ラーメン大好きとくれば、つい小池さんと言いたくなるのだが、この作品のヒロインは小池さんではなく小泉さん。以前、深夜アニメで放映していたので覚えている方も多いだろう。
美少女だが、あまり人と関わりたくない小泉さんが大澤悠(♀)の学校に転校してくる。でもラーメンのこととなると小泉さんは人が変わったよう。ほんと幸せそうにラーメンを食べるのだ。でも辛いやつは少し苦手。
悠は小泉さんと仲良くなりたいので、偶然を装い、いっしょにラーメンを食べるが、なかなかうまくいかない。寧ろ悠の友人たちの方が、小泉さんに近づいている。
この1巻では悠が店の定休日に気が付かずにラーメンが食べられず、朝から何も食べてなかった小泉さんが倒れていたので、自宅につれていき手製のラーメンを振舞っている。小泉さんによると、「”店ラーメン”と”家ラーメン”の魅力は全く別モノです」ツンデレ小泉さんも、それまでのツンから少しデレの方に針が触れたような。読んでいて思ったのは、「たかがラーメン、されどラーメン」といったところか。
本書を読むと、ラーメン豆知識が身につくだろう。例えば熊本ラーメンの馬油(まーゆ)(調べてみると、一般的にはマー油と書くことが多いようだ。麻油とも書く)を悠は「うまあぶら」と読んでいたが、実はニンニクを焦がして香を移した香味油のことで、馬とは関係ない(但しラーメン限定)という。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。