文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

異世界のトイレで大をする。1

2020-11-30 08:13:00 | 書評:その他

 

 

 最近ヘンな異世界ものばかり読んでいるような気もしないでもないが、これはその中でも特にヘンな本。なにしろ、主人公の今泉陽太郎は、異世界に行ってまで、快適なトイレに拘る人。しかし、異世界トイレの話だけで何冊も描いているんだからどれだけトイレに関するウンチクがあるんだと思ってしまう。

 もちろん異世界のこと。現代日本のように、シャワー洗浄付きのトイレなんて望むべくもないが、日本からの転移者としてはとにかく紙で拭きたい。スライム(さすが異世界)とか砂漠の砂とか葉っぱとかいろいろ試してみたが、やっぱり紙で拭きたい。

 彼といっしょに冒険をしているのが、ギギーとヌラエルという二人の美少女。ヌラエルは人間の魔導士のようだが、ギギーはしっぽがついているし、グリフォンに乗ったりしているので魔族という設定かも知れない。

 一番笑ったのが、ヌラエルが死んだときのこと。ランゴスの大樹の葉には、人を生き返らすことが出来る力があると、ギギーと二人で採りに行く。葉っぱが2枚取れたと一安心した時、ギギーが崖から落ちてしまう。二人ともランゴスの大樹の葉のおかげで、生き返ることができるのだが、どうも陽太郎は、2枚の葉のうちどちらかで拭いたらしい(どこを?)。その証拠に陽太郎の尻毛がボーボーになっていた。

 ところどころに挿入されているトイレコラム「トイレの時間を大切にしない人はクソだ」も面白い。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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秋田大学通信教育「地震」の学習単位試験問題投函

2020-11-29 11:17:07 | 秋田大学通信教育

 先ほど、近くのポストに、秋田大学通信教育「地球科学コース」のうち、「地震」の学習単位試験の解答を投函してきた。この他に「岩石学」と「火山」を出すことが出来るのだが、少し時間がかかりそうである。この「地震」科目は、報告課題が返ってきたもののうち、一番学習単位試験に取り組みやすそうなものから仕上げた。といっても1単位科目。「一般科学技術コース」からの繰り越しが3単位分あるので、これを取れれば、終了要件まで残り6単位。

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任侠転生ー異世界のヤクザ姫ー 1

2020-11-28 08:05:47 | 書評:その他

 

 主人公は、背中に吉祥天の彫り物をしょった「暴れ吉祥」と二つ名を持つ新宿の龍と呼ばれた、昔気質の老ヤクザ。吉祥天というのは、仏教を守護する天部の一柱で、幸運や富を運んでくるものとして信仰されている。元々はヒンドゥー教の女神ラクシュミーが仏教に取り入れられたものだ。

 さてこの主人公、シマを狙う兄弟分の罠で命を落としたと思いきや、何と異世界の王女、サナリア・リュー・ルンドブルグとして転生?する。普通転生というと赤ん坊からやり直す例が多いが、この作品では、気が付けばお姫さまだったという設定だ。見かけはかわいらしい女の子が、ついているかどうか(何が?)を確認するため股を開いたり、オッサン口調のヤクザ言葉でしゃべったりするのが何とも笑える。

 この異世界には「守護女神を背負いし勇者、吉祥をもたらさん」という伝承があるようだ。最初のページにその絵が出てくるが、女神は背中に彫ってあるわけではなく、楯の衣装になっているし、姿も西洋的な女神さまだ。これに対して、リュー姫の背中に浮かぶのは東洋的な吉祥天。果たして彼女は勇者なのか?

 最後に魔王らしきものが出てきたが、このあとどう展開するのだろう。この巻では子分が最初から2人おり、子供が45人もいるゴブリンが子分になったようだ。これからも子分は増え続けて、リュー一家ができるのだろうか。

 

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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異世界失格 1

2020-11-26 09:15:10 | 書評:その他

 

 タイトルから分かるように、モデルは色々と人間失格なあの人のようだ。そう昭和23年6月13日に心中したあの人のことだ。何度も自殺未遂や心中未遂を繰り返し、さんざん人に迷惑をかけ、とうとう成功したのはいいが、どういう訳か異世界・ザウバーベルグに転移する。なお、心中の相手は史実とはことなり「さっちゃん」と言う人物。この人は冒険者とかセンセーと呼ばれている。

 もうひとつ異なることがある。史実では入水して心中しているが、この作品では、入水する前に心中相手といっしょにトラックに轢かれてしまう。異世界転生ものは、トラックに轢かれたことがきっかけというものが多い。実は、あのトラックこそ、「異世界当選トラック」だそうだ。

 異世界ものといえば、女神様がチート能力を転生者や転移者に与えるのだが、この作品では女神様は出てこない。代わりに出てきたのがアネットと言う女性神官。

 転位者なら超人的な力を持っていると言う設定が多いのだが、このセンセー、レベルが1、HPが1で状態がもうどく(カルモチン)。アネットも「こんなに弱い転移者を・・・見たことがない!!」と言うくらいだ。放っておくと、カルモチンをポリポリ。

