文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:ミクロコスモス: 森の地衣類と蘚苔類と

2018-11-20 13:37:42 | 書評:学術教養(科学・工学)
ミクロコスモス: 森の地衣類と蘚苔類と
クリエーター情報なし
つかだま書房

・大𣘺弘、(解説)田中美穂

 本書を一言で表現すれば、苔(蘚苔類)と地衣類の写真集である。苔はなんとなく分かると思うが、地衣類というのは、菌類に藻類(シアノバクテリアや緑藻)が共生しているものだ。一般にはまとめて苔と思っている人が多いだろうが、苔と地衣類は全く異なるものである。苔は植物であるのに対して、地衣類はキノコやカビの仲間で植物とは一線を画しているのだ。もっとも両者を合わせて広義のコケという場合もあるからちょっとややこしい。

 ページを開くと、なんとも幻想的で不思議な世界が広がる。コケとはこれほどまでに美しいものだったのか。妖精がこの周りに飛び跳ねていても全然不思議とは思えない。むしろ本当にどこかに隠れていそうである。

 実はこの春京都に行ってきた。京都で苔といえば苔寺(西芳寺)だ。昔は拝観料を払えば気軽に入れたのだが、苔が痛むという理由で大分昔に事前申し込み制になり敷居が高くなった。私が行ったのは嵯峨野の祇王寺。ここの苔も美しい。こんど苔の生えているような場所に行くことがあれば、じっくり観察をするのもいいだろう。きっとその美しさに魅了されることだろう。

 最後にひとつ改善点を挙げたい。掲載されているコケの種類が一応掲載されてはいるのだが、写真の掲載されている場所ではなく、最後に纏められているので、いちいち見比べなくてはならない。写真と同じページに入れることはできないのだろうか。

(注)本書評においては、「コケ」という言葉は、蘚苔類、地衣類を含めた広義の意味で使っています。

☆☆☆☆☆

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放送大学面接授業(ミクロ経済学の思考法)

2018-11-19 18:56:53 | 放送大学関係
 もう昨日のことになるが、この土日は、放送大学広島学習センターで面接授業を受講していた。受講したのは、「ミクロ経済学の思考法」。

 講師は放送大学広島学習センターの新垣繁秀氏。授業の内容は、ミクロ経済学の基礎の基礎といったもの。いつも面接授業を受講するたびに思うのだが、放送大学の学生は普通の大学よりレベル差が大きい。特に理系科目や経済学など数式や数値を扱うものにはそれが顕著だ。

 本当はレベルごとに分けるのがいいのだろうが、そうすると上級の受講者が少なくなるのだろう。これが、首都圏ならレベル分けをしても案外と人が集まるだろうが、地方では限界がある。難しいところだ。
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放送大学通信指導提出

2018-11-18 21:16:55 | 放送大学関係
生理心理学 (放送大学教材)
クリエーター情報なし
放送大学教育振興会


 本日放送大学のシステムWAKABAから、今学期受講している「生理心理学」と「社会心理学」の通信指導を提出した。これであとは試験を受けるだけ。上記の科目2つとも合格すれば、放送大学5回目の卒業となる。とりあえずは提出して一安心というところだ。

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書評:魔邸

2018-11-18 21:07:18 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
魔邸
クリエーター情報なし
KADOKAWA

・三津田信三

 主人公は、母の再婚に伴い、姓が「瀬戸」から「世渡」になった優真という少年。義父となった知英にはなじめなかったが、新しく叔父になった知敬には懐いていた。話は知英が海外赴任をすることになったため、優真が、知敬の持っている別荘で暮らすことになったことから、不気味な事件の幕開けとなる。

 その別荘の裏手には、「じゃじゃ森」という不気味な森が広がる。その森では「神隠し」が起こるとのうわさがあった。知敬の別荘は、かってその森で行方不明になった少年を助け出したことにより、当時の所有者から譲られたものだ。

 しかし最後の方で、意外な真相が明らかになる。神隠しの真実、叔父・知敬の本当の姿など。

 三津田信三といえば、ホラーとミステリーが融合した作風で知られる。この作品もそんな感じだ。読後感は、ちょっと中途半端かなという感じである。ホラーにしては、それほど怖くないし、ミステリーの中に超自然的要素を入れているのは、やりようによっては何でもありになるので、それほど褒められたものではないだろう。ミステリー要素は入れるにしても、もっとぞくぞくするような恐怖を感じるような作品を読みたかった。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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続 鉄人28号1~5

2018-11-16 09:11:46 | 書評:その他
鉄人28号 (続1) (光文社文庫COMIC SERIES)
クリエーター情報なし
光文社

・横山光輝

 実家近くの図書館でなんとも懐かしい漫画を見つけた。それがこの作品である。もちろんオリジナルではないが、文庫本として復刻されたものである。時間がなかったので5巻までしか読む暇がなかった。

 作者は2004年に鬼籍に入ってしまわれたが、この文庫が刊行されたのが1997年なので、このときはまだご存命中だった。しかし、著者の手元に原稿が保存されていなかったため、すべて雑誌から直接複写して復刻したとのこと。また本誌から別冊付録に続いたり、次号への続きで重複する部分、当時の広告スペースでの不適切表現等、多少の加除修正を行ったという。

 こういった事情によるためか、巻から巻にうまく話が繋がっていない。例えば1巻では不乱拳博士の作った人造人間が出てくる(要するにフランケンシュタインの怪物ですな)。この話で、不乱拳博士は、ギャングのボスであるスリル・サスペンス(ネーミングセンスもすごい)に脅かされているのだが、2巻ではこのスリル・サスペンスはいなくなり、不乱拳博士は謎の黒装束の一団と、ブラックオックスというロボットを作っている。どうも巻の間で、不乱拳博士は一度死んで生き返ったようだが、話が飛んでいるのでそのあたりの事情がよく分からない。3巻目ではいきなりギルバートという巨大ロボットが出てくるし。

 懐かしさはあるものの、正直現代の漫画と比べれば、絵柄はよく言えば牧歌的、悪く言えば・・いやいや止めておこう。

 鉄人を操るのは、ショタコンの語源ともなった金田正太郎。要するに子供だ。しかし昔の漫画には多いのだが、ツッコミどころ満載である。なにしろ子供のくせに車は運転するわ、拳銃はぶっ放すわ・・。いつ警察に逮捕されてもおかしくないレベルだと思うのだが、なぜか警察の大塚所長とは友達付き合い。

 4巻では巨大アリが出てくるが、そのアリの目が、複眼ではなく瞳のある普通の動物の目。ちょっとかわいい。また、武器の蟻酸を尻から出なく、口から出す。

 また、1巻で出てきたとき鉄人は確かに大きいが巨大ロボットというほどではない。それが、いつの間にか巨大ロボットになってしまっている。そういえば、子供の頃実写版の鉄人28号をテレビで視た覚えがあるが、あれは鉄人が人間大でいかにも着ぐるみという感じであり、本当にショボかった。でも子供の頃は夢中になっていたんだよなあ。あの頃の素朴で純粋な時代が懐かしい(笑)。

☆☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。
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