老朽化した原発に警鐘を鳴らしている学者がいます。東大名誉教授の井野氏です。原発は建設当初は寿命を30年~40年に想定して設計されていたのです。ところが2010年に閉鎖される予定の敦賀原発1号機(1975年)は、住民の反対運動にあい新規建設が困難になったこともあって、新たに作るよりも寿命を延ばしたほうが安上がりということなどから、国は原発の寿命を延長する方針を決めたのです。そして高経年化対策検討委員会で審議して認められると、10年ごとに最長60年までの延長が可能になったのです。海外では1960年代に運転を開始した米国やドイツの原発は今では全て閉鎖されているのというのにです。
ところが日本では30年以上運転されているのは玄海1号、敦賀1号、美浜1~3号、福島第一1~6号など20基近くが30年以上運転されているのです。しかも敦賀1号、美浜1号、福島第一1号は40年を超えての運転がすでに認められているのです。さらに今後は50年、60年と運転の長期化が予想されるかもしれないのです。耐用年数を超えて原子炉を使えば素人でもどうなるか想像がつこうと言うものです。当然、飛行機のように金属疲労が進み、いつか想定以下の力でも原子炉が壊れてしまうと言うのは容易に考えられることです。どんなものでも耐用年数を考えて作られているわけで寿命と言うのがあります。騙し騙し故障箇所を直していけば、それなりに自動車でも飛行機でも使えるようでしょうが、これは飛行機や自動車とはわけが違うのです。万が一のときの被害が途方もなく大きなものになると言うのは今回の事故で証明されています。
だから井野名誉教授は心配しているのです。「老朽化すれば、故障やトラブルが増え、メンテナンスが大変になるのが普通で、無理な運転をすれば傷みも酷くなる」と指摘しています。こうしたことを踏まえて考えると玄海1号は日本の原発の中でもワースト1だと言います。試験片を10年以上検査していない原発もあるということで、聞けば聞くほど今までの安全管理がいかに疎かにされていたかと言うことが分かり、原発の運転を再開すること自体が間違っているとさえ思えてきます。井野氏は全国の老朽化した原発を早急に総点検し、予想以上に脆弱化した原子炉はすぐ廃炉にすべきだと言っています。
こうしたものが想定外の地震や事故などが起きたとき、核反応制御不能となって大爆発を起こし、大量の放射能性物質が広範囲に拡散すると言います。そうなれば福島第一原発の比ではない大惨事となりかねないということで、玄海原発1号機の危険度はトップだと言っているのです。その理由は、原発は地震や事故など異常が起こると運転が停止、緊急炉心冷却装置が働いて原子炉を急速に冷やす仕組みになっています。すると玄海1号ではこれが大きな問題を引き起こす可能性があると言うのです。つまり老朽化で脆くなっているため、急に冷やした場合、破損する恐れがあるというのです。福島のときには冷やせず事故を起こしましたが、玄海1号は老朽化しているため反対に急に冷やされた場合、破損すると言うわけです。
圧力容器の内側は、核分裂で発生する中性子線を浴びるほど脆くなるそうで、通常なら鋼はある程度力を加えても割れることはないのですが、しかしある温度を下回ると陶器のように割れてしまうと言うのです。この温度を脆性遷移温度と言うのだそうですが、脆くなればなるほどこの温度は上がるそうです。原子力会社では原発の耐用年数を推測するためこの脆性遷移温度を調べています。その玄海1号の脆性遷移温度の推移は、運転開始時がマイナス16度だったのが78年には35℃に、80年には37℃、93年には56℃と徐々に上昇してきているそうです。ここまでは予想通りだったそうですが、衝撃的なのは昨年10月に公表した2009年4月時点で何と98℃に跳ね上がったそうです。
こうしたことを指摘すると九州電力をはじめ、電力会社全てがそうであるように、都合の良いことは想定内で安全と言って、都合が悪くなると想定外と言っている福島の構図そのものです。安易に原発の運転の再開を急げばそれこそ福島以上の大災害になってしまうかもしれないというのに、九電側にはその危機意識が無いように見えます。こうした問題は
