文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

マダムジョイ千田店前のドルトムント市電(広島市を歩く138)

2015-01-29 19:54:47 | 旅行:広島県



 写真は、放送大学広島学習センターから近いところにあるスーパー、「マダムジョイ千田店」前に展示してあるドルトムント市電。




 前から見ると、こんな感じだ。なぜ、ここにこんなものがあるかと言えば、このマダムジョイというのは、広島電鉄が経営してるスーパーだからである。広島電鉄は、日本各地で廃線になった電車を走らせていることで有名だが、ドイツのドルトムント市電から移籍した電車も走っている。この電車もかっては、実際に走っており、引退後は、一時、ここでレストランとして使われていたとのことだが、現在は展示されているだけである。


○関連過去記事
被爆樹木の写真展(広島市を歩く137)


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緊急告知:ツイッターで私の名前を使っている奴にご用心

2015-01-29 12:46:57 | オピニオン
 ツイッターで、「風竜胆」で検索してみると、なんと私の名前を勝手に使っている奴を見つけた。

 私は、ツイッター上では「竜胆(アマ書評家&資格ゲッター)」と自分の特性を端的に示す名前を使っている。ところが、リンク先の御仁は、これを途中でちょんぎって、「風竜胆(アマ書評家&資格ゲ」と言う名前にしている。 

 ツイッターには同じ名前が結構使われているので、これが、「風竜胆」だけなら、万が一の偶然ということもあるかもしれないが、( )の中までとなると、偶然とは考えられない。いったいどういう意図なのだろうか。プロフィールを読むと、特定のイデオロギーを持った者みたいだが、これも本当かどうか分からないのがネットの欠点でもある。

 アカウントが全く違うので、区別はできるのだが、知らない人が見れば、私がつぶやいていると誤解するかもしれない。私のアカウントはこちらの通りなので、くれぐれもお間違えのないように。

 
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書評:メイド刑事

2015-01-28 22:20:00 | 書評:小説(その他)
メイド刑事 (GA文庫)
クリエーター情報なし
ソフトバンククリエイティブ


 普段はメイド、時々刑事、元レディース「関東流れ星連合」2代目総長の若槻葵が悪を退治するシリーズの第1巻となる「メイド刑事」(早見裕司:GA文庫)。タイトルからすぐ思い出すのは、かっての名作「スケバン刑事」(和田慎二)だが、どうも作者も強烈なファンだったらしく、本作品もそのオマージュのようなものとなっている。またメイドというのは、あとがきによれば「エマ」(森薫)から来ているようだ。しかし、メイドが出てくるからといっても、決して「萌える」作品ではない。作者も言っているように、「燃える」作品なのである。

 この葵、ただのメイドではない。国家特種メイドという資格を持つ、メイド界のスーパーエリートなのだ。ただし月給は、手取りで63653円。葵の「ご主人さま」は、警察庁長官、海堂俊昭。その関係で、時々、疑惑のある家にメイドとして入り、潜入捜査を行う。しかし、心に決めた「ご主人さま」は海堂ただ一人。だから潜入先の主人を、決して「ご主人さま」とは呼ばずに「旦那さま」と呼ぶ。

 葵が海堂家のメイドになったのは、レディース総長の時に、警察の幹部だった海堂とタイマン勝負をして負けたためだ。それ以来、メイドの道をまっしぐら。今では、「ご主人さま」に甲斐甲斐しく使える可愛いメイドなのである。それにしても、いったい、どうやって調教したんだろう(笑)。

 この第1巻には、3つの短編が収められている。大学の不正入学に関する事件、ベンチャー企業社長の人身売買事件、レディースの後輩の恋と罪に関する事件だ。美しすぎる容姿を伊達メガネと古風なメイド服で隠し、ヨーヨーならぬクイックルワイパーで敵と戦う。お掃除道具を武器にするとは、さすがにメイドである。ただしこのクイックルワイパー、特性品でなかなかの優れモノだということは付け加えておこう。

 ところで、この手の作品の常として、色々とツッコミ処も多い。特に、2話目で出てくる、ニキータというメイド。「一匹狼の流れメイド」って、いったいなんやねん。葵は、このニキータと最初は馬が合わず戦うことになるのだが、互いの実力を認めて協力し合うようになる。この時のニキータのセリフが、「これまで会ったメイドの中で、いや、あたしが戦った相手の中で、あんた、一番強いよ」だ。なんかメイド観がいろいろ間違っているような気が・・・(笑)。

☆☆☆☆

※本記事は、姉妹ブログと同時掲載です。



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書評:艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます!

