家の若き当主、オーストリア帝国皇帝フランツ・ヨーゼフは、バイエルンの公女エリザベートに出合い、電撃的な恋に落ちる。
身分的には何の問題もなく見えたこの結婚は、自由を愛するエリザベートの個性によってけっして幸福とはならなかった。
しかし全ヨーロッパを魅了したこの美貌の皇妃と、彼女の苦しみを深く理解し愛した皇帝との物語は、時代を超えて人々の心を打ち続けている。
華麗なタッチで綴る歴史絵巻!!



水野英子の「エリザベート」は孫娘の方だが、こちらはシシィ・・・おばあさまの方である。
名香智子はお貴族様を主人公にした漫画をよく描いてるから、こういう華麗でゴージャスなものを描くのに最適である。
・・・が、水野英子と比較すると、水野英子の方が<歴史>に重点を置いてるのに対し、名香智子の方はどちらかと言うと人間心理とでも言うか、夫婦間の想い、嫁姑の葛藤その他・・・エリザベートを皇女として、というより、一人の女性として描かれているような気がする。

歴史に翻弄される女性として見るか、一人の女性として見るか・・・それは作者の好みであり読者の好みでもあるから、どちらがいいとか悪いとかいう問題ではない。

とにかく・・・日本の一庶民には想像も出来ないような世界があるんだな~と思うばかりである。(笑)

しゃぼてん (野中英次)

2007-08-15 21:48:33 | 漫画家(な行)
(2001年発行)

まあ、何と言いましょうか?
要するに、所謂、野中英次節全開!と言うか、いつもの野中英次の漫画と言うか・・・。

絵は、勿論池上遼一風。
上手いのやら下手なのやら、下手ウマなのやら?

ストーリーは、ばかばかしいのか、呆れてしまうのか、あ、こういう事あるかも?と言うか・・・。

たま~に読んで、フッと鼻先で笑う・・・そんな作品?

闇の宴 (永井豪)

2007-05-19 21:21:05 | 漫画家(な行)
酒天童子は誰か?という事をテーマに、膨大な資料を調べ、推理した漫画。

読んでいくうちに、ふんふん。成る程。へー。そうなのか。そうかもね。
・・・という具合にどんどん作品世界に引きずりこまれていく快感を味わう事が出来ました。

最後に正体はこの人物だ!と結論付けるのだけど、
作者と共に心地よい「達成感」のようなものを味わっていたのに、「あとがき」を読むと、頭の硬そうな「鬼伝承の研究者」が、「このコミック作品を『学術論文』に書き直したら、それこそ研究者の集中攻撃を受けるのは目に見えています。」なんて、味も素っ気もない事をかいてるんですよね。
途端に心地よい達成感も吹っ飛んで、何かいやーな気分になってしまいました。

読者と一緒に作品世界を楽しめるような人に「あとがき」を書いて欲しかったなー。と思いますね。

静かなるドン (新田たつお)

2007-05-08 16:43:30 | 漫画家(な行)
この漫画、71巻まで買ってたのだけど、ふと買い忘れたまま、しばらく放っていたのよね。

すると、いつのまにか81巻まで出ている!!
出るの速すぎ~~~!!

長女が「お母さん、続きが読みたい~~!!」
・・・と、うるさいので先日古本屋で10冊一挙購入!!

あっという間に読んでしまった。
こういう娯楽に徹した作品は、あっという間に読めるのがいいね。

新しい登場人物として、斉藤始なんていう<イケメン男>が出てきてるし、
一時期、ちょっとつまらないと思った頃もあったけど、最近読まなくなった間に随分面白い展開になってきているみたい。

これは今後の展開が楽しみだ。
次回新刊が出たらすぐに買わなくっちゃ♪


黒い雨にうたれて (中沢啓治)

2007-03-28 13:11:17 | 漫画家(な行)
この作品は重い。
非常に重い。
読んでいて息苦しくなるぐらい重い。

しかし・・・

目を背けてはいけないと思う。

<あとがきより一部抜粋>
子どもは、青年になり、大人になり、親になります。
しかし、歳をとっても、忘れてはならないこと、
子どもたちに伝えていかなくてはならないことがあります。
私と「ゲン」は、ピカドンをけっして忘れません。


この本には原爆をテーマにした一連の作品が収録されています。

経験したものにしか描けない「怒り」「にくしみ」「怨念」・・・
それらをどう受け止めていかねばならないか、
それを考えるのが私達ひとりひとりの課題であると思うのです。


魁!!クロマティ高校 (野中英次)

2007-01-30 09:52:47 | 漫画家(な行)
ある日たまたまテレビをつけるとBSマンガ夜話をしていて、
ちらっと見てふーん今日は池上遼一なんだ・・・。と思ったら良ーく観ると何かちょっと違う・・・???似てるけど何か変?????

