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今週の一番『神のみぞ知るセカイ』~“落とし神”の臨界

2011年12月17日 | マンガ
【ハーレムメイカー】

【11月第3週:ましのの 31話 佐伯まどか】
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【漫研】
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『神のみぞ知るセカイ』(作・若木民喜)、桂馬は最後の女神の居場所が分かると同時に、女神持ちでないと分かったちひろを手酷く振りましたね。しかも、間が悪い事に(それとも必然?)それを最後の女神持ちの歩美に見られてしまっている。…さて、どうなるんでしょう?桂馬は恙無く“再攻略”を果たせるのか?
『神のみぞ知るセカイ』は、悪魔の世界から逃げた6万匹の“駆魂”を回収するために、ゲームの達人にして“落とし神”様と呼ばれている桂木桂馬が選ばれる物語。現在は、地獄界の悪魔的復活を目論む旧悪魔たちに対抗するため、かつて旧悪魔を封じた“ユピテルの女神たち”の復活/再集結を目指し、以前、攻略したヒロインたちの中から“女神持ちの子”を火急に探し出さなくてはならないという展開。…の本道あたりは、今、桂馬がやっていて、それを裏打ちする舗装をハクアがやっているという感じですね。

▼USTREAM:ハイライト:『神のみぞ知るセカイ』の話題

(↑)この展開については先日のラジオでも言及しているのですが、桂馬のこのちひろの振り方は、酷い奴と思う人もいるかもしれませんが、これは仕方ないんですよね。「大義がある」。既に、重体者を出しているこの事件に、普通人が関わる事は、下手するとそのまま死を意味します。ちひろを一刻も速く自分から遠ざける必要があった。
しかし、「大義の事情」を知らない歩美には、“そこ”は関係ないワケで「歩美に見られた」事は、女神出しの再攻略を相当に困難なものにしています。

いよいよ、桂馬が“落とし神”だとして「どの程度の神か?」を確かめる局面が迫って来ています。ギャルゲーを極め、ギャルゲーで現実世界を語り、ギャルゲーでその意志を貫き正道も危地もくぐり抜けて来た桂馬の“認識”が問われる時が、です。
…こういうのもなかなかないんですよね。ブラックサタンとの戦いでは“無敵”を貫いてきた仮面ライダーストロンガーの、『ヴェルザー軍団編』がはじまろうとしている!…と言えば特撮ファンなら通じるのかな?(汗)あるいはデビルリバースも、ウィグル獄長も、凌駕して屠ってきたケンシロウに、ラオウとの対決が迫っている…と言えばいいのか!(`・ω・´;)
…何を言っているのか分からないと思う人もいるでしょうけど、こと、ギャルゲーを戦う手段に考えた場合、桂馬はこれまで『無敵ヒーロー』を貫いてきた。無敵ヒーローそのもの…と言うとちょっと違うかもしれませんが、しかし、彼のこれまでの行状は『ピンチヒーロー』のものではない。…そうですね。『スリルヒーロー』とでも言いますか。
たとえば、ルパン三世やコブラなんてタイプの主人公は、けっこうヘマもするし、ピンチにも陥るのだけど、しかし、観客は安心してそれを観ている面があると言えます。たとえピンチに陥っても彼らには“奥の手”があるだろうと信じられるというか、それさえなくても、何とかできるはずという“余裕”を感じるというか。…『美味しんぼ』の山岡さんなら、何とかするだろう?みたいな話の方がいいのかな?(笑)
頼りにする武器が「ギャルゲーの知識」という特殊性を除けば、桂馬は、こういったタイプの主人公に属するキャラクターだと言えます。

その桂馬がピンチヒーローに変じようとしている……かもしれないぞ?というのが今の局面ですね。指標的なものを語ると…そうですね。桂馬が次に打つ手を失う時、そろそろのタイミングでハクアが帰還し、彼女の叱責で突破口を見出すような形になると、大分、ピンチヒーローでしょうか?(まあ、そう単純に語れるものでもないですけど)あるいは、逆にこのピンチも、手こずりはしても、最終的には「いつもの桂馬」で通過するかもしれません。その場合は無敵ヒーロー度はかなり上がります。“神”としての格も相当上がるでしょう。

『神知る』は、物語を通して語られる、まだ答えの出していない命題があって、それは「現実はゲームのように行かないのか?それとも、ゲームとは言え一芸に通じた者は世界(現実)を制し得るのか?」と言うものだけど、多分これは後者の方が結論になってくるはずですが、だとしても“現実”がどのくらい桂馬を困らせるか?は一つの大きな焦点ではあるんですよね。

今週の一番『神のみぞ知るセカイ』ディアナとは何者か?


この前の回、「神だから(将棋で)人間に負ける事はない」と豪語する天界人ディアナ(桂馬の幼馴染み鮎川天理に取り憑いている)との対決が決まった所でヒキで「漫研」のチャットでも「この一戦の結果で、この作品の景観が分る!」などと言って注目していました。簡単に言うと“桂馬”というキャラクターのこの作品世界における立ち位置が明確になると考えました。……もっとも、僕は前の時点で桂馬の(仮の)観立ては終わらせていて「桂馬の負けはない」と踏んでいたんですけどね(汗)

(↑)以前の記事ですが、神=ディアナと桂馬の将棋対決の結果は、今の話の中でかなり重要視しているエピソードです。色々、交錯するものがありますが、ともかく、ゲームで桂馬が遅れをとるというのは、後にも先にもこのエピソードだけです。…これを大きく考えるなら桂馬は現実(と言っても神だけど)に遅れをとる存在という事ができそうです。
つまり、これらの情報をよくよく考えて行ってみると、本質的には「ゲームが現実には通じない………しかし、それでもゲームで戦う。それしかないから」というラインが観えてくる。それは、いずれ一度は、桂馬のセカイは破壊される、という事を意味しますが…。ん~…それはちょっと残念な気もしますが、実際はどうなるんでしょうね?

まあ、いずれにせよ、歩美はこれまでの桂馬の攻略履歴の中でも最強クラスの難易度になっていると思います。男女の恋愛は理屈では語れないとは言え、それは現実の話であって、桂馬は理屈で攻略を図る。そして理屈であれば歩美は桂馬を受け入れない多くの理屈を持っていると。もし、この先、これ以上に難しい攻略ヒロインがいるとしたら……それは、やっぱりエルシィかなあ?と思ったりして。


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