 でもセンセーにこの世界で生きる意味ができた。さっちゃんを探して、今度こそ心中をするつもりだ。最後に「さっちゃん」らしい人物が出てきたが、果たしてどのようにセンセーに絡んでくるのか。

 それにしても、この作品、オマージュなのか、パロディなのか。とにかく笑える。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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秋田大学通信教育「地震」の提出課題が戻ってきた

2020-11-24 16:00:13 | 秋田大学通信教育

 秋田大学通信教育の「地球科学コース」のうち、「地震」の報告課題が返ってきた。結果は98A。これで今提出中のものは全部帰ってきた。でもまだ学習単位は取得していないので、早めに1単位でも取るようにしたい。ただ学習期間は全部で3年もあるし、このコースを始めたのは今年の8月だから、焦らずにいこうと思う。

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イジらないで、長瀞さん(1)(2)

2020-11-24 09:26:25 | 書評:その他

 

 

 好きな子には意地悪をするって大体幼稚園か小学校低学年の男子が多いと思うが、この作品では高1の後輩女子・長瀞早瀬からイジられ、からかわれ、時には泣かされる高2のオタク男子・八王子直人のお話。なお、この1,2巻では、センパイの本名も長瀞さんの本名も分からない。直人はセンパイとかパイセンとしか呼ばれていないし、長瀞早瀬も長瀞さんとかハヤっちというような呼び方しかされていない。

 直人と長瀞さんの出会いは学校の図書室だ。宿題を片付けようと放課後図書室に寄った直人だが、そこに苦手なタイプの女子の一団がいた。その中の一人が長瀞さんというわけだ。鞄が墜ちて、入れておいた昨日描いた漫画を女子たちに見られてしまう。さんざん女子たちに笑われる直人だったが、何が琴線に触れたのかは分からないが長瀞さんが事あるごとに直人に絡んでくるようになった。

 長瀞さん、自分がセンパイをからかうのはOKなのに、他の人が悪口を言うと、とたんに不機嫌になる。また、長瀞さんが積極的に絡んでくるのも先輩だけのようだ。そしてからかった後は少しやりすぎたかとドキドキ。長瀞さんもからかうのはセンパイだけ。他の男には塩対応。

 長瀞さんは、「Sデレ少女」なんて言われているようだ。ツンデレもここまでくると、どうかと言う気もするのだが、分からないのは男女の仲。傍から見れば、長瀞さんがセンパイに気があるのは一目瞭然。センパイもいじられながらもまんざらでもないようである。要するに、ラブコメの一種だが、長瀞さんがなんとも可愛らしいのだ。ドSな後輩女子とMっ気のあるセンパイ男子、2人の関係はどうなるのだろう。

 なお、この漫画、アニメ化が決定して、2021年春から放映されるとのこと。アニメが待ちきれない人は原作を読んでみるといいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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ゆるマン

2020-11-22 10:48:15 | 書評:その他

 

 誰ですか? このタイトルから、ヘンな想像をした人は。このマンとは麻雀のこと。要するにゆるゆると麻雀を討ついうことだ。そしてこの漫画は、麻雀部の朝練の様子を描いたもの。麻雀部員はJCかJKかは分からないが、女子が4人。

 麻雀で勝つにはウンが必要と、彼女たちがやったことは文字通りウンをつけること。一人は、カラスのウンを頭に着けたまま、この朝練に参加する。その子が絶好調なので、他の子もあの手この手でウンをつけようとする。一人は朝の愛犬との散歩で、ワンコのひねり出したものを、ツインテールにぶら下げる。一人は優雅にコーヒーを飲んでいると思いきや、なんとそのコーヒーはコピ・ルアク。

 知っている人は知っていると思うが、コピ・ルアクはジャコウネコの糞から取り出した未消化のコーヒー豆が材料だ。要するにウンを直に体内に取り込んだのである。

 みんながウンの効果があることを目にした部長、何をしたかというと、トイレでパンツを下ろさずに出すこと(何を)。さすがにこれには他の部員は引いていたようだ。

 キャラは可愛らしいのだが、やっていることは爆笑もの。よくこんな話を思いつくものだと感心してしまう。でもウンを出したパンツは替えた方がいいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

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探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます

2020-11-21 10:16:53 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この作品は、「探偵少女アリサの事件簿」の2作目にあたる。主人公は綾羅木有紗という少女。若干10歳だが、父親の綾羅木孝三郎は全国的に有名な名(迷)探偵。母親のケイコ・アヤラギは世界的に有名な名探偵と言う、探偵界ではエリート中のエリートなのだ。