一民間会社だけの問題ではなく、日本と言う国全体に関わる重要な問題にもかかわらず、その態度には自己中心的な考えしか頭にないようです。こうした長年の膿を打さなければ日本再生のチャンスどころか沈没の切っ掛けになってしまいます。
ところが日本では30年以上運転されているのは玄海1号、敦賀1号、美浜1~3号、福島第一1~6号など20基近くが30年以上運転されているのです。しかも敦賀1号、美浜1号、福島第一1号は40年を超えての運転がすでに認められているのです。さらに今後は50年、60年と運転の長期化が予想されるかもしれないのです。耐用年数を超えて原子炉を使えば素人でもどうなるか想像がつこうと言うものです。当然、飛行機のように金属疲労が進み、いつか想定以下の力でも原子炉が壊れてしまうと言うのは容易に考えられることです。どんなものでも耐用年数を考えて作られているわけで寿命と言うのがあります。騙し騙し故障箇所を直していけば、それなりに自動車でも飛行機でも使えるようでしょうが、これは飛行機や自動車とはわけが違うのです。万が一のときの被害が途方もなく大きなものになると言うのは今回の事故で証明されています。
だから井野名誉教授は心配しているのです。「老朽化すれば、故障やトラブルが増え、メンテナンスが大変になるのが普通で、無理な運転をすれば傷みも酷くなる」と指摘しています。こうしたことを踏まえて考えると玄海1号は日本の原発の中でもワースト1だと言います。試験片を10年以上検査していない原発もあるということで、聞けば聞くほど今までの安全管理がいかに疎かにされていたかと言うことが分かり、原発の運転を再開すること自体が間違っているとさえ思えてきます。井野氏は全国の老朽化した原発を早急に総点検し、予想以上に脆弱化した原子炉はすぐ廃炉にすべきだと言っています。
こうしたものが想定外の地震や事故などが起きたとき、核反応制御不能となって大爆発を起こし、大量の放射能性物質が広範囲に拡散すると言います。そうなれば福島第一原発の比ではない大惨事となりかねないということで、玄海原発1号機の危険度はトップだと言っているのです。その理由は、原発は地震や事故など異常が起こると運転が停止、緊急炉心冷却装置が働いて原子炉を急速に冷やす仕組みになっています。すると玄海1号ではこれが大きな問題を引き起こす可能性があると言うのです。つまり老朽化で脆くなっているため、急に冷やした場合、破損する恐れがあるというのです。福島のときには冷やせず事故を起こしましたが、玄海1号は老朽化しているため反対に急に冷やされた場合、破損すると言うわけです。
圧力容器の内側は、核分裂で発生する中性子線を浴びるほど脆くなるそうで、通常なら鋼はある程度力を加えても割れることはないのですが、しかしある温度を下回ると陶器のように割れてしまうと言うのです。この温度を脆性遷移温度と言うのだそうですが、脆くなればなるほどこの温度は上がるそうです。原子力会社では原発の耐用年数を推測するためこの脆性遷移温度を調べています。その玄海1号の脆性遷移温度の推移は、運転開始時がマイナス16度だったのが78年には35℃に、80年には37℃、93年には56℃と徐々に上昇してきているそうです。ここまでは予想通りだったそうですが、衝撃的なのは昨年10月に公表した2009年4月時点で何と98℃に跳ね上がったそうです。
こうしたことを指摘すると九州電力をはじめ、電力会社全てがそうであるように、都合の良いことは想定内で安全と言って、都合が悪くなると想定外と言っている福島の構図そのものです。安易に原発の運転の再開を急げばそれこそ福島以上の大災害になってしまうかもしれないというのに、九電側にはその危機意識が無いように見えます。こうした問題は
一民間会社だけの問題ではなく、日本と言う国全体に関わる重要な問題にもかかわらず、その態度には自己中心的な考えしか頭にないようです。こうした長年の膿を打さなければ日本再生のチャンスどころか沈没の切っ掛けになってしまいます。
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