五輪になるはずが四輪に…会見で「精神が大切」と！

ソチオリンピックは2014年2月7日から23日までの予定でロシアのソチで開催中の第22回冬季オリンピックです。 テーマは、"Hot. Cool. Yours."（ホット、クール、みんなの大会）。開催地は2007年7月4日にグアテマラのグアテマラシティで開催された第119次IOC総会でソチに決定しました。総会直前までは、前回2010年冬季オリンピックの開催地投票でバンクーバーに接戦で負けた韓国・平昌が最有力候補だったのですが、二度の投票の末接戦を制したソチに決定したのです。

今大会から新種目としてフィギュアスケート団体、スキージャンプ女子、スキーハーフパイプ、スキー・スノーボードスロープスタイル、スノーボードパラレル回転、バイアスロン男女混合リレー、リュージュ団体が採用されました。そして冬季オリンピックとしては史上初めて、開会式に先立って競技を施行することになりました。ただし夏季オリンピックでは2000年のシドニーオリンピック以降が開会式に先立って競技を施行しています。

ソチ五輪はなぜ開会式の前に競技が始まるようになったのでしょうか？オリンピック憲章で大会の開催期間が開会式当日を含めて16日を超えてはならないと定められています。そのため競技の参加数などの関係で１６日間ではとても日程の組めない競技が出てきます。つまり多くの競技を定められた期間内で、スケジュール調整をしなくてはならないというわけです。

いよいよ始まったソチ五輪ですが、開会式の冒頭部分で、天井からつるされた雪の結晶のような形の装置の五つが輪の形に変わって「五輪」になるはずだったのに、このうちの一つが作動せず、「四輪」になってしまうハプニングがありました。

総合演出したコンスタンチン・エルンスト氏ら制作陣は開会式後の記者会見で、「五輪の精神が伝わることが大切で、五輪マークが完成するかしないかは問題ではない」と強調したそうです。それはそうでしょうが、やはりオリンピックのシンボルである五輪マークが四輪に終わったのでは見ている方も四輪ピックになってしまったよと、ちょっと拍子抜けしてしまったのではないでしょうか。

開会式は生中継されたが、ロシア国営テレビなどでこの場面は放映されなかった模様で、国営テレビが開会式後に放映した映像では、この装置の形が変化し始めたところで映像が切り替わり、再度、この装置が映し出された時には五輪が完成していたと言います。という事はやっぱり気にしていたという事でしょう。日本などに流れた国際映像では、実際通り「四輪」が映し出されたと言いますから。

しかし何はともあれ開幕式でテロなどの行為が起こらなかったことはなによりであり、五輪が四輪になってもその方がまだましだったことだけは確かではないでしょうか。そうは言うもののソチ五輪はまだ始まったばかりであり、まだ気を抜ける段階ではなく、これから何が起こるかもしれないのでテロなどが起こらないよう、ロシア政府は全力でテロ防止に力を注いで何事もなく終わってほしいですね。