マックンのメモ日記

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歯周病で失った骨を再生!しかも製剤を塗るだけでいいのです!

2012-07-02 23:17:04 | 健康・医療・スポーツ
大阪大学の村上教授と科研製薬は、歯槽膿漏や歯周炎など歯周病で失われた骨を再生する利用法を開発したそうです。その方法とは骨の成分を増やす特殊なたんぱく質を患部に投与するだけで、重症になる前日に治療すれば、歯を抜かずにすむそうです。今年度中に最終的な臨床試験を開始する予定だそうで、2015年以降の実用化を目指しているそうです。ということはあと3年後には歯周病の懸念のある人は事前に特殊なたんぱく質を塗るだけで歯周病が治るということなのでしょうか?だとすれば画期的なことですね。歯周病は口の中の細菌が原因で発症する病気ですが、炎症が起こることで、歯を支える顎の骨が破壊されてしまう怖い病気です。一旦悪化すると回復が難しく、歯が抜けてしまいます。歯周炎の人も含めれば、成人の約8割の人が原因菌に感染しているそうです。

さらに重い歯周病にかかっている人は、心筋梗塞のリスクが高いこともわかってきています。歯周病菌が、炎症を起こし弱くなった歯肉から血管に入り込み、心臓に栄養を送る冠状動脈中に血栓を作ることもあるそうです。健康な人に比べて、歯周病にかかっている人の冠状動脈疾患の発症率は2倍にもなるそうです。また糖尿病患者は統計的に歯周病にかかっている率が高く、糖尿病併発症として歯周病は6番に位置づけられているなど、糖尿病が歯周病のリスクファクター(危険因子)であることはよく知られていますが、反対に歯周病が糖尿病のリスクファクターとなることもわかってきているし、血糖値も高まることがわかっています。このように歯周病になると、様々な併発症をおこす危険性が高くなるのです。

こうした危険因子を、新技術は骨の再生を促すたんぱく質「FGF-2」の製剤を、手術の際に患部に塗るだけでいいのだそうです。ビーグル犬の実験などでその有効性を確認しているし、実際に患者でも試したそうで、投与から9ヵ月後に顎の骨の量が増えたそうです。そして今のところ重大な副作用はないと言う事です。

簡単な手法なので、歯科医院などでも治療できると研究グループは言っています。つまり普通の歯医者さんでも簡単にできるため、この技術は普及が速いと考えられます。現状は、重い歯周病の治療では、患部にできた穴に特殊な膜で塞ぐなどの手法を用いているそうでしが、実施できる医療機関が限られているのです。しかし今回の方法が確立できれば広く一般の歯科医院でも治療ができるということで、成人の8割が歯周病にかかっているという現状を考えると、早く実用化が待たれるところです。