2015-01-26 20:58:33 | 書評:小説(SF/ファンタジー)
艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます! (角川スニーカー文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA/角川書店


 アニメでも人気の「艦隊これくしょん」。もともとはゲームだったが、現在はアニメやコミックスなどが派生して多数のメディアミックス作品が存在している。本書もそのような作品のひとつだ。

 ストーリーは単純明快。軍艦の化身ともいえる美少女(艦娘[かんむす])たちが、制海権をかけて、深海棲艦と呼ばれる敵と戦うというもの。艦娘たちは、軍艦を操作して戦うのではなく、自分が軍艦として戦うのだ。だから艦娘たちには、それぞれ軍艦の名前が付けられている。彼女たちは、妖精が作った装備を艤装することで、海の上を走り、大砲や魚雷などを使って、敵を攻撃するのだ。空母の艦娘などは面白い。弓道娘なのだが、彼女の放つ矢が、途中で艦載機に変わってしまうのである。

 それではなぜ美少女が軍艦なのか。もちろん「萌え」を狙ったのが一番の理由だと思う。戦闘派美少女というのは、かなりの萌え要素らしい。どうせ戦わせるなら、いっそ軍艦にしてしまえといったような発想なのだろう。元々船は、女性に例えられる。だから、軍艦が美少女の姿として具現化されても何の不思議はない。

 また、日本人の心には、万物に神が宿るという思想がある。そして滅び行くものに美を見いだすという独特の美意識も。この二つが結び付き、儚くも海の藻屑となってしまった軍艦たちを、美少女として蘇らせたのだろう。志半ばで沈んだ軍艦たちをせめて物語のなかだけでも活躍させようとする。これは、言霊により、軍艦の船魂を慰めるための鎮魂の書でもあるのだ(本気にしないでほしい)。

 このように(無理矢理)考えると、単に萌えだけを追求しているようなこの物語も、なかなか奥が深い。表面だけをみて、艦娘たちに萌えてばかりではいけないのである(ほんまか?)。

 それにしても、でてくる艦娘たち、みんな可愛いなあ(笑)。

☆☆☆☆

※本記事は、姉妹ブログと同時掲載です。

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放送大学単位認定試験(1日目)

2015-01-25 18:04:06 | 放送大学関係
 今日は、放送大学の単位認定試験の1日目だった。本来なら、先学期に受験を見送った、「ヨーロッパ文学の読み方 -古典篇(’14)」と「現代哲学への挑戦(’11)」の2科目だったが、前者のみ受験して、後者は取りやめた。

 「現代哲学への挑戦(’11)」を取りやめた理由は、自分の趣味と全く合わなかったからだ。かって、ハイデガー研究者の故木田元さんが言ったように、そもそも哲学というものは、実生活ではまったく役に立たないものだ。誰がどんなことを言ったとしても、所詮は科学的な見地に基づいてもいないたわごとに過ぎないとしか思えず、それがすばらしいなどとは、とても感じられない。

 ところが、本書を流れるスタンスは、明らかに、哲学するということは現代人にとってマストに近いくらい有益だというものである。過去の試験問題を見ても、解答は教科書の考えに沿って書かなくてはならないし、持ち込みも不可なので、誰がどんなことを言ったかもいちいち記憶しておかないといけないのだが、とてもそんな暇はない。この試験、いったい記憶力を試すのか、それとも思考力を試しているのか?

 もし思考力(哲学する力)を試すということなら、テキストは持ち込みにして、誰誰のこの考え方についてどう思うかといったような試験にすべきだろう。

 さて、受験した、「ヨーロッパ文学の読み方 -古典篇(’14)」の方であるが、これも記述式の試験だったがテキスト類の持ち込みは可であった。600~800字で解答を記述するのだが、考えてそれを元に書こうとすると、50分では少しきつい。結局は、テキストをつまみ食いのような答案になってしまう。記述式の場合には、もっと試験時間を取る必要があると思う。

 次の試験は、来週の日曜日である。こちらも、2科目中1科目は来学期回しにして、1科目だけの受験の予定だ。



 

 
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書評:愛は自転車に乗って: 歯医者とスルメと情熱と (ドクターごとうの訪問歯科シリーズ)

2015-01-24 22:12:25 | 書評:小説(その他)
愛は自転車に乗って: 歯医者とスルメと情熱と (ドクターごとうの訪問歯科シリーズ)
クリエーター情報なし
大隅書店