・・・・というわけで、その時初めてこの漫画を知ったのです。(何故かBSマンガ夜話で初めて知るというパターンが結構ある)

キャラが変なのばっかり・・・。
誰が一番気に入ってるかというと・・・うーん・・・”前田母”・・・かな???ああいう女の人って絶対いないとは言い切れない所がちょっと怖い・・・。(笑)
フレディもいいし、KISSそっくりの四天王もいい(何故か5人いるけど・・・)

たまには、何にも考えずにこういう漫画を読んで笑ってストレス解消するのもいいかもしれない。

こちらこの世の天国 (名香智子)

2007-01-04 09:24:53 | 漫画家(な行)
(プチフラワー 1980年春の号掲載)


これは、<美女姫シリーズ>最後となった作品。
最後とはいえ、時間的には万葉高校に新入生としてやってきた時の話なので最初のエピソードという事になる。



<作者のあとがきより一部抜粋>
美女姫シリーズは、わたしにとって楽しい想い出です。
本当に、今ではとてもこれを自分が描いたとはおもえないことがあります。
いったいこの人は(作者)何を考えているのだろう。
どんな人なんだろう。
これは、わたしが歳をとってしまった証拠ですね。
そうなんです。
美女姫シリーズは、いまのわたしに描けない世界だからこそ、楽しくて懐かしいのです。
すこし悲しいですが・・・。



読者もまた、同じなんですよね。
かつてこの漫画をと~っても愛してた自分がいたけれど・・・
今は当時と全く同じ気分では読めません。
勿論、今も好きですけどね、冷静にあの頃の自分を分析している自分がいる。
これもまた、<歳をとってしまった証拠>です。


作者が<楽しくて懐かしい>と思っているのと同じように、
リアルタイムで読んでいた読者にとってもまた<楽しくて懐かしい>作品です。


桃色浪漫 (名香智子)

2006-12-28 08:29:19 | 漫画家(な行)
(1991年~1995年発行)

大人の女性の為のラブコメ。
短編だし、どの話も軽~く楽しめる。
ちょっと小難しいテーマの作品だったりすると「通好み」とでも言うのか、取り上げられやすいような気がするのだが、こういう一見誰にでも描けそうな軽いタッチのラブコメだったりすると
単なる私の気のせいかもしれないが…何となくちょっと軽く見られがちな気がする。
しかし、この作者デビューは昭和48年!ナント、30年以上もこういう作品を描き続けているのだ。
(この作品は10年ほど前のものだけど)
何だか考えてみると、かなり凄い!!


人気の浮き沈みの激しいこの世界で長年「人気漫画家」としてやっていくのは苦労も多いと思う。
全体のキラキラした華やかなムードは昔と変わらない気がするが
よ~く見るとタッチも人物の描き方もどんどん変化している。
この「桃色浪漫」の1巻と4巻では目の描き方などは全然違う。
色々、研究しているのかな~?


この作者のコメントなどを読むと、どうも自分の作品にあまり執着心というものがないようだ。
少女漫画家って自分自身の作品とかキャラを非常に大事にする人が多いような気がするのだが
何故なのだろう?・・・性格かな?


案外そういう「執着心のなさ」が、明るく楽しい軽~~いラブコメを長年描いていく秘訣なのかもしれない。


ローズメリーホテル空室有り (西炯子)

2006-11-27 13:11:01 | 漫画家(な行)
(プチフラワー1994年9月号~1997年5月号不定期掲載)


ロスで落第したのをきっかけに、一度も住んだことの無い日本に単身帰国した16歳の高校生、山田すくむ。
何故か住むことになったのはボロいアパート!!
そこには超個性的な住人が揃っていた・・・。



・・・と、書くとまるで「めぞん一刻」(高橋留美子)!!
しかし、残念ながら管理人が男!!(笑)
ラブロマンスにはなりません。(BLならラブロマンスになる?・・・笑)



この作者独特の超個性的なキャラが不思議なストーリーを展開させて行く。
周りが個性的すぎてイマイチ影の薄い一応主人公のすくむ君。
ラストには<ローズメリーホテル>を出て、ヒッチハイクでの世界一周を目指して旅立っていく。



無茶だからとか危ないからで
なにもしないでいたら
なにも新しいもの見つけられないよね
だから僕行くんだ


頑張れ!青少年!!



そして・・・彼が出かけていった三日後のエピソードがちょっぴりいい感じ。