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今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~ハクアの物語昇格がぱない(`・ω・´)

2011年11月22日 | マンガ
【ハーレムメイカー】

【10月第5週:競技ダンス部へようこそ(作・横田卓馬)】
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室長「ハクア…確かに今のお前は何もない。駆け魂隊でもない。羽衣もない。ついでに家柄もない。ツノもない。カネもコネもない…。だが努力で、一番になった。今まで「証の鎌」は家柄の高い悪魔しか取れなかった。成績優秀だから首席、と言う訳にはいかなかったのだよ。しかし、お前は成績で圧倒して、自分自身の力で首席をとった」

(『神のみぞ知るセカイ』161話より)

『神のみぞ知るセカイ』(作・若木民喜)が今、相当良くって、またすぐに記事を書く事になると思うのですが、その前に、もう一度ハクアの事は押さえておきたかったので、ちょっと書いておきます。
『神のみぞ知るセカイ』は、悪魔の世界から逃げた6万匹の“駆魂”を回収するために、ゲームの達人にして“落とし神”様と呼ばれている桂木桂馬が選ばれる物語。現在は、地獄界の悪魔的復活を目論む旧悪魔たちに対抗するため、かつて旧悪魔を封じた“ユピテルの女神たち”の復活/再集結を目指し、以前、攻略したヒロインたちの中から“女神持ちの子”を火急に探し出さなくてはならないという展開。…の本道あたりは、今、桂馬がやっていて、それを裏打ちする舗装をハクアがやっているという感じですね。

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~攻略ヒロインの逆襲がぱない(`・ω・´)


また、このフェーズに入ってからのハクアのヒロイン格の上がり方がすごいですね。これも書いておきたい。エルシィを昏睡したかのんの身替わりにして、端におき、ハクアを代わりのパートナーとして起用する。これをやって、動かされてしまうと「ハクアって“この為”に置かれていたヒロインだったのか!」と思ってしまう程、強力な“回り”を見せています。桂馬をサポートし、地獄界とも連絡をとり、独自に謎への迫りを見せている。三面六臂と言っていい、影日向の活躍を見せています。
“問題解決力”において、桂馬とパートナーを組んだ時のその親和性が素晴らしかったんですよね。考えてみると桂馬と一緒に問題に立ち向かうキャラ位置は、この子と、あとディアナくらいしかいない。いや、エルシィもいるんだけどちょっと置いておいて(汗)ディアナに、その全てを集約させるというのも選択なんですが、俯瞰としては並列構造のこの物語では、良いカードは分けられる方が望ましい。そうなるとハクアしかいない……と。(あと桂馬の行状全部知っていてそれを理解/許容できる立場なのも大きいですね)

この物語に対して「ずっと続ける構造」と「終わる為の構造」の二つの構造の話は以前からしていましたが、こうなってくると「続ける構造」のヒロインはエルシィで、「終わる構造」のヒロインはハクアだったのでは!?などと思えてきます。「終わる構造」のヒロインって基本、真ヒロインって事ですよw

以前の記事でもハクアの格の上がり方については触れていて、今回、それと書くことはそんなに変わらないんですが…(汗)しかし、上引用の161話において、明確にハクアに“物語解決”の使命が与えられた事は大きいです。そう宣言がされる事は言ってしまうとハクアに“物語主人公券”が発行されたと言ってもいい。…いや、ホントにそれが使われるかどうかは分かりませんが、ハクアは桂馬から離れた所で物語が綴れるキャラになっています。



群像劇として物語を綴る~誰でも主人公にも見立てられる~という意味では、別に登場人物の誰だって、物語を綴っているんですけどね。『神のみぞ知るセカイ』という物語を駆け魂退治~ひいては旧悪魔との問題決着に到る物語と観るなら、今、物語が綴れるのは桂馬とハクアって事です。たとえばノーラさんとか、かなりハクア寄りのキャラ、ハクアが気になるキャラ~従格のキャラ~として配置されて来ています。室長もそうですね。ここらへんで既にハクアは、相応の『シャフト』、少なくとも『サブ・シャフト』足り得る事は示されている。

ハクアが起つ事によって物語が立体的になっているとか比喩したいんですけどね。これ言葉で何か表すよりも、ずっと良い形/状態だと思うんですよね。
今、桂馬は最攻略というタスクをさらに同時並行で行なっているわけで、それだけでも厚みのある展開なんですが、しかし、マルチ・タスクっていっても、実際はシングル・タスクを分割して少しずつ処理するだけで、それって本当は擬似マルチタスクだよね。んでも、CPU二つが別のタスクを処理したら、それは本当のマルチ・タスクだよねと言うか……。まあ、とにかく桂馬のセレクトボタンだけでは物語が決まらない形になっていて、それは、それだけで『愉楽しい』事なんですよ。

しかし、今後の形がどうなるか?というのは、まだ予断を許さない所があります。捕らえられ隊籍を失って地獄から脱出したハクアは、とりあえず一度、桂馬と合流すると思われますが……そのまま、桂馬と行動を共にすると、これはかなり『強い』のですよね。『強過ぎ』な程。そうするとねえ……やっぱり、“ガウ・ハ・レッシィ”(別行動)が妥当かなあ…?とか思ったり。
しかし、強過ぎとか言いましたが、実は、まだ攻略ヒロインたちはフリーハンドなんですよね。これから彼女たちは桂馬が対峙している問題~旧悪魔との戦い~を知って行く事になると思うんですが、彼女らの動き次第では、強過ぎなんて言ったのは、言い過ぎかもしれない。…まあ、分からないです(汗)でも、攻略ヒロイン全員対ハクアでバランスがとれるくらいですよ、今。エルシィと、あとディアナには、まだ隠し玉があるとは思うんですけどね…。

ちょっと、ルイさんと「ハクアは真ヒロインかもしれない」→「真ヒロインとかじゃなくって主人公格じゃない?」→「んじゃ、(僕のカテゴリ分けだと)女ヒーローかな?」→といった会話を交わしたりしていたのですが、やはり『神のみぞ知るセカイ』という物語を考えた場合、ヒロインとしてどうか?という視点から観た方が通りが良さそうに思えます。
その意味ではハクアは「“主人公格カード”を手に入れたヒロイン」と言えます。このカード持っているヒロインは相当強いはずですけどね(汗)ハクアというキャラ位置のキャラが、このカード持つのはなかなかの壮事に思えます。今、ホントに彼女の立ち振る舞いで『物語』の形が決まる所だと思うんですよね。


神のみぞ知るセカイ 1 (少年サンデーコミックス)
若木 民喜
小学館


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