文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

再発防止に研修は役立たない

2017-12-21 17:04:50 | オピニオン
 テレビを視ていると、例の相撲界の横綱による暴行事件で、相撲協会は再発防止策の一環として研修を行ったことが報道されていた。

 しかし、この研修というやつは、実は殆ど役立たないと思う。どの組織でもそうだが、何か問題が起きるたびに、再発防止という名目で研修が行われる。これが純技術的なものならまだしも、こういった業界の風土に関するものは研修を一度や二度行ったからといってどうなるものでもない。

 元々そういった意識がある人間は、研修を受けなくてもああいうバカなことはやらないし、逆に意識のない人間は、その時間をやり過ごせばいいと思う人間の方が多いだろう。研修というのは、何か対策をしないといけないからという、組織側のアリバイ作りに使われることが多いものだ。私も会社勤めをしていたころは、そんなことは、お前に言われなくても、十分に理解しているよと、あまりにもくだらない研修の多さにうんざりしたものだ。

 一番効果があるのは、トップ層が、そういったことは絶対に許さないという強い姿勢を継続して示すことだ。だから、日馬富士の引退を認めたのは早計だった。身内に甘すぎると言われても仕方がないだろう。引退届を認めず、懲戒処分を課すべきだったと思う。そういうことをずっと続けていけば風土が次第に変わっていくのである。しかし、風土を変えることは一朝一夕にはできないこともまた事実である。

 
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