 この両親の紹介の仕方の違いが分かるだろうか? 父親の方は名前を出してもあまり効果はないが、母親の名前を聞くと、水戸黄門の印籠のように、みな恐れ入ってしまうのだ。なにしろ、スイスのライヘンバッハの滝で悪徳教授と闘っていたり、オリエント急行で殺人事件を調べたりしているらしい。彼女はバリツ使いなのだろうか?なお、アリサはロリータ服が好きで、よく着ている。

 このアリサの相棒となるのが、橘良太という三十一歳の青年。「なんでも屋タチバナ」を営んでいる。アリサの両親が忙しいので、お守り役としていつも引っ張り出されている。

 この作品は、2人が解決する事件を扱ったもので、この巻に収録されているのは次の4編。

〇名探偵、夏休みに浮かれる
 父親の知り合いの高橋一家と行った「奥多摩キャンプ村」で殺人事件が起こる。

〇怪盗、溝の口に参上す
 怪盗ウェハースから「鳥男爵」という焼き鳥屋に、三代続く秘伝のタレをいただくという犯行予告が来た。

〇便利屋、運動会でしくじる
 「なんでも屋タチバナ」に竹本洋輔という男から、娘の理奈の運動会風景をビデオに録るように依頼が入った。一方綾羅木孝三郎からもアリサをビデオに録ることを依頼された。理奈もアリサも襟糸(エリート)小に通っていたので、これ幸いと引き受けた橘だったが、運動会のさなかに窃盗事件が起こる。

〇名探偵、笑いの神に翻弄される
 漫才コンビの「デニム&ルビィ」の片割れ、デニム内藤が殺害される。
 、
 東川さんの作品らしく、殺人事件も出てくるのだがユーモラスな文体で書かれている。また小ネタも散らばっているので、ミステリーの好きな人は、元ネタを想像するのも楽しいだろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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ポーション頼みで生き延びます!(1)

2020-11-20 09:59:44 | 書評:その他

 

 なろうで大活躍中のFUNAさん原作による本作。FUNAさんといえばアニメ化もされた「私、能力は平均値でって言ったよね!」の他に本作と、「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」を現在進行形で連載している。なお、いずれもコミカライズされている。絵を描いている九重ヒビキさんは今回初めて読んだが、なかなか私好みの絵柄だ。

 さて、この物語を一言で言うと異世界ものである。主人公は長瀬香という22歳のOL。地球の管理を担当する神様?のミスで死んでしまったが、異世界で15歳の女の子として蘇ることとなった。地球担当神様?は、異世界管理は権限が違うので、そちらの管理者によく頼んでおくとの話。異世界担当の女神様?は、実は地球担当の神様?をものすごく尊敬しており、色々と香にサービスをしてくれる。神様の後に「?」を付けたのは、彼らは、神様の様な存在だが、神様ではなく、古くから存在する高次生命体であるという設定だからだ。

 香は異世界で結婚して、増殖してはびこりまくるつもりらしい。異世界ものといえばチート能力だが、香がなんやかんやと女神様?を言いくるめて、色々貰う場面はなんとも面白い。香がもらった能力は、自分が考えた通りの容器に入って、自分が考えた薬効のある薬をつくるというもの。でも前半の方が主なので、一応薬が入っていれば、何でもOKというとんでもない能力である。

 今現在、なろうで小説は連載されているので、まだまだ香の活躍は続く。Web版を読んだので大体の内容は知っているのだが、コミカライズ版もまた別の趣があっていいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~

2020-11-19 09:19:25 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 栞子と大輔は、結婚して、二人の間には扉子と言う娘がいる。なお大輔の姓は五浦から栞子の姓である篠川に変わっている。物語は今後扉子を中心に繰り広げられるのだろう。ただ結婚して、子供もいるのに、呼び方は栞子さん、大輔くんのまま。まあ、これも2人らしいと言えばそうなのだが。

 今回は、栞子から扉子への移行期の話という性格が強いように思う。なにしろプロローグにおいては、扉子は高校生になっているのだから。帯には「シリーズ再始動」と書かれていたので、だんだん扉子が中心になっていくのかな。そして今回は横溝正史祭りと言っても良いだろう。収録されているのは横溝正史に関する三つの話。

 プロローグは、扉子が篠川千恵子から頼まれた2012年と2021年のマイブックを読むところから話が始まっている。そこには、横溝正史の「雪割草」に関係した事件のことが書かれていた。上島家という旧華族の家を舞台とした事件で、一つ目の話と三つ目の話となる。扉子が関わっているのは二つ目の「獄門島」に関係する事件だ。この事件を通じて、扉子は戸山圭と友人になり、プロローグでは同じ高校に通っている。

 横溝正史といえば金田一だが、実はミステリー以外の作品も書いている。「雪割草」もミステリーではない。長く、幻の作品と言われていたが2018年に戎光祥出版から出されているので興味のある人は読んでみるといいかもしれない。

 このシリーズ、本に関する色々なことを知ることができるので、本好きな人に薦めたい。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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