新しい最高経営責任者(CEO)は得てして山積した問題に直面します。中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)のCEOに昇格する張勇(ダニエル・チャン)最高執行責任者(COO)が直面しているのは970億ドル(約11兆6200億円)の山です。
これは、アリババが7日に1-3月期(第4四半期)決算を発表するまでの半年間で減少した同社の時価総額です。昨年9月に上場したアリババ株は最初の3カ月間で75%上昇したのですが、当時の高揚感はすっかり消え去ってしまいました。
こうした激しい変動は新しいインターネット株にはよくあることかもしれないのですが、アリババ株は普通のインターネット株ではありません。これほど多くの時価総額を失っても、同社は米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムとほぼ肩を並べているのです。ちなみに、アマゾンの年間売上高はアリババの7倍以上であるにもかかわらず、それでもこれほどの時価総額があるのです。
そのため投資家は今もアリババに大きな期待を寄せています。同社の1-3月期決算は心強いものでした。売上高と利益はともにアナリスト予想を上回りました。1-3月期は春節(旧正月)の休暇期間に当たり、例年同社サイトでの取引が鈍るのですが、総取引額(GMV)は前年同期比で40%増加したのです。
特にGMVの半分以上は携帯端末経由だったのです。GMVに占める携帯端末経由の割合が50%を超えたのは今回が初めてで、前年同期は27%だったのですからその変化の速さに驚かされます。
決算発表後にアリババ株は1日で約6ドルも急伸したほどで、陸兆禧氏から張氏へのCEO交代という驚きの人事が好感されたこともあるようです。問題が次々浮上していることはこの人事の背景にあるかもしれませんが、張氏は8年前にアリババに入社したベテランで現在はCOOを務めているため、大きな変化はないとみられています。
アリババが投資家の間で人気を集めたのは、アマゾンのような成長をはるかに高い利益率とともに示していたためで、投資家はその姿を忘れられないのです。同社がクラウドコンピューティングやエンターテインメントといった新規事業に資金を投じているにもかかわらず、2016年3月期のアナリスト予想は売上高が36%増、営業利益が32%増となっています。
こうした材料は、即座に970億ドルの時価総額を取り戻すのに十分ではないかもしれませんが、そのきっかけにはなるかもしれません。
これは、アリババが7日に1-3月期(第4四半期)決算を発表するまでの半年間で減少した同社の時価総額です。昨年9月に上場したアリババ株は最初の3カ月間で75%上昇したのですが、当時の高揚感はすっかり消え去ってしまいました。
こうした激しい変動は新しいインターネット株にはよくあることかもしれないのですが、アリババ株は普通のインターネット株ではありません。これほど多くの時価総額を失っても、同社は米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムとほぼ肩を並べているのです。ちなみに、アマゾンの年間売上高はアリババの7倍以上であるにもかかわらず、それでもこれほどの時価総額があるのです。
そのため投資家は今もアリババに大きな期待を寄せています。同社の1-3月期決算は心強いものでした。売上高と利益はともにアナリスト予想を上回りました。1-3月期は春節(旧正月)の休暇期間に当たり、例年同社サイトでの取引が鈍るのですが、総取引額(GMV)は前年同期比で40%増加したのです。
特にGMVの半分以上は携帯端末経由だったのです。GMVに占める携帯端末経由の割合が50%を超えたのは今回が初めてで、前年同期は27%だったのですからその変化の速さに驚かされます。
決算発表後にアリババ株は1日で約6ドルも急伸したほどで、陸兆禧氏から張氏へのCEO交代という驚きの人事が好感されたこともあるようです。問題が次々浮上していることはこの人事の背景にあるかもしれませんが、張氏は8年前にアリババに入社したベテランで現在はCOOを務めているため、大きな変化はないとみられています。
アリババが投資家の間で人気を集めたのは、アマゾンのような成長をはるかに高い利益率とともに示していたためで、投資家はその姿を忘れられないのです。同社がクラウドコンピューティングやエンターテインメントといった新規事業に資金を投じているにもかかわらず、2016年3月期のアナリスト予想は売上高が36%増、営業利益が32%増となっています。
こうした材料は、即座に970億ドルの時価総額を取り戻すのに十分ではないかもしれませんが、そのきっかけにはなるかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます