文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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東名あおり運転一審判決に思う

2018-12-14 21:57:00 | オピニオン
 東名あおり運転に伴う事故で危険運転認定の第一審判決が出た。判決は懲役18年だそうだ。これはおそらく「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の第二条 「次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。」の第4項「人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」を適用したのだろうが、色々と異論もあり、分かりにくい。

 判決は、事故に至った因果関係を重視したようだ。しかし、停車させるという行為に対しては、運転中とはいえないと検察側の主張を否定している。しかし、誰が考えても、高速道路においては、最低速度以下での運転は危険であり、それは高速道路上の停止も含まれるだろう。ただ、かなり苦しい解釈なのは確かだ。日本は罪刑法定主義の国で、あまり解釈に頼るのはよくない。

 私自身、この被告は「死刑」にしても問題ないと思うのだが、法の不備ということは否めないだろう。迅速に法を改正して、あおり運転をしただけで、20年は塀の中に閉じ込めてもいいと思うのだが。

 それにしてもどうして求刑通り懲役23年にしなかったのかな。よく判決は求刑の8掛けというのが相場だと聞くが、ちょうど求刑の8掛けくらいの判決だ。こんなところで相場感を出さなくてもいいと思うのだが。
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