 東京新宿で、背中にデイパックをしょい、肩にはカメラバッグを引っ掛けて、自転車で訪問診療に走り回る歯科医の奮闘記、「愛は自転車に乗って: 歯医者とスルメと情熱と (ドクターごとうの訪問歯科シリーズ)」(五島朋幸:大隅書店)。

 寡聞にして、これまで、歯医者には、外来診療しかないものと思っていたのだが、本書を読んで、訪問診療をしてくれる歯科医がいるということを初めて知った。なにしろ、歯医者に行けば、結構大掛かりな設備がある。だから、訪問診療ができるとは、なかなか想像ができない。しかし、考えてみれば、歯医者の治療は、削るのが基本だから、ドリルさえ動けばなんとかなりそうな気もする。

 訪問が必要なくらいだから、患者は高齢者が多い。このような場合に、中心となる治療は、入れ歯の調整と、口内のケアのようだ。入れ歯はバランスで成り立っており、それが少し崩れただけで、痛みが出たり、がたつきが出たりするという。酷い場合は、物をろくに食べることができなくなるのだ。しかし、入れ歯をうまく調整したり、口内ケアを適切に行えば、そのような状態が劇的に改善する。寝たきりでほとんど反応のないような人が、会話ができたり、ものが食べられるようになったりするのだ。なお、副題にある「スルメ」は、患者がものを食べられるようになるための訓練に使うものである。

 著者は、多くの患者の間を飛び回り、食べる喜びを取り戻すお手伝いをする。まさに、著者の言うように、「食べることは生きること」。高齢者で寝たきりの患者が多いので、たとえ歯科の治療は上手く行っていても、結局は病気で亡くなってしまうといったこともある。しかし、僅かの期間とはいえ、自分の口で。少しでもものを食べられ、生きる喜びを取り戻すということは、人間の尊厳の回復ということにも繋がることではないだろうか。

 本書を読んで感じたのは、まさに「医は仁術」ということと、患者と直接向き合うことの大切さである。そして一番大切なのは、そこに愛がこもっていることだ。本書は、診療日記の形式で書かれているが、一応は体験に基づいたフィクションだということである。これは、医師の守秘義務が絡むので、実話は出せないということだろうが、かなり近い事例があっただろうことは想像に難くない。

 自分の口でものを食べられるというのは、なんと幸福なことだろう。本書を読むと、歯の大切さと、口腔ケアの重要さといったことが良く分かる。歳を重ねてもなるべく自分の歯を残すように、今日から、一層気合いを入れて歯を磨こうと決意した。

☆☆☆☆☆

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被爆樹木の写真展(広島市を歩く137)

2015-01-23 18:26:06 | 旅行:広島県



 広島市中区の大手町にあるNTTドコモの中国支社の前を通ると、ホールの中で「被爆樹木の写真展」というのをやっていたので、ちょっと覗いてみた。




 主催は、「広島市中区革新懇話会」というところだった。通常は、被爆樹木というのは、爆心地から2km以内にあるものをいうようだが、この展覧会で展示されている写真は、それを5kmまで範囲を広げたという。受付で、これらの写真がカラーでコピーされ、詳しい説明の入ったパンフレットをもらったのだが、案外と住んでいる場所の近くにあるものも紹介されている。これなら、散歩コースを決める場合の資料にも役立ちそうだ。


○関連過去記事
エルクのパニーニセット(広島市を歩く136)
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書評:あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所

2015-01-22 19:22:59 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所 (角川文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA/角川書店



 「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」などのビジネス書や、楽しみながら会計の仕組みが分かる会計ミステリー「女子大生会計士の事件簿」シリーズでお馴染みの山田真哉氏の最新作、「あいるさん、これは経費ですか?」(角川文庫)。

 主人公は、顔がいいと言うことだけが取り柄の竜ヶ水隼人と言う青年。母が亡くなったために、モデルになろうと、はるばる鹿児島から上京してきた。ところが、憧れのアイドル烏山千歳が入ったオフィスをてっきり「芸能事務所」だと思って、働きたいと飛び込んだところ、そこはなんと芸能人専門の「会計事務所」だったというオチ。

 結局、そこで働くことになった隼人だが、美人だが暴走気味の所長・天王洲あいるの、人使いの荒いこと、荒いこと。意外なことに、彼女の正体は、なんと烏山千歳と人気を二分していたアイドル桜上水芦花だった。しかし、今は、ちょっと変な人。そして、守銭奴(隼人評)。

 本書は、連作短編の形で、税務に関係する4つの事件が描かれている税務ミステリーだ。ミステリーといっても、山田氏の他の作品と同じように、楽しみながら、会計や税務に関する知識を身につけようというものなので、殺人事件のような荒事は起こらない。これらの事件は、舞台が芸能界専門の会計事務所らしく、1曲目から4曲目という章建てとなっている。

 1曲目で扱われるのは、芸能人の家賃に対する必要経費算入額。この事件では、隼人が、業務命令で、あこがれの烏山千歳とデートすることに。ところが、これには意外な事情が。

 2曲目は、税務調査に関する話だ。毒舌タレントが、顧問税理士を替えたいと、あいるの会計事務所にやってくる。隼人は、理由を探るように特命を受けるのだが、成功すれば、雑用係の卵の殻から、卵に昇格してもらえるそうだ。しかし、この男、何も考えず突撃精神のみで調査を行うので、どんどん所長のあいるの評判が悪くなっている。これまた、最後には、「ええっ!」と驚くようなオチが。

 3曲目は、賞金にかかる税金について。「アルピコ=シンシマーシマ=松本」と名乗る変な男が、賞金には税金がかかるのかと電話してくる。文学賞でも事業所得になる場合と一時所得になる場合があるということや、出版業界の裏事情も分かり、なかなか興味深い。

 そして4曲目は、ゴーストライターと税金のこと。あいるが、税理士になった経緯とアイドル時代に同期生だった聖蹟桜のあいるに対する逆恨み。この事件を解決して、隼人は、やっと雑用係の卵から、雑用係に昇格したようである。

 あいるの暴走ぶり、隼人の今後の成長など、これからどう展開していくのか、なかなか期待値の高い作品である。とかく税務というのは分かりにくく親しみにくいものだが、この作品は、税務のことは2割くらいに押さえて、事件の方の割合を大きくしたということもあり、難しさというようなものは感じさせない。そればかりか、税金って、案外と楽しいものなんだなあという勘違いまでさせてくれそうな感じがする(笑)。同じ税務を扱った「フラン学園会計探偵クラブ」の方も、連載が2巻目が出せるくらい進んでいるようなので、こちらも早く出して欲しいものだ。

☆☆☆☆☆

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書評:櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた

2015-01-20 19:17:46 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた (角川文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA/角川書店


 北海道は旭川市を舞台にした、博物学ミステリー、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた」(太田詩織:角川文庫)。「旭川市を舞台にした小説なんて珍しいなあ」なんて思っていたら、検索してみると意外にあったにはびっくり。すっかり記憶から欠如していたが、「少女七竈と七人の可愛そうな大人 」(桜庭一樹)の舞台も旭川の郊外という設定だった。北海道で行ったのは、札幌、小樽、函館くらいだ(それもぜんぶ仕事がらみ)。旭川にも一度行ってみたいと思うのだが、寒いのが苦手なのと、距離がありすぎるので、きっと行く機会はないだろうなあ。

 それはさておき、この作品はシリーズものとなっており、本書は、その4作目に当たる。いきなりこの作品から読んでも、そう困ることはないが、一部に以前の作品に出て来たことが詳しい説明もされずに出てくるので、できれば1作目から読んだ方が良いだろう。ヒロインの九条櫻子は、その名字からも想像がつくように、旧家の跡取りのお嬢様。ただし、旧家と言っても、現在では財産は殆ど残っていないらしく、やりくりじょうずのばあやと二人暮らしをしている。 美人で、ナイスバディだが、その職業はなんと標本士。動物の死体が大好きで、死んだ動物を見ると、標本にするために、いそいそと拾っていくという変わり者だ。口調の方も、良家の女子らしくなく、かなりぶっきらぼうである。最近はラノベのヒロインは、こんな感じの女子が多いような気がするが、これも男子が草食化してきた影響なのか(笑)。

 語り手は、舘脇正太郎という普通の高校生。二人の関係がどのようなものなにかは、いきなりこの巻から読みだしたのでよく分からないのだが、正太郎の方は、櫻子さんに憧れを抱いているような節がある。しかし、語り手の名前が正太郎だからと言って、櫻子さんが別に「ショタコン」という訳でもないようで、彼女には警視庁に許嫁がいるらしい。収録されているのは、3つの中短編。面白いのは、それぞれの作品が第○話ではなく、第○骨になっているところ。さすがに、骨の大好きな櫻子さんのお話である。簡単に紹介してみよう。

