マックンのメモ日記

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日本株は、ギリシャ国民投票後どうなるか!

2015-07-06 06:22:12 | 経済・金融・投資
世界の主要マーケットの1日は、地球の自転が逆にでもならない限り、東京から始まります。ギリシャのチプラス政権が、7月5日の国民投票によってEUなどが求める財政緊縮策の賛否を問うという「奇策」に出た結果、先週の6月29日(月)は「参考になる市場がない」という不安感から、日経平均株価は3%弱、596円の下げになりました。

6日は再び東京が「ギリシャショック」に見舞われる?
その後開いた欧州市場では一時ドイツ、フランスが3%後半、イタリアは5%を超す下げとなったが、アメリカは2%弱の下げに留まった。もし、欧米のこの反応を先に知っていたら、おそらく日本は1%も下げなかったでしょう。

しかし、5日の国民投票の結果(日本時間では同日13時に投票開始、結果が判明するのは6日の午前6時前後)を受けて、日本では6日に再び「比較不透明な不安感」が訪れます。選挙の結果がどうなろうとも、です。

事前の世論調査なども賛否は拮抗、結果についての予測は分かれていますが、「ギリシャ国民も、ユーロ離脱の不利益を知っている」として、賛成が多数になる(緊縮財政を受け入れる)とも言われています。直前の立会日であった先週末(3日)の東京市場で金融セクターが買われたのは、その楽観論を織り込んだためと言われます。

とにかく、世界の眼が、ギリシャ国民投票の結果を受ける6日の東京市場に緊張感を持って注がれていることは間違いないでしょう。

さて、その日本株ですが、先週は大手ゼネコンの4社(大成建設、大林組、清水建設、鹿島)が、そろって年初来高値を付けました。

国土強靭化計画という政策がありますが、強靭化どころか、国土(インフラ)の多くに耐久年数を超えた橋や道路や、上下水道が存在し、その危険度をゼロに戻すだけで膨大な需要となって、政策以上の経済効果を発揮「せざるを得ない」。ゼネコンが高値を付けるのは当然のことです。

また、今回の日銀短観(1日発表)で特に際立ったのが、設備投資の強さです。大企業製造業では、前年度比プラス19%と過去5年間で最高の伸び率。非製造業も同プラス5%と、同じく最高水準を記録しました。

これも、同じことが言えます。景気の見通しが良くなってきたので設備投資に走るのではなく、設備投資を「せざるを得ない」のです。そのわけは、「人手不足」と「設備の老朽化」と「円安」です。

短観の中の、人員過剰から不足を引いたパーセント表示の「雇用人員判断」は、大企業マイナス9%から中堅中小企業のマイナス16%まで「不足超過」となっていて、先行きは大企業マイナス10%、中堅企業マイナス18%、中小企業マイナス21%とその数字は拡大していきます。これを少しでも改善するため、工場自動化投資や在庫管理のIT化投資などの投資を「せざるを得ない」のです。

設備の老朽化も深刻で、バブル崩壊、リーマンショックと続く環境の中で企業は設備投資を我慢して来たため、陳腐化・老朽化が進んで、アベノミクスで上向き始めた需要に対して、増産体制に入る設備投資を「せざるを得ない」のです。

さらに、「産業の空洞化」とまで言われた生産設備の海外移転は、最近の円安で国内回帰の動きが出ています。当然、国内生産力アップの設備投資を「せざるを得ない」状況です。

このように日本の成長戦略も、成長「せざるを得ない」趨勢に押し出されるように、戦略以上の大きな波になりつつあるのです。この安定した、かつ先行きもある程度「見える」日本経済の価値は、もっと内外から見直されると思っていると言います。

今の日本株は「下がったら買われやすい」
現在の日経平均予想EPS(=EPSは1株利益、日経平均225銘柄の利益を1つの会社に見立てた指標)は過去最高水準にあり、需給関係も良好。日銀やGPIF(年金積立管理運用独立行政法人)等、公的ファンドの買い余力はまだ十分にあり、個人投資家も、弱気筋でさえ下がったら買いたいと思っています。

これが、ギリシャ国民投票の結果を受け入れる東京市場の姿です。だから余裕を持って6日を迎えたい。

ギリシャ国民投票以外の今週の予定も、さっと目を通すと、8日(水)には非鉄大手のアルコアの決算発表からアメリカの決算シーズンが本格的に始まります。日本も今月末からは、今期の3月本決算会社の1Q(第1四半期)の決算が話題になります。

ギリシャ問題以上に重要なアメリカの利上げ時期については、9日(木)でのFOMC議事要旨、10日(金)のイエレンFRB議長講演が参考になりそうです。

一方、上海総合指数の激しい乱高下については、今のところ東京の投資家は冷静で、4日には株価対策のため、中国の大手証券会社が21社で計1200億元(約2.4兆円)以上の資金をETF(上場投資信託)などに投資すると報じられています。一定の効果がありそうですが、引き続き株安によって中国の実態経済に影響が及ばないかどうか、注意が必要です。

以上を踏まえ、今週の日経平均予想レンジは2万円~2万0800円としています。(ソース東洋経済)