文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

悪役令嬢なので喜んで仕返しいたします(1)

2024-05-30 09:50:19 | 書評:その他


 この話の主人公は、オリビアという公爵令嬢。父の命で王太子レオンの花嫁候補として、王妃の侍女として王宮に勤めている。ところがこの王妃というのが碌でもない奴。これに王太子の妹という王女が便乗して、二人でオリビアに嫌がらせをする。おまけに侍女頭というのが、王妃のお気に入りで、虎の威を借る狐状態。同じようにオリビアに嫌がらせをする。この嫌がらせに対して、オリビアは倍返しとばかりに仕返しをする一種の「ざまあ」ものということになるのだろうか。しかし、仕返しという割には手ぬるいと思う。そんなちまちました仕返しより、失脚させて、ラノベでお馴染みの修道院送りとか、どこかに幽閉するくらいはやってもいいと思う。

 ツッコミどころも多い。いくら王妃の侍女でも、どうして公爵令嬢がメイド服を着て給仕をするんだ。侍女ってそんな役割ではないと思うが。そして、王妃も王女も侍女長もアホばかり。今はオリビアは花嫁候補だが、もし王太子妃になれば、未来の王妃だ。完全に王女や侍女長より立場が上になる。侍女長はまずクビだろう。それに妹王女は隣国の第二王子との婚姻が進んでいるので、王妃対隣国の第二王子妃ということになる。それなのに、オリビアには「さん」付けである。オリビアが王女を呼ぶときは「様」付けなので、この辺りも変だ。現王妃としても、王太子妃と対立してもまったくいいことはないと思うのだが。

 王太子もかなりのアホである。オリビアのことが好きなのだが、王妃や王女たちからまったくオリビアを守れていない。その一方では、オリビアが仕返ししていることに対しては結構鼻が利いている。これではオリビアが早く見限って欲しいと思うのは当然であろう。さてさて、次の巻ではどのような仕返しをするのだろうか。
☆☆☆☆













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三者面談等

2024-05-28 15:32:04 | その他
 テレビを視ていると高校の三者面談なるものが出てきた。自分の高校時代を振り返ってみると、三者面談とか進路指導・進路調査なるものがあった記憶がまったくない。昔はなかったのだろうか。要するに、自分自身の意思で進学先や就職先を全部決めたということだ。

 私は1学年3クラスしかない小さな公立校の出身だが、それでも京都大に進んだ。田舎だったので塾にも予備校にも縁がなかった(地理的にそんなものはなかった)が、昔は結構そういう人が多かったように思う。考えてみれば、今は成人年齢が18歳になったので、自分の進む道くらい自分で決められないでどうすると思うのだが。大人になっても、人の言うことに左右されるのだろうか。そんな判断もできないような者に選挙権を持たせるということに危うさを感じるのは私だけではないだろう。

 私は三者面談とか進路指導といったものは、完全に時間の無駄だと思うので、なくてよかったと思う。
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リーダーシップは見えないところが9割

2024-05-25 22:36:59 | 書評:ビジネス

 本書は、優れたリーダーは、見えないところで部下をサポートしたり、自分の仕事にも工夫を重ねるものだということを述べたものだ。

 よく企業などでは、リーダーシップが重要だと言われる。それではリーダーシップを取るには、どんな行動をすればいいのだろう。そもそもリーダーと言うのはどんな存在なのだろうか。みんな漠然としたイメージがあると思うが、実際にどのような人かを語ろうとすれば案外難しい。

 社長や担当役員などの会社を率いている人や部長、課長や係長などの部下を指揮している人はリーダーといえるだろう。本書には、「管理職やリーダー」と言う表現が出てくる(例えばp21)。これを見ると、管理職の他にリーダーがいるように思える。しかし、同じページにはリーダーに部下がいるような表現がある。会社によって体制や制度などが違うのかもしれないが、厳密に言えば、部下がいるのは管理職だけである。それに、仕事を割り当てるのはリーダーではなく管理職の仕事だと思うのだが。

 もし、評価する人が無能だと、悲惨なことになる。能力がなく毎日遅くまで残らざるを得ない人を、「あいつは毎日遅くまで頑張っている」とプラスの評価し、逆に能力があり過ぎ、やることが無くなるので毎日定時に帰るような人を「あいつは毎日定時に帰ってけしからん」とマイナスの評価をしてしまうのだ。

