文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

生徒会役員共 20

2021-05-27 08:36:55 | 書評:その他

 

 

 これでこの作品も20巻目。もはや安定のエロボケオチである。ただし、エロボケながらエロはほとんど感じられず下ネタギャグのオンパレードだ。

 舞台は、私立桜才能学園という高校。主人公の津田タカトシは家から近いという理由でこの学校に進んだのだが、生徒会長の天草シノにより生徒会副会長に任命されてしまう。この桜才能学園は、タカトシの前の年までは女子高だった。だから、タカトシ以外の生徒会メンバーは全部女子。

 相対的に男子が少ないせいか、タカトシ君モテモテ。生徒会メンバーだけでなく色々な女子から好意を寄せられている。交流のある英稜高校生徒会にも彼のファンがいる。

 基本は、4コマ漫画の連続で話が進んでいく。そして最後はエロボケで落とすのが典型的なパターンだ。

 生徒会書記の七条アリアはお金持ちのお嬢様だが、聞き違えでボケる。例えば、生徒会顧問の教師が出張で宿泊しているホテルから写メールが送られてきたとき、「ホテルからだった」と言うシノに対して「火照るカラダ!?」(p116)と言う具合である。会長のシノは下ネタのオールラウンドプレーヤーという感じ。それにツッコむのがタカトシと生徒会会計の天才少女萩村スズの役目だ。但しスズの場合ちっちゃいので、頭が一部だけコマに入っていることも多い。

 生徒会役員が全員風邪で寝込んだ時のエピソードが面白い(pp99-102)。英稜の生徒会が助っ人にはいるのだが、会長のウオミ―が、アリアの代わりが務まることが判明。それにしても英稜は共学校のはずなのに、なぜ生徒会には女子だけ?

 絵柄も綺麗で、内容も面白いので私の好みである。しかし、よく20巻分もネタを考えられるものだと感心。

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

傷痕のメッセージ

2021-05-26 07:33:27 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 天久鷹央の推理カルテシリーズなどで知られるミステリー作家であり、現役の医師でもある著者による本書。知念さんは、最近ワクチンに関する事項をツイッターで発信しているので、私も読ませてもらっている。

 水木千早は外科医である。純正医大を卒業後2年間の初期研修後純正医大第一外科医局に入って3年間外科医として勤務し、今は慣例に従い、病理部で1年間の修行中。彼女の指導医が、大学の同級生だった刀祢紫織。

 千早の父・穣は末期がんのため、彼女の勤める病院に入院中だが、千早とは微妙な関係だった。その穣がある時見舞いに来た千早に言った言葉。
「たんに血が繋がっているからといって、親子になれるわけじゃない」(p26)

 穣の血が繋がった子供は、自分しかいないはず。千早はそれを自分に対する拒絶の言葉だと思い落ち込む。

 さらに、穣は奇妙な遺言を残していた。自分が死んだら解剖してくれというのだ。穣の胃には、内視鏡で暗号が刻まれていた。千早は、警備員とばかり思っていた穣が、元刑事だったことを、彼女に接触してきた警視庁捜査一課の刑事である桜井公康から知らされる。穣が追っていたのは、「千羽鶴」と呼ばれる連続幼女殺人鬼。28年前のことだ。そして、穣の胃に刻まれた暗号の示す場所には、千羽鶴の5番目かつ最後の被害者となる1歳になったばかりの陣内桜子と目される遺骨が埋まっていた。穣の死後千羽鶴は28年の時を超えて犯行を再開する。ただし、今度のターゲットは幼女ではなく大人の女性だ。

 なぜ、穣は陣内桜子の遺骨の場所を知っていたのか?彼の「たんに血が繋がって・・・」と言う発言の真意は?なぜ千羽鶴は28年の時を超えて再び犯行を重ね始めたのか。

 現役の医師らしく、豊富な医学的な知識が散りばめられている。もちろん、本筋のミステリー部分も意外性満載。読みだしたら止まらなくなる良質の医学ミステリーだろう。もうひとつ、事件を通じて、大学の同級生だったとはいえ、さほど親しくもなかった千早と紫織が鉄壁のコンビになっていく。これは二人を主人公にしたシリーズ化の予感。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

放送大学「生物の進化と多様性の科学」通信課題提出

2021-05-20 19:44:51 | 放送大学関係

 放送大学の通信指導のうち、残りの1科目「生物の進化と多様性の科学」を「システムWAKABA」から提出した。結果は昨日提出した科目とも全問正解。これで全部通信指導を出し終わったことになる。あとは、単位認定試験を受けるだけだが、今年の1学期も自宅受験となる。提出締切に気をつけて、遅れないように出したい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

放送大学「レジリエンスの諸相(’18)」通信課題提出

2021-05-19 10:33:40 | 放送大学関係

 50肩の関係であまりやる気が出ないが、とりあえず、放送大学で現在履修中の2科目のうち、「レジリエンスの諸相(’18)」を「システムWAKABA」から提出した。残り1科目は、元気のある時にやるつもり。

