森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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「再チャレンジ」策はだれを「救う」のか
「努力すれば報われる」という言説にふれて、多くの人が努力しても報われない環境にある。そして中・低(所得)層のこうした困難にもかかわらず、いっそうの負担を押しつけながら、上層を優遇しようとすることは、社会構造の再編の表れ、と私は続けました(格差・貧困と財界のエゴイズム)。
こうして財界・支配層の権益を確保し競争にうちかっていくのです。この点を少しみてみたいと思います。
貧困と格差の拡大のなかで日本社会は大きく変容してきました。たとえば若者の社会への帰属意識-家族、学校、会社など-の低下や犯罪の増加などがたびたび指摘されています。これは、従来の社会の秩序のあり方が大きく問われていることの反映でしょう。だから、税制、社会保障など一連の制度改定にもみられるような社会統合への動きは、保守支配層のこうした変容にたいする危機感の表れといえるかもしれません。一方で、国民の関心もこれにともない高まっています。
格差社会への、これほどの国民の強い関心は社会の変容のためだともいえるでしょう。
支配層の貧困・格差問題への対応のうち、「再チャレンジ」支援策は、以上の文脈で考えると安倍内閣の「目玉施策」なのでしょう。その方向はすでに「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」のなかで示されていました。例の「骨太の方針」です。
この方針は、以後10年の日本が挑戦すべき課題の1つに以下(注)をあげました。そこでは露骨に「中流層」-額面どおりなのか疑わしい、上流ではないのか-への支援がうたわれています。
引用した文章の前段にある「不均衡への克服」が象徴的に示すように、これは、支配層の貧困・格差問題への対応(の方向)を示しています。解決法は、「経済成長の果実」を活用することを基本と明記しています。その「果実」は構造改革のいっそうの推進を想定してのものにほかなりません。また、その過程で生じる「副作用」を否定していません。それには、「真の社会的弱者に絞り込んだ自立支援型のセーフティネットをきめ細かく構築」すべきだと指摘しています。
けれど、そもそも彼らは自立できないから「真の社会的弱者」というのではないでしょうか。だから、安倍首相は、『再チャレンジ』はセーフティネットではない、といったのです。
実際の「再チャレンジ」支援策で列記されているのは、自立が可能な条件下にある人びとが中心とされているようです。
「骨太の方針」がいうように、経済のみならず社会や政治の安定の基礎となる「健全で意欲ある中流層」への支援にこそ照準があてられています。
ここに社会統合への動きと核心めいたものをみるのです。
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注;
国民生活に目を転じると、若年層を中心に教育や就業の状況にばらつきが大きくなるおそれ、雇用環境の激変等を背景とする将来に対する不安感の高まり、児童生徒や若者の凶悪犯罪による社会的な不安、都市と地方間での不均衡等の問題が生じている。この新たな不均衡の克服が我が国の第三の「挑戦」として求められる。
機会の平等や社会的セーフティネットなどの課題に対しては、健全で意欲ある中流層の維持こそが経済のみならず社会や政治の安定の基礎となるとの認識に立って、政府は最大限の努力で丁寧かつ誠実に対応していかなければならない。
問題の解決は「経済成長の果実」を活用することを基本とし、そのための構造改革を重点的に進めつつ、一方で、その副作用に対しては、真の社会的弱者に絞り込んだ自立支援型のセーフティネットをきめ細かく構築すべきである。経済成長と安全・安心の社会を両立させる21世紀型の「穏やかで豊かな日本社会」を拡大均衡の中で作っていかなければならない。