 本書には、人の褒め方が書かれている。私はこれは褒める人の立場が結構重要なのだろうと思う。よく引き合いに出されるのが山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」というのがあるが、もし五十六が軍曹くらいだったら、現代までその言葉が残っていないのではないか。それと同じように、社長から褒められるのと係長から褒められるので重みが全然違う。だから管理職やリーダーは、メンバーの手柄を上の方にアピールしていく必要があると思う。

 本書には尻に火がつかないと始動しない「ラストスパート型」よりは、できるだけ早く始動する「スタートダッシュ型」を勧めているが、私もこれには賛成である。人生明日何があるか分からない。病気になるかもしれないし、事故にあうかもしれない。出来るだけ早くできることはやっておくに越したことはないのだ。

 よくビジネス本というと、早朝出勤などを進めているようなものを見かけるが、本書はこれにも疑問を呈している。私もこれには賛成だ。朝弱い人もいるだろうし、早朝出勤をしてもいいことは何もない人もいる。私も朝は苦手なので、早朝出勤などしたことはない。そして定時になるまで、仕事とは関係ない本を読んでいた。

 上に書いたように、会社により体制や制度が色々違うので全部を取り入れられるわけではないと思うが、できるところは参考にして欲しいと思う。
☆☆☆☆

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BTSってBus Tie Switch のことじゃなかったのね

2024-05-24 12:01:08 | その他
 テレビを視ているとBTSという言葉が良く出てくる。最初に聞いた時、私のような電気技術者は、一瞬Bus Tie Switchのことかと思ったのだが、どうも韓国のアイドルグループのようだ。このように同じ言葉を使っていても、分野によってはまったく違うものを指すので、注意が必要だろう。おかしいと思ったら、自分で勝手に判断しないで色々調べてみたり、確認することが大切だと思う。
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オフ会で出会ったおねえさんと同棲をはじめた【4】

2024-05-23 22:07:00 | 書評:その他

 「オフ会で出会ったおねえさんと同棲をはじめた」シリーズもいよいよ完結編。元々がオフ会で出会った二人だが、その時女性の方はかなり年上。女性が同じ歳か年下のカップルが多いと思うが、年上女性の包容力が好きだという層も一定数いることも確かだ。

 ゲームのオフ会という、いかにも今時の場面で出会った二人だが、順調に愛を育み、同棲を経て、ついには結婚と言う流れに。この【4】では、師匠くんが莉緒さん(アルルンさん)の両親に挨拶をするために福岡に来ている。莉緒さんの博多弁?(かなり博多から離れているようなので正確には違うかもしれないが)がなんともいい感じを出している。

 歳の差もあり、出会い方は、莉緒さんの両親世代にはなかなか理解しづらいだろうが、結果的には、「早よ 孫の顔見たい」となったようだ。

 こうして二人は結婚。でも「結婚してもあまり変わらんよね~」というのが結婚して数日後の莉緒さんの感想。まあ、それまでいっしょに住んでいたんだから、変わらないのも当然だと思う。劇的に変わった方が怖い。
☆☆☆☆











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あたしメリーさん。いま異世界にいるの……。

2024-05-21 14:58:09 | 書評:その他

 皆さんは、都市伝説の一つになっているメリーさんの話をしっているだろうか。ある少女が、メリーさんと名付けられた古い西洋人形を捨てると、少女のところに「あたしメリーさん。今〇〇にいるの」という電話が次々にかかって来る。〇〇のところはメリーさんのいる場所が入るのだが、それがだんだん少女のところに近づいてくるという怖い話だ。

 主人公は、内原平和(ないばらひろかず)という大学の新入生。東京の大学に通うのだが、そこは第4志望。大事な試験日に高熱を出したために、ここに行く羽目になったようだ。(大学は東京だが、アパートは埼玉)

 そんな内原くんのところにメリーさんから電話がかかってくる。そして次第に彼の住む場所に近づいてくるのだ。出刃包丁を持って(怖)。ところが彼の住むアパートもかなりの訳アリ。何しろ隣の部屋には怪しげな宗教の集会が行われており、部屋には地縛霊がおり、おまけに管理人は宇宙人。

 メリーさんは、やっと内原くんの部屋についたと思ったら、隣の部屋の怪しい人たちの儀式で異世界に送られてしまう。メリーさんはここで、盗賊やゴブリンなどと闘い、ついには勇者になってしまう。果たしてメリーさんは元の世界に戻れるのか。
☆☆☆☆












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イジらないで、長瀞さん(10)

2024-05-19 19:55:09 | 書評:その他

 「イジらないで、長瀞さん」の10巻目。一口に言えば、草食系男子の八王子直人(センパイ)と肉食系ドS女子の長瀞早瀬(ハヤっち、トロちゃん)が繰り広げるラブコメなんだが、この長瀞さん超ツンデレ。本当はセンパイのことが大好きなのに、ついイジらないではいられない。

 この巻では、まだまだ長瀞さんはセンパイをいじっている。でもところどころに長瀞さんがセンパイの事を大好きなのが透けて見えるような。センパイ君も、あまり長瀞さんのイジリを嫌がっているようには見えない。

 見どころは、長瀞さんの色々な恰好が見られることだろうか。一番需要の多いのは長瀞さんの巫女姿かな。他には長瀞さんのスキーやスケボー姿や柔道着姿。特に長瀞さんは柔道に何か屈託があるようだ(まあ、最新刊まで読んでいる人には、そのあたりも分かっているだろうが)悪名高い長瀞フレンズも、センパイをからかいながらも二人のことを生暖かい目で見守っているようなところも(笑)

 ともあれ、フィジカル面には全く自身のないセンパイ君、長瀞さんに柔道のコーチを受けることになるのだが。果たして二人の恋の行きつく先は?
☆☆☆☆
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秋田大学通信教育「地球科学コース」修了証受領

2024-05-17 16:16:28 | 秋田大学通信教育
秋田大学通信教育「地球科学コース」の修了証が来た。これで2コース目修了。現在やっている「資源開発コースが終われば3コースだ。放送大学と同様こちらもコンプリートを目指すか・・・。
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今年からは手作り派 やさしい梅しごと

2024-05-17 11:00:29 | 書評:学術教養(科学・工学)



「梅しごと」というのはあまり聞きなれない人もいるかもしれないが(私も知らなかった)、梅が旬なときに、梅を使った保存食を手作りすることのようだ(p12)

 梅を使ったもので連想するのは、なんと言っても梅干し。次に保存食というのか、健康食品というのか、嗜好品というのか梅酒だ。その他梅シロップや梅を使ったレシピも収められている。

 梅干しや梅酒といえば甕や大きなガラス瓶がないといけないと思うのだが、何と梅干しは、ジッパー付きの保存袋があればいいし、梅酒を作るにも必ずしも大瓶が無くても大丈夫だという。後者は何となく分かる気がするが、前者についてはまさに目から鱗である。

 また梅酒を作るときに留意することは酒税法との関係だ。使える酒はアルコール度数が20度以上で酒税が課税済の者に限られる。また、米、麦、アワ、トウモロコシ、ブドウなどは漬け込むこと自体が違法になる。もちろん家庭で漬け込んだものを販売してもいけない。(p84)

 梅には熟していない青梅と完熟梅がある。梅干しは完熟梅が向いているようだが、梅シロップや梅酒は青梅でも完熟梅でもいいらしい。興味がある人はぜひ両方使って、梅シロップや梅酒を作って、味の違いを確かめて欲しい。

 私自身は料理はほとんどしないのだが、それでも本書の通りにやれば簡単に梅しごとができそうだ。これから梅が出てくるだろうからぜひやってみることをお勧めしたい。
☆☆☆☆










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世界一やさしい!微生物図鑑

2024-05-14 10:30:50 | 書評:学術教養(科学・工学)

 一口に微生物といっても、我々にとって有益なものもあり、有害なものもある。要はいろいろ種類があるということだ。本書は、その微生物を擬人化したイラストで紹介したものである。

 本書では微生物を細菌、古細菌、真菌、ウィルスに分けている。ウィルスを微生物といってもいいかは微妙なところであるが、

「ウィルスは微生物よりさらに小さい」(p16)
と言った記述もあるので、本書にはインフルエンザウィルスやコロナウィルスなどが出てくるものの、別扱いにはなっているようだ。

 細菌や古細菌は原核生物と呼ばれ、細胞が原始的な構造をしており、細胞核を持っておらず遺伝子は細胞内内にあるが、真核生物は細胞核を持ち、その中に遺伝子を持っているものだ。カビやキノコなどは真菌と呼ばれており、真核生物に含まれる。

 古細菌については名前は出てくるがその説明はほとんどない。これは、「細菌」と名前についているが「細菌」ではなく、細菌、真核生物と共に生物界を三分する存在である。古細菌の例としてメタン菌がある。

 ひとつ改善を望みたいことがある。各微生物には擬人化されたイラストは掲載されているが、顕微鏡などで見たその真の姿が必ずしも掲載されていないのだ(掲載されているものもある。)。まさか微生物がイラストのような姿をしていると思う人はいないだろうが(除く小さい子)、一応図鑑と銘打っているからには、ぜひとも入れて欲しいと思う。

☆☆☆☆














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