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病気、半導体で早期発見。微量な原因物質が検出可能に!

2014-06-30 14:21:08 | 健康・医療・スポーツ
電子機器向けに開発されてきた半導体技術が医療を変えようとしています。半導体の性質を利用してわずかな電気信号の変化から病気の原因物質を捉え、早期発見につなげる研究が進んでいます。体に張ったチップで日々の健康状態をくまなくチェックする構想もあり、病院など医療関係者の期待は高いのです。

1滴の血液から認知症のアルツハイマー病の兆しを見つけると言う夢を豊橋技研の沢田教授は考えています。と言うのも国立長寿医療研究センターの滝川室長らと協力し、血液に含まれるアルツハイマー病の原因物質と言われるアミロイドβを検出する技術を開発したのです。アルツハイマー病はアミロイドβが少しずつ溜まり、脳の神経細胞が徐々に死んでいくことで記憶障害などの症状が現れると考えられています。アミロイドβは血液などにわずかにしみ出すので、それを早い段階で検出できれば、治療によって病状が進むのを抑えられると言うことです。

この検出技術には半導体センサーが使われ、縦横が3,3センチで1万6000個余りの素子が整然と並んでいます。表面にはアミロイドβと結びつく抗体と呼ぶたんぱく質が塗ってあり、血液を垂らすと抗体がアミロイドベータを捕まえ、わずかに変化する電圧を測るのです。開発中の従来技術では測定に最低でも5時間かかっていて、数ミリリットルの血液が必要なため、病院や検査機関で採決しなければなりませんでした。測定装置の取扱いにも専門的な知識が必要だったのですが、新技術なら市販の簡単な器具を使い自宅で採決し、センサーに垂らして測定装置に入れるだけでよく、10分で結果が出ます。

血液は様々な病気の原因物質を含んでいるので、抗体を変えれば、複数の物質を検出でき、糖尿病やがんなど様々な病気の兆しを見つけられるのです。長寿センターの滝川室長は「健康診断と違い、個人個人の体の変調がより正確にわかる。個人の体質にあったテーラーメード医療を実現する切り札になる」と期待しています。

この他にも早稲田大学では電圧ではなく微弱な電流の変化を見るのです。アミロイドβのほか北大と組んでインフルエンザウイルスも検出できることを確かめました。酸性かアルカリ性かを示す水素イオン濃度を測る半導体センサーも開発。口の中の酸性の度合いが高まると、歯のエナメル質が解けて虫歯になりやすくなります。微小なセンサーを歯に張って日常手生活の中でPHの変化を観測し、虫歯の治療に生かす研究を計画しています。この他肌に触れるとPHが分かる半導体センサーも開発し、使っている化粧品が肌に合っているかを確かめる研究も進めるそうです。

こうした半導体センサーはこれまでにやしなった技術やノウハウを生かせるし、素子を高度に配置したり増幅したりすることで、微量な物質を検出できるになります。感染症などを防ぐため使い捨てにしますが、半導体の量産技術は確立しており、低コストで作ることは可能とみています。半導体には酸や水に弱いなどの問題がありますが、液体を通さない有機材料で素子の表面を覆うなどの改良によって、こうした課題を克服したそうです。

健康を常時チェックする構想もあるそうです。皮膚に半導体を這って無線装置を組み合わせ、血圧や脈拍、血糖値などのデータをスマホに送信するのです。インターネットを通じて病院に送り、主治医の指示を仰ぎ、危険な兆候があれば、治療を受けるように促せるのです。医療機関の期待は高いのですが、実用化への課題は残ります。血液の成分を流れやすくするほか、病気の原因物質と結びつきやすい抗体を開発するなどの改良が必要です。

日本の半導体企業の反応も今一つです。「大きな売り上げになるのか」と半信半疑の声などがそうです。魅力的な成果を示して企業関心を高めないと、実用化で他国に先を越されることにもなりかねません。

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