○第壱骨 猫はなんと言った?
 正太郎のクラスメートである鴻上百合子の叔母、園部椿の飼っている猫が残酷な方法で殺されていた。犯人の意外な正体が明らかになり。男を見る目がなかった叔母にも、とうとう春が来るのか。

○第弐骨 私がお嫁に行く時に
 この作品は中継ぎのような作品で、語り手は鴻上百合子に変わっている。百合子が櫻子さんに、祖母の遺した言葉の謎を解いてもらおうとした時の話だ。

○第参骨 蝶は十一月に消えた
 この三つ目の話はかなりおぞましい。櫻子さんは、かって仲が良かった女子3人組に関する、ぞっとするような事件を掘り起こすことになる。しかし、女の子の友達って、こんな感じなのだろうか。サブタイトルにもなっている作品のタイトル「蝶は十一月に消えた」というのは、モチーフに「クロヒカゲチョウ」が使われているからだ。なんと、死体を好むそうで、これだけでもあまり気持ちの良い話ではないことが想像できるだろう。そして、この中編では、不気味なソシオパスの影も見える。

 櫻子さんのキャラが秀逸だが、主人公が、標本士というアイディアも面白い。櫻子さんが事件を推理する場合には、骨や標本に関する知識が使われている。心理学や民俗学などを取り入れたミステリーといったものは多いが、美女標本士が名探偵という設定は他にはないのではないだろうか。ところで、動物の剥製をモチーフにしているので、これはもしやと思い、巻末の参考文献リストを見ると、やはり、あの「僕らが死体を拾うわけ 僕と僕らの博物誌」もちゃんと入っていた。

☆☆☆☆

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ドラマレビュー:100の資格を持つ女(9)

2015-01-19 18:28:42 | 映画・ドラマ

 100以上の資格を持つ、警察署の事務職員が、事件解決のためにその資格を活かして潜入捜査を行うというあり得ない設定のドラマシリーズ、「100の資格を持つ女」の第9弾。今回は、会津若松の老舗漆器店へ潜入捜査だ。17日に、テレビ朝日系列の土曜ワイド劇場で放映された。自分も90以上の資格保持者である以上、このドラマは外すわけにはいかない。

 主人公の西郷美千花は、渋谷中央署に勤務する事務職員。バツイチで子供が二人だ。いつリストラされても大丈夫なように、たくさんの資格で武装を図る毎日である。このシリーズは、オープニングで、美千花が何かの資格を取る場面を入れるのが恒例になっているようだ。今回は、色彩技能パーソナルカラー検定というやつだった。ただし、事件の解決と直接結びついていると言う訳ではない。

 事件は、マンションで女が殺害されていたことから始まった。いつもなら、このシリーズ、最初の事件は前菜のようなもので、本筋の事件とは関係なく、美千花が資格の勉強で得た知識を活用して解決に導いて一件落着だったのだが、今回は、いきなり本筋の事件から始まっているのがいつもと違うところだ。事件現場には、会津若松の老舗漆器店「ふじわら屋」で作られたとみられる漆器があったために、美千花が潜入捜査を命じられると言う訳である。そこに潜んでいたのは、地方の嫁不足に付け込んで婚活詐欺を卑劣な連中。

 ところで、このシリーズ、美千花が何らかの知識を披露する度に、「私○○の資格持ってるんです」と言うのだが、その資格の殆どが、聞いたことも無いようなものだと言うのはご愛敬。そもそも、資格と言っているが、ほとんどが民間の検定試験で、広義には民間の検定試験も含めて資格と言っているが、狭義では資格とは言えないものだ。しかし、国家資格をいくら持っていても役立てる機会がないということは往々にしてあるものだ。一方、民間の検定試験合格を武器に、ビジネスをしている人もいるのだから、要は使い方次第である。

 それにしても、「私○○の資格持ってるんです」というセリフが、今回はいつもより多いような気がしたのは気のせいか?それとも、いろんな民間資格団体とタイアップを増やしたということなのか。また、このシリーズ、2008年の第1作目から「100の資格を持つ女」だ。この6年間で、たくさん資格が増えているはずだから、そろそろ「200の資格を持つ女」くらいにはしても良いのではないかと思うが(笑)。

(監督)
・吉川一義

(出演)
・渡辺えり(西郷美千花)  
・雛形あきこ(藤原奈緒子)   
・川上麻衣子(市田英恵)    
・笹野高史(栗林中道)   
・草刈正雄(小山田雄策) ほか 


資格取り方選び方全ガイド 2016年
クリエーター情報なし
高橋書店


☆☆☆☆

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