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田大学から修了証書が届いた

2021-05-17 16:17:29 | 秋田大学通信教育

 なんか大きな郵便物が届いたと思ったら、秋田大学からの通信教育修了証書(一般科学技術コース)だった。いっしょに、賞状が入っていたので、おそらくこれが、話に聞く「学部長表彰」だろう。

 なお、修了証書の文字の下にある四角い物は、記念品としていっしょにはいっていた「タンザライト」の標本。

 現在「地球科学コース」に在籍中だが、50肩になってしまったので、しばらく休養中だ。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダムマンガ 3

2021-05-11 21:31:50 | 書評:その他

 

 青年誌でアダルトな漫画を描いている井上さんの作品。井上さんには、アダルトな漫画家としての顔の他に、熱心なダムマニアと言う面もある。最初に断っておくが、この漫画にはエロシーンはない。ただし、百合風味の調味料はかかっているが。

 舞台は私立荒玉女子高(略して玉女)。八田かなんは玉女一、女子にモテる女子だ。いや同じ学校だけではない。修学旅行先では他校の女子、果てはお婆さんから外国人観光客まで。俗に言う「お姉さまキャラ」というやつである。

 ヒロインは、男の子にダム子と呼ばれるのがいやで玉女に進んだ黒部弓見と言う少女。なんとこの学校には八田かなんが部長を務めるダム部と言う部がある。この巻では、このダム部が廃部の危機に。敵は生徒会の部活仕分け人田原野英梨。セーラー服の襟をいつも立てているためエリマキトカゲと呼ばれている。決めゼリフは「部活動じゃなければダメなんですか!? 同好会じゃダメなんですか!?」(どこかで聞いたようなセリフだ)

 作者のダム愛がそこかしこに感じられるうえ、絵柄も綺麗なので私の好みだ。

 ところで、「ダムカレー施工技術士認定証」なるものがでてくるが、調べてみると、本当にあるようだ。ダムカレーにも色々な種類があり、巻末には食べられる場所の一覧(2015.10.31現在)が載っているので、食べてみたいという人は参考にするといいだろう。

☆☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたし、探偵になっちゃいました

2021-05-10 16:37:48 | 書評:小説(その他)

 

 


 本書は著者が探偵業に登録するまでを書いたものだ。実話のような作り話と銘打っているので、どこまでフィクションが盛り込んであるかは分からない。著者は、捕鳥、警備員を経て探偵業に登録しているが、本書はそのいきさつを記したものだ。

 ユーモラスなんだが、ノリと勢いで書かれた文章のような感じを受ける。何かギャグがスベッっている観がするのだ。

 著者は、「北斗の拳 イチゴ味」(以下イチゴ味と呼ぶ)のファンのようで、登場人物は北斗の拳のキャラの名前で呼ばれる。この登場人物のニックネームの出所がイチゴ味と書かれているが、イチゴ味は、北斗の拳のパロディ的なスピンオフ作品である。イチゴ味独自の登場人物という訳ではないので、イチゴ味に出てくるキャラというより、北斗の拳に出てくるキャラクターとした方が適切だと思う。

 もう一つ気になるのは少年時代に行ったという置石や放火のことが取りようによっては自慢げに書かれていること。

<アパートの屋上から物置小屋の屋根に飛び降りて、屋根に穴をあけたり、社宅の庭に生えている木に火をつけてぼや騒ぎを起こして、・・・(中略)・・・線路に石を置いて・・・(以下略)。>(pp10-11)


そして、その前にある言葉が元気が良すぎる子供ではあった。(p10)だ。 これは完全に元気が良いを越えているだろう。いくら子供の頃と言ってもかなりの重罪だ。特に置石は、それが原因で列車が脱線して死者が出れば大人なら死刑になってもおかしくないくらい罪が重い。子供だってそれなりの罰があるし、親は莫大な賠償金を支払わなくてはならない。もし少しでも反省の気持ちがあるのなら、絶対にこんなことはしてはいけないと書くべきだろう。自分が子供のころはこんなこともやったんだぜというノリで書いたのなら何をか言わんやである。

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一流の人は知っている ハラスメントの壁

2021-05-04 12:12:50 | 書評:ビジネス

 

 今は何でも○○ハラということを言われる。でも、何がハラスメントになるのかという境界が曖昧なものだから、扱いが難しくなる。例えばセクハラを例にすると、恋人とそうでない人から同じことをやられても後者の行動だけがセクハラと言われることがある。私が研修会などで聞いたのは、受け手がどう思うかが重要だということだ。このように○○ハラには明確な基準はないのである。

 残念なことに、中には調子に乗って、明らかに違うのに自分の気に入らないことにはなんでもハラスメントではないかと言ってくる輩がいる。その場合にはこちらも断固とした対応を取る必要がある。しかし、何がハラスメントになるかよく理解していないと、なかなか難しいだろう。

 本書には、ハラスメントにならないようにするには、どんなことに気をつければ良いのかということを教えてくれるだろう。社会人、特に管理職は自分の行動が、○○ハラではないかと言われたときに、違うと思えば根拠ある否定をしないといけない。

 なお、本書は著者様からの頂き物です。ありがとうございました。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする