文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

なんでここに先生が!? (1)~(3)

2018-03-31 22:18:53 | 書評:その他
なんでここに先生が!?(1) (ヤングマガジンコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

なんでここに先生が!?(2) (ヤンマガKCスペシャル)
クリエーター情報なし
講談社

なんでここに先生が!?(3) (ヤングマガジンコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

・蘇募ロウ

 この作品を一言で言えば、男子高校生と女教師のバカップルの繰り広げるラブコメである。生徒と教師の禁断の愛といえば、なんとなくどろどろとしたものを感じるのだが、この作品に限ってはそんな暗さは微塵もない。とにかくそのバカップルぶりに笑ってしまえるのだ。まあ、自分が通っていた高校には元教え子と結婚したと噂の教師(♂)が確か3人くらいいたから、その逆があっても不思議ではないんだが。

 出てくるのは3組のバカップル。1巻では、川沼西高3年の佐藤一郎と児嶋加奈の二人だが、この先生威圧スキルが半端でなく、生徒からは鬼の児島と二つ名をもらっている、不良も道を譲るというくらい怖い先生なのだ。でもその実態は真面目で臆病な女の子。威圧スキルを使ってないときは、美人で巨乳の先生である。実は、高校生のころに人見知りだが先生になりたいと希望していた自分の背中を押してくれた少年が佐藤だったのである。そして母親が加奈の歳が離れた幼馴染であり、彼女のことを気に入っている母親が、なんとか自分の息子と既成事実を作らせてくっつけようとしているのが何とも笑える。

 1巻にはこのカップルしか出てこない。どうも最初はこれで終わる予定だったらしいが、人気が出て続巻が出たようだ。2巻目の中心となるのは加奈と同じ高校の女性教師で、包容力抜群の聖母松風と呼ばれる松風真由。彼女の相手は、体が大きく顔も怖いので周りから敬遠されている鈴木凛という生徒。鈴木は佐藤と同じ中学校の後輩であり、実は真面目で心優しい人物なのだ。しかし、その外観から、周りから誤解され、一緒に昼飯を食べる相手は、彼のことを良く知っている佐藤しかいない。でも真由は、昔彼に助けてもらったことがあり、それ以来彼のことを気にしているのである。

 佐藤が児島と付き合いだしたため、昼の弁当をいっしょに食べる相手がいなくなった(女子か!)ときに真由が近づいて二人の仲は急接近。

 3巻目は学校が変わって川沼東高になる。出てくるのは高校1年生の高橋隆とその先生である葉桜ひかりの二人。こちらは幼馴染と言う設定だ。昔から高橋は、ひかりにいじられてきたらしい。なお、2巻目以降はそれまで出てきたカップルも脇役として登場している。

 もちろん男子高校生と女性教師のカップルのこと。どれも清く正しい交際なのだ(たぶん)。しかし、いわゆるラッキースケベの場面はたっぷりある。ラッキースケベであんなことやこんなことを・・・。いや完全にラッキーの範囲を超えてるからね(笑)。出てくる女性教師は、それぞれ好きな男の前ではいわゆるポンコツになってしまう。そのポンコツぶりがどれもとっても可愛らしくていいのだが、こんな女性教師って見たことないんだけど。

☆☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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書評:奇跡は自分で起こせ! 新潟の山の麓の高級寿司店にお客が殺到する理由

2018-03-29 10:11:56 | 書評:ビジネス
奇跡は自分で起こせ! 新潟の山の麓の高級寿司店にお客が殺到する理由
クリエーター情報なし
旭屋出版

・佐藤正幸

 本書は、新潟県の南魚沼市で寿司屋を営む、佐藤さんのこれまでの取り組みを纏めたものだ。龍寿しというのは、本書によれば、海からも離れた、交通の便もそれほどよくない山の中の寿司屋らしい。念のためにネットで地図を確認すると、確かにそんな感じだ。

 新潟県は昔大糸線経由で北陸旅行をした際に糸魚川を通過したことはあるくらいで、私にとっては未知の土地である。今住んでいるところからも遠いので、さすがにこちらの方まで「龍寿し」の情報は入ってこないのだが、このような場所で繁盛しているというのは、きっと知る人ぞ知る名店なのだろう。

 もっとも龍寿しの経営がずっと順調だったわけではない。一時は、年収が100万円を切ったこともあるという。しかしそれでも佐藤さんは寿司屋を繁盛させるために工夫を重ねた。佐藤さんの工夫もさることながら、龍寿しの成功には、次のことも、追い風になったと思われる。

 1つは、業態が高級寿司屋だったということだ。日本人には寿司(特に回らない方)とは、どちらかといえば「ハレの日」の食べ物だというコンセンサスができているように思える。つまりは、ある程度の値段がして当然だと思われているのである。要するに客単価が高いのだ。本書によると客単価は8,000円だということだ。

 売上=客単価×回転率である。これが、ラーメン店のように客単価が安くて(さすがに、客単価8,000円のラーメン屋というのはないだろう)、回転率で稼いでいるような業態だったら、果たして同じような結果になるだろうか。

 そして田舎だと、回転率を上げるにも限度があるだろう。だから客単価の高い商品で勝負するしかないのだ。

 もう一つは、モータリゼーションの進展である。地方は鉄道もバス路線もどんどん廃止されている。田舎では車がないと生活できないという現状があるのだ。しかしこれは、逆に駐車スペースさえあれば、割と遠くからでも客が来ることができるのである。だから最近はテレビなどで、辺鄙なところある繁盛店が話題になったりするのだろう。

 教訓となるのは、SEOなどのネット対策はコストばかりかかりあまり効果がないということ。有名人のブログなら大したことは書いてなくても(本当にくだらないことしか書いてないので、私は
まず読まない)かなりのアクセスがあるのに、無名の人間がどんなにいいことを書いても、訪れる人はほとんどいないというのがネット社会の現実だ。ネットにアップすればそれだけで人が来るようになるわけはない。

 佐藤さんの取り組みは、なかなか戦略的なのだが、最後に龍寿しの戦略をマーケティングの4Pの観点からまとめて終ろう。

1.Price(価格)
 これは上に述べたように、かなり客単価の高い層を狙っている。本書に失敗例として載っているのだが、佐藤さんはいなり寿司にかなり熱心だった時もあったようだ。色々味を研究して自信をもって店に出したが、さっぱり売れなかったらしい。まあ、この客単価でいなり寿司を食べたい客は来店しないだろう。

2.Place(流通)
 寿司屋なので商品は店で出すしかないが、ネタの仕入れ先には工夫がある。また、仕入れ先をパートナーと考えて信頼関係を築いている。

3.Product(製品)
 これは店で出す寿司のことだが、この龍寿しには、いろいろ面白い寿しがある 太刀魚のポアレやナスの寿司など。イタリアンを食べても、そこからヒントを得て寿しに応用していく。写真も掲載されているが、これは機会があれば、ぜひ食べてみたいものだ。

4.Promotion(プロモーション)
 龍寿しでは、DMの出し方を工夫したり、プレスリリースを活用したりしている。人に知ってもらわなくては、どんなにいいものを作っても売り上げにはつながらないのである。

☆☆☆☆

※初出は「本が好き!」です。
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書評:ビキニアーマー装備の隣のママさん勇者は好きですか?

2018-03-27 08:47:44 | 書評:小説(SF/ファンタジー)
ビキニアーマー装備の隣のママさん勇者は好きですか? (美少女文庫)
クリエーター情報なし
フランス書院

・伊藤ヒロ、(絵)瀬浦沙悟

 主人公の御厨シンイチは、築20年の安アパートで一人暮らしをしている17歳の高校生。この世界は、ファンタジー世界と衝突して融合してしまっているという設定だ。だから隣の部屋に住んでいるシンイチあこがれのシングルマザー、2X歳の嶋田フミノも実は女勇者なのである。

 彼女は8歳の娘のチカといっしょに住んでいるが、実はこの娘、年齢が10万と8歳でエルフなのである。だから見た目は幼女なのだが、かなりのおませさんなのだ。しかし、別にフミノの養子という訳ではなく本当に彼女が産んだらしい。この当たりはエルフ特有の事情もありそうなのだが、なんだかよく分からない。

 ところで、ファンタジー世界では、女戦士御用達の防具であるビキニアーマーなのだが、もちろん表題からも分かるように、この作品でも、女勇者であるフミノは、魔王と戦うために着用することになる。

 論理的に考えると、あれだけ露出が多くて、果たして防具の役目を果たしているのだろうか。いや魔法もあり、何でもありのファンタジー世界のこと、露出しているように思える箇所も、きっと魔法防御がかかっているのだろう(たぶん)。

 そうするとアーマー部分はきっと見られて恥ずかしいところか、もったいなくてそう簡単には見せる訳にはいかない箇所を隠すためのものなのだろう。だとすると別に金属でなくてもいいと思うのだが、あれはきっと「私は戦士よ♡」というアピールも入っているのかもしれない。

しかし、ビキニアーマーとは着用する人を選ぶように思える。例えばゴリラのような女戦士がビキニアーマーを着用している例を私は知らないし想像したくもない(笑)。

 もちろんそこはあのフランス書院から出ている美少女文庫のこと、それなりにエロい場面はそこかしこにある。もっとも「美少女」文庫と言いながら「美少女」のカテゴリーに入りそうな人はほんのちょっとしか出てこない(美ママや美幼女ならずっと出てくる)。そして、本作では、ビキニアーマーは魔道具の一種で、エッチなことをするたびにそれが魔力に変換されて女勇者の力が上がっていくという設定なのだ。

 二人は来たるべき魔王復活に備えて、エロエロな関係になって励むのだが、それを指導するのが、なんと(10万+)8歳の幼女チカちゃん。シンイチとフミノにあんなことやこんなことを・・・。

 そして、タイトルの「ビキニアーマー装備の隣のママさん勇者は好きですか?」なのだが、男子諸君ならきっとこう答えるに違いない。「はい、好きです♡」と(笑)。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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書評:チャンピオンRED 2018年 05 月号

2018-03-25 11:03:31 | 書評:その他
チャンピオンRED 2018年 05 月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
秋田書店


 昔はよく漫画雑誌も読んでいたのだが、最近はあまり読まなくなっている。そんな私が唯一まだ読み続けているのがこの雑誌だ。読んでいる理由は一つ。この雑誌懐かしの作品のリメイクが多いのである。

 今月号から、なんとあの「銀河鉄道999」の連載が始まった。他にも「キャプテンハーロック」や「三つ目黙示録」なども連載されている。過去にはデビルマンなどもやっていたのでなかなか懐かしい。もちろん殆どの作品はオリジナルの作者が高齢化していることもあり、そう簡単に作画担当できないので原作者の位置に収まり、絵は別の人が描いている。特に手塚さんなどは鬼籍に入っているので、彼が絵を描くのは絶対に無理である。

 ところで、「999」を読むとエメラルダスとメーテルが姉妹だという設定になっているのが分かった。調べてみると、確かにそんな設定にはなっているらしい。これはゾフィがいつの間にかウルトラ兄弟の一員になったのと同じようなものだろうか。

 今月号、なにか寂しいと思ったら、「聖星矢セインティア翔」と「猛獣性少年少女」がお休みだった。それでも他の作品を楽しく読める。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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書評:地理 2018年 03 月号

2018-03-23 08:06:40 | 書評:その他
地理 2018年 03 月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
古今書院


 最近よく読んでいる本誌。学校でやっていた地理は嫌いな教科のベスト3に入るくらいだったが(私たちの頃は高校1年で全員が地理を履修させられた)、この雑誌は、そんな学校地理から結構離れたテーマを扱っていることが多いので、なかなか面白い。今月号の特集は「地政学を識る」である。

 「地政学」というのは、最近はよく聞くようになったが、地理的な視点から軍事や経済などに関係する国際政治を考える学問のようだ。この特集の構成としては、まず最初に総論として政治地理学との関係を概説した後、海の境界と海図の役割、地名をめぐる国際関係、地政学からみた沖縄、境界と地政学、移民問題と地政学といったトピックスで各論に入る。

 これまであまり、地政学というものに興味を持たなかったが、せっかくなので、記事でも紹介されている「地政学入門」(曽村保信)を某ネット書店でポチったのは余談。特集を読んで、なんとなく地政学というものが身近になり、また200海里までは、地形に関係なく国連海洋法条約上は大陸棚とされること、領海、接続水域、排他的経済水域(EEZ)の水域区分などが分かってなかなか興味深かった。

 もうひとつ面白いと思ったのは、「しめ縄マップ九州内陸編」という記事である。これは、カラー写真付きのマップが掲載されているが、同じ九州で地続きなのに、どうしてこれだけしめなわの形状が変わるのか不思議な気がする。ダーウィンの進化論によると、孤立した場所に住む生物は独自の進化を遂げるらしいが、しめ縄も同じなのだろう。昔はあまり地域間の交流というものがなかったのだろうなと推測する。

☆☆☆☆

※初出は、「本が好き!」です。
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書評:敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法

2018-03-21 09:31:45 | 書評:ビジネス
敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法
クリエーター情報なし
フォレスト出版

・根本裕幸

 人が集まると、必他の人と付き合うことになる。しかし人付き合いで疲れてしまう人とそうでない人がいるのはなぜだろう。本書は、「自分軸」と「他人軸」という概念から、その理由を解説する。

 「自分軸」で生きる人というのは、しっかりと「自分は自分、他人は他人」と線引きができる人である。逆に「他人軸」で生きている人は、何かというと他人の行動に振り回されるような人である。

 無理をして他人に同調して何が楽しいのだろうか。しかし、現代社会では人といっしょにいることが安心に繋がる人のなんと多いことか。

 本書中にも書かれているが、「ぼっち飯」だとか「便所飯」という言葉がある。要するに「ぼっち飯」とは、グループではなく一人で飯を食べているのを揶揄する言葉であり、それがいたたまれなくなって、便所に隠れて飯を食べるようになるので「便所飯」という訳である。

 私など、飯くらい一人で食えよと言いたいし、他の人間と食べるなど面倒くさくて大嫌いである。なぜ群れて食事をしなければならないのかよく分からない。これも他人軸に振り回されている一例なのである。

 本書で主張しているのは、端的に言えば他人軸に振り回されずに自分軸で生きるということだ。そうすれば、他人とは程よい距離感を保ち、人付き合いで疲れることもなくなる。本書には、そのような自分軸のつくり方、心地よい距離のつくり方だけではなく、嫌いな相手との境界線の作り方、こじれた関係の直し方など、人付き合いで悩んでいる人にとって、悩みを解消するためのヒントが沢山詰まっていると思える。人付き合いに疲れている人はぜひ一読するといいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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書評:メゾン刻の湯

2018-03-19 11:46:53 | 書評:小説(その他)
メゾン刻の湯
クリエーター情報なし
ポプラ社

・小野美由紀

 本書のタイトルにある「刻の湯」とは、銭湯の名前である。別に温泉というわけではなくいたって普通の銭湯だ。今では各家庭に内風呂が普及しているので、銭湯はどんどんなくなりつつあるが、昔は風呂のない家も多かったので、そういった家の人は銭湯に行っていた。

 思い起こせば、私が学生のころ、学生用アパートというのは風呂なしというのが普通のスペックだった。だから学生たちは銭湯に通うか、夏場だったら水浴びをして済ますかのどちらかだったと思う。もちろんエアコンなしの扇風機だけというのが普通。京都の夏はとにかく蒸し暑く、涼を求めて図書館などに避難したものである。ところが今は、学生でも風呂付エアコン付きのところに住んでいるからまさに隔世の感。世の中も変わったのものだ。それとも、子供たちが贅沢になり過ぎたのか。

 それはさておき、この刻の湯にはいろいろな人が出入りしている。まず刻の湯側から紹介すると、オーナーの戸塚、実質銭湯を切り盛りしている元IT企業で名が売れたアキラを筆頭に、とにかくあれが好きなビッチな女の子・蝶子、女装趣味の男性・ゴスピ、小さいころの事故が原因で片足が義足のなかなか感じのいい青年・龍くん、ヘンな商売にひっかかり、どんどん訳の分からないグッズが増えていくマツダなど。主人公で語り手でもある湊マヒコも、そこそこの大学を出たがどこにも就職できずに、幼馴染の蝶子の紹介でこの銭湯にころがりこんだ一人だ。

 客も、プロ漫画家のトミタや見事な刺青をしている〇〇組(実は組と言っても建設会社)のマサ。脱衣所にうんこを落としていく徘徊老人など・・・。でも刻の湯は、常連たちにはなかなか愛されているようだ。しかしそんな刻の湯に廃業の危機が迫る。

  刻の湯を存続させるためにクラウドファンディングという手段を持ち出したり、それが週刊誌記事をきっかけに起きた有象無象のネット民により炎上するというのもいかにも現代社会らしいと言えるだろう。最近は、何事も自分の頭で考えず、人の尻馬に乗るような連中が多いというのはネット社会ならではのことだろうか。

 いやこれは昔からあったのだ。マスコミに踊らされておかしな世論が誘導される。この作品においては、そんな記事を書いた記者はある人間から金を握らされていたという設定だ。そのようなマスコミの無責任さいやらしさも本書は糾弾しているように思えるのだが。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。
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放送大学の教材到着

2018-03-17 16:21:08 | 放送大学関係


 今日放送大学より、H2018年度1学期の教材が届いた。システムWAKABAで見ると、13日付けで発送済みになっていたので、もしかして郵便事故でもあったのかと少し心配していたのだが、無事に届いてほっとした。おそらく教材発送の委託先にでも手続きが済んだのが13日だったのだろう。そこから4日経って手元に届いたことになる。次からはこのくらいの日程を目安に待っていようと思う。

 さて、今度こそ早めにテキストを読むことにしよう。
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書評:北斗の拳 イチゴ味 1~5

2018-03-17 09:49:36 | 書評:その他
北斗の拳 イチゴ味 1巻
クリエーター情報なし
ノース・スターズ・ピクチャーズ

・(原案)武論尊・原哲夫、(シナリオ)河田雄志、(作画)行徒妹、(協力)行徒

 「イチゴ味」と後ろについていることから想像できるように、この作品は「北斗の拳」のパロディだ。元々は「北斗の拳」30周年記念の企画から始まったらしい。

 もっとも主人公はケンシロウではない。原作では、北斗神拳と双璧をなす南斗聖拳最強の男だったはずの聖帝サウザー君なのだ。いや、「君」をつけたくなるような愛されキャラなのだ。

 これが二頭身キャラだったりしたら分からないこともないのだが、この作品では原作通りの濃いキャラたちが、おバカを繰り広げている。しかしケンシロウは完全にモブキャラになって、この作品を一言で表せば「サウザーと愉快な仲間たち」といったようなところか。

 とりわけ濃いのがアインと羅将ハーン。後者に至っては強者=非童貞、弱者=童貞という判断基準しかないらしい。 アインも、なんだかよく分からないキャラのまま南斗五車星に入れられてしまった。その名も星のアインだって。

 描かれているのは、サウザーのケンシロウに対するツンデレ、どんな怪我でもバンソコーを貼れば大丈夫というやせ我慢ぶり、カレー好きでおちゃめでお調子者、ホント、アホなサウザー君の姿である。もう本編の面影はどこにもない(笑)。

 ところで、原作で、サウザーの足をナイフで刺した、ターバンの小僧。この作品では、屈強なはずの漢たちを誰かれ構わずにいきなりナイフで刺しているが、もしかして、こいつが作品のキーマンだったのか?

 それにしても、南斗五車星の扱いがひどい。特に「風のヒューイ」(笑)。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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書評:夜の放浪記

2018-03-15 08:00:00 | 書評:その他
夜の放浪記 (私の大学テキスト版)
クリエーター情報なし
こぶし書房

・吉岡逸夫

 本書は、東京新聞の朝刊で2016年から2017年にかけて連載したものを再構成したものだという。著者は元東京新聞編集委員で、企画自体はその10年前からあったようだ。その当時は「朝刊の紙面に夜の話が出るのはけしからん」ということでボツになったたらしいが、それが10年経って復活したという。

 本書に収められているのは、「夜」に活動している人たち。「夜」と言っても別に風俗のルポという訳ではない。紹介されているのは、元祖トラック野郎から、夜にやっている店や、宗教活動など。別に怪しげなものは見当たらないが、取材にあたっては色々とトラブルも多くなかなか大変だったらしい。

 しかし考えてみると、夜このような色々なことを取材できるというのも東京のような大都会ならではのことではないだろうか。過疎化の進んでいるわが故郷などは、夜は皆寝静まって、活動しているのはタヌキのような動物くらいである。

 本書には眠らない大都会の様子が多くの写真と共に示され、私のような田舎育ちの人間にとっては、極めて興味深い。

☆☆☆☆ 

※初出は、「本が好き